よく陥ってしまうことなんですけど、私は結構、挫折体験を積み重ねてきてしまっていて、それを思い出しては悲しくなったり嫌になったりしてしまうんですけど、なんかもう挫折したくないっていう気持ちが強くて、なかなかその挫折から立ち直れないです。
お父さんは、普通の人よりもたくさん挫折してると思うんですけど、どうやって立ち直ったらいいと思いますか。
【お父さんの答え】
僕は、1人でお風呂に入ってるときに、時々、挫折体験を思い出してギャーッと、叫んでしまうことがあります。
お母さんがその声を聞いて、見に来たりすることもあります。ごめん、何でもないよ、というのですが、空想の世界に入ってると、思わず声が出ちゃうってことがありますね。
寝入る前に、布団の中で叫んでしまったりすることもありますね。
だけど、明日やること、今日やるべきことというのは、過去の挫折体験と何の関係もないので、結びつける必要がない。
だから、今日はこれをやろう、あれをやろうという連続でやっていけますね。
それでもあんまり嫌になったときには、ちょっと方向転換をする。
自分が壊れそうになったら、もう全部、日常的な繰り返しはやめてしまうんです。
ちょっと時間もらって考えるというか、方向転換をする。日常から離れて、わざと違うことをしていく。そうすると、新しい視点が得られます。
例えば本屋へ行って、普段は見ない雑誌に目を通す。特に写真の多い雑誌を見ると、ひらめきを得ることが多い。
最近は、ニュートンという雑誌で、最新科学でわかった脳の仕組み、みたいな本を買いました。しばらく脳の話を読んでいないので。ちょっと読んでみようかなと。
前に「脳と心の仕組み」という本を書いたことがあったり、ウィンターコンサートでは宇宙と人体というテーマで脚本を書いたこともあるけど、最新の情報を知りたいなと思いました。そういうことって、ワクワクさせますよね。
それから100円ショップで、自分の生活を変えるものを買う。例えば、今日の僕の鞄を見てください。前と同じ鞄だけど何となく雰囲気が違うなと思いませんか。
そう、四角くなって立っているでしょ。これが入っているんです。プラスチックのファイル立て。これを2つ、鞄の中にいれたら、くたびれて倒れる感じがなくなって、ピシッと立つようになりました。
もう、これ買っただけで嬉しくてね。古くなった鞄が、新しくなって、これで新しい人生が始められるような気分になった。たった200円の投資です。
それと、シャープペンシルを久々に買いました。芯が2ミリの太さです。ほぼ、鉛筆みたいな太い芯のシャーペンですね。これも100円。これでいろいろ書いたり考えたりすると、自分の生活にこれまでと違う新しい新機軸が産まれたような気分になる。
だからちょっとした日常生活からの脱却を考えて、気分を新しくする。
それで、過去の挫折体験が甦って落ち込みそうなときに、すぐに方向転換をできると思います。買い物といっても、100円ショップだったらね、せいぜい500円くらいで済むので、安い投資だと思います。
人が挫折体験を思い出すときは、自己否定の感情に支配されているときです。
それに対して、新しい本を買うっていうのは、新しい知識が得られるという未来に対しての希望が出ます。
100円ショップでファイル立てを買って鞄に入れたらピシッと立つようになって鞄が新しくなった気分になる。こういう行為は、自分に対するご褒美になるので、自分に対して自己肯定感情が強く出てきます。
やっぱり、前向きな気持ちに持っていく、といっても精神論だけだと難しいけど、ちょっとした新しい視点を得られるかもしれないとか、新しい物で新しい展開が開けるよという予感を持たせただけで、ぐっと気持ちを前向きにしやすくなると思います。
本とか文房具というのは、それだけでは何も意味しないけど、未来に何かを起こしてくれそうなものですよね。手紙を書いたら、新しい展開が開けるというようにね。
そういう希望を持たせながら、前向きになろう、と自分を励ますようにすると、挫折体験に飲み込まれないで済むと思います。
(2024年2月23日 掲載)
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