ハウスMTの質問
集中力について
作業してるときは集中できるのに、作業が終わった途端、気が抜けて頭が回らなくなってしまうことが多いです。どうしたらいつも頭が働くようになりますか。
自分たちの答え
具体的な目標をしっかり頭に入れて、常にやるべきことを把握しておく。
【お父さんの答え】
目標を頭に入れて、常にやるべきことを把握しておく、というのはいいけど、それよりも終わった途端に気が抜けて頭が回らないというほどになるのは、集中の仕方が間違ってるんじゃないかな。
ある野球選手が言った。 「野球のゲームでプレイするとき、1試合は3時間もある。いいプレイをするには、その 3時間を、いかに集中しないでいられるかが勝負なのだ」
集中することが勝負じゃなくて、集中しないことが大事、と言っている。
どうしてかというと、試合の3時間のうち、バッターボックスに入るのは4回くらいで、総時間にしても5分くらいしかない。そのときだけは集中しなければならないが、3時間ずっと集中していたら、自分がバッターボックスに立った時に集中が切れてしまう。
だから、バッターボックスに入っていないほとんどの時間は、できるだけリラックスして気持ちを楽にしておく。それが難しい。試合が始まると緊張してしまうからね。
守備でも同じ。守備をやってる時は、自分のとこにボールが飛んでくるときだけ集中してればいい。
それがずっと集中していたら、いずれ集中が切れてしまい、ボールが自分のところへ飛んでで来た時には、あっとエラーをしてしまう。だから、守備ではボールが飛んで来た時だけ集中して、バッターとしてはバッターボックスに入った時だけ集中する。
だけど、下手をすると、試合だ! と緊張して、やる気を目一杯出してしまうから、1時間後には集中力が切れてしまうという事態になりかねない。
ひょっとして、この人は、「作業だ、集中、集中!」と張り切りすぎてしまうタイプかもしれない。だから作業が終わったあと、疲労困憊になってしまう。
そうならないためには、作業になっても、集中をしないこと。そもそも、人は本当に高い集中力を出そうとすると、1分か30秒くらいしか本当には集中できない。5分くらいで終わる仕事ならいいけど、1時間、2時間の作業なら、ずっと集中し続けるのは難しい。ここぞ、という時だけ集中して、あとはリラックスしてやることを心がけるのがいいです。
僕も畑で鍬を持つと、失敗したと思うことがあります。いい見本を見せようと張り切ってやったら、3分もしないうちに、ハアハアと息が切れてしまう。
鍬の作業というのは短時間で済むものじゃないからゆっくりやらないといけない。
農作業に慣れていない人は、力配分が難しいかもしれません。要は集中する配分と、ちょっと気を抜いてリラックスする配分を考えてからやるといいでしょうね。
やる気はある。集中した良い作業したい。という気持ちはよくわかります。
でもそういう人に対してこそ、あまりやる気を出さない時間を作って下さい、と言いたい。それが答えなんです。作業してても、勉強してても、作文書いててもそう。人には集中できる波があります。作文ではテーマとか中身のキャッチフレーズを考える時は、うーんと集中して考えたほうが良い。そしてキャッチフレーズが書けたら、あとは流れで鼻歌交じりで書いていっていいと思います。
(2021年1月27日 掲載)
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