私は夜の時間に自分が気楽に話せる人と話しができると、すごく気持ちがチャージされる感覚があります。どうでもいいことでも、話すことで、夜に眠るときの気持ちが全然違ってぐっすり眠れるようになるし、次の日の元気度合いも、結構、違います。
その反対に、夜の時間に相手がたまたま見つからなくて話しそびれてしまうと、つまらないことでも変に引きずってしまうことがあります。
話すことで切り替えができたり、話すことで強い気持ちもエネルギーもチャージされるっていう感覚が最近すごく強いのですが、それはいいことですか。
【お父さんの答え】
やっぱり人間は、いつも共感を求めているのだと思います。よく「優しい人」っていうけど、優しい人というのは、人と共感ができる人だと思うね。いろんな人に心を沿わせて共感すると、されたほうは、「ああ優しい人だな」と感じるのだと思います。
良い経験で共感してもらい、嫌な経験で嫌なことだよねと共感してもらい、というふうにどちらにしても共感してもらうと、人はその経験を上手に消化できるのだと思います。
だから、心安く話しができる人と話した夜は、心にこだわりも引っ掛かりもなくなっているのでぐっすり眠れるのでしょう。そして次の日も未解決のことが頭に残っていないので、フルパワーで動ける、となるのです。
自分の考えたこと、感じたことを、同じ評価で、同じように思ってもらえると思うと、自分の存在が肯定された感じがお互いにするから、お互いにとっても消化しやすい。
だから、夜に気楽に話しができる人とお喋りができたら気持ちがチャージされるというのはその通りで、ぜひ続けてください。
どんな人も、自分はこれでよかったんだろうか、という未消化な気持ちがあったとしても、正解の答えも同時に自分の内側に持っています。だから、話せば話すほど、どんどん未消化の雑味がとれていって、自分の内側にある答えに近づいていく。
その内側の答えに辿り着いたとき、相手に即座に肯定してもらったら、百人力のような心強さを感じることができます。
よほどモラルが崩れてしまっている人は別ですが、日々の生活のなかのことであれば、それぞれに答えを持っていて、もしも間違っていたとしても、喋っていると間違いに自分で気付くようになっているので、そういう自分の間違いを整理することにもなります。
なのはなファミリーには摂食障害の症状をまだ残している子も入ってきますが、もし症状が残っていたとしてもほとんどのことでは、否定しません。どうしてかというと、治りたいとか、回復したい、と思っているのは誰よりも本人自身なので、その気持ちを尊重するので、どうやったら回復していくのかということは教えますが、ああしなさい、こうしなさいとは強制しないというのも、自分の内側の気付きを優先させたいからです。
これまで本人の中に蓄積されているストレスがどんどん減っていったら、誰でも辿り着くところは一緒です。
悲しいことは悲しいし、嫌なことは嫌で、それは人によってそんなに違いはない。ただ、それをいっぱい共感してもらったら、ずっと未消化で積み上がってしまったストレスを、やがて全部、消化できるし、消化できたら、その本来の人間の心である楽しみたいっていう気持ちへと傾いていく。その楽しみたいという気持ちの最上級のものは、人の役に立ちたいという気持ちで、それが出てきたら、もうかなり強く生きられます。
気の合う人とたくさん話して、たくさんチャージしてもらって、毎日を元気に過ごしていきましょう。
(2023年7月16日 掲載)
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