私は、うずらに生き餌をあげるのが本当に好きだなと思います。この前も、掃除したあと、アリの巣にアリが虫を運んでいるのをみて、虫が巣穴の中にスポンと入る瞬間とか、自然に拍手をしたくなる気持ちよさがありました。
猫の餌用に、うずらの雛を孵してもいいかなと思ったりもします。
昔、ナマズを飼っているときにもカエルをあげて、すごく興奮しました。そんなふうに動物が何かを捕食してる姿とか、すごく好きだっていうことに、久々に気付きました。
ドキュメンタリー番組で野生のライオンの赤ちゃんが、それこそ鹿の肉をギラギラ目を輝かせて食べてるのとか見てると本当にかわいいと思います。
そういう気持ちは誰も持っているものなんですか。
【お父さんの答え】
スポーツで、ボクシングがありますが、あれは人が人を上手に殴って、どちらが倒されるかというものですね。
これは考えようによっては非人道的なスポーツですね。冷静に考えれば、それをやるのもどうかと思うけど、人が殴られるのを喜んで見るのもどうかと思う。でも、その一方で、ボクシングを自分もやってみたかったり、それを生で見たかったりするという気持ちもあります。これは理性的なものというより、本能的なものですね。
やっぱり生き物を、別の生き物が捕食するのは、理性じゃなくて、本能の部分が刺激されるということでしょうね。
食べるわけでもないのに、スポーツ射撃としてライオンを撃ったり、象を撃ったりする趣味の人もいるわけで、生死がかかるのを面白がる習性というのが人間にはあるのでしょうね。
ナマズが生きたカエルを食らうのを見てゾクゾクしてしまうのも、生きてるものが生きてるものをなきものにするところに何かが刺激されるわけです。
ただ、そういう原始的な本能を刺激することに、ゾクゾクする喜びを感じるというのは、それでいいですよ、と言いにくい感じがします。
というのは、以前、こんな事件がありました。男の人が自殺願望のある女性をSNSで見つけて、手伝ってあげるよとその人を自宅アパートに連れ込み、絞め殺して次々に解体して捨てていた。それも8人ぐらいの女性を殺した。その犯人が捕まったあと、解体に最初は手こずったけど慣れたら手早くできるようになりました、というようなことを言った。
他にも幼児の連続殺人事件もあった。これはもう猟奇的な快楽に目覚めてしまって、モラルを大きく外れて犯罪行為を重ねていたわけです。
心が苦しくなると、普通は感情があまり動かなくなっていきますが、こういうふうに猟奇的な刺激を欲しがって、犯罪も厭わないで実行するという面もあるのだと思います。
ナマズが生きたカエルを捕食するのを見てゾクゾクする、というのを聞いた時点で、ちょっと猟奇的なほうに振れているのではないか、と感じました。
それはかなり危険な気持ちだと思います。普通だと思わないほうがいい。
ましてウズラの雛を孵して、それを猫に食べさせてみたいというのは、それはかなり間違った感覚だと思います。いくら猫が可愛く思っても、かなり危険な匂いがします。そういう考えは間違っていると自覚して、猟奇的な気持ちは捨ててほしいです。
(2023年4月14日 掲載)
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