「小さな楽しみ」についての質問になります。
私はなのはなファミリーに来てからなんですけど、朝に風の音を聞いたり、鳥の声を聞いたり、夜だったら星が結構見えるんで、星を見たり、あと作業の中でいうと、どうやったら効率よくできるかなとか、そういうことに楽しさを感じています。
お父さんは「小さな楽しみ」は、どういうときに感じられますか。
【お父さんの答え】
お母さんに言わせて。
お父さんの小さな楽しみは、食器洗いです。
それと、すごく好んで料理も作るよね。
そうだよね。
ストレスがあるときほど、ストレス解消のために食器洗いをします。
食器の汚れが落ちるのが楽しい。洗剤の泡がスーッと、すすぎで綺麗になくなるのも楽しい。
何なんだろう、食器洗いって、なんであんなに楽しいんだろうか。
汚れ物がどんどん綺麗になっていく喜びは、もうただそれだけで楽しい。
珈琲カップの底にコーヒーのカスがちょっとこびりついてるのを、スポンジでこすって完全に奇麗になった、これでまた綺麗な器で珈琲が飲めるというのが楽しい。
それと、洗剤を使う楽しみっていうのもあるわけです。
界面活性剤36%ってこんな感じだよな、とかね。濃い洗剤だと界面活性剤が43%というのもあるんです。安い洗剤だとそれが19%だから、やっぱ19%の落ち方ってこんな感じかなみたいなね。
スポンジにも、ただのスポンジとネットにくるまれたスポンジとでは、その使い心地が違う。このスポンジはこんな感じかなと、スポンジを使い較べるのも楽しい。
そういうディティールに、食器洗いの喜びが宿ってるんですよ。
例えば、36%の洗剤を買ってきて、2倍に薄めたら18%なので、それを使ったらどのぐらい落ちるかなとか試してみたりする。そういうのをいちいち感じるのは楽しい。
料理でも、美味しいものを作って食べるというのもあるけど、時には自分の好きなフライパンにどの油を引いたら焦げつきが少ないとか、この火加減だとちょっと焦げつきそうだけど、この火加減が美味しいとか、鉄のフライパンの使い心地を楽しんだりする。
フライパンなどの手入れの正しさを確かめるのも楽しい。
料理するたびに使い方を、毎回、実証してるようなもんなんでね。
だから、場合によっては必ずしも食べたくなくてもね、フライパン使いたくて料理してみたいということもあるわけだ。
あるいは、新しい調味料の使い方を発見したらそれをやってみたりとか。
だから、ただ料理が好きといっても、自分がこれと思う油を使う楽しみとか、鉄のフライパンをテフロン加工みたいなすべすべの状態で使う楽しみとか、いろいろある。
包丁の研ぎ方だってそう。ただ研いでいるだけでも楽しいことは楽しいけど、やっぱり3万番の超こまかな目の砥石で鏡面仕上げにしたらどうかなとか、やっぱ研ぎにもプランがあって、それが楽しいんですよ。
やっぱプランがないと楽しくないね。
僕は小さな楽しみにも、プランを持ちますね。
それで積み上げていく楽しさがあるので、いつも同じじゃない、進化していく、というところに楽しさがあるんじゃないかな。
(2022年6月12日掲載)
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