第297回「身体の調子を安定させるにはどうすればいいのか」
自分の気持ちと身体が、かなりリンクしているのを感じます。例えば頭が痛くなったりとかお腹を下したりとか、心配とか不安があると結構、すぐリンクして体調を崩してしまいます。
それが困るなと思っています。今、ちょっと気持ちが追いつかないところがあって、身体を安定させたいと思います。作業に出ても、力が入りにくかったりするとき、何をどうしたら安定するのでしょうか。
【お父さんの答え】

昨冬のコンサートでやったように、人間は腸でも考えているわけです。
あれ、本当の話なんです。脳の神経細胞と同じ神経細胞が、腸のなかに1億個もあって、神経繊維もあって、脳と同じように働いていると考えられます。
だから弱気になると下痢するというのは、腸の神経細胞が弱気になってるからといってもいいでしょうね。
自分は腸でも考えているということをしっかり自覚することが大事だと思います。腸が弱気になっているとか、腸が反乱を起こしてるとか、それを感じたほうがいい。頭で考えていることに、腸が肯定的になってるときは、お腹も調子よく働くわけです。
人間は頭で考えていることになっているけど、それは大脳新皮質の理屈だけで考えているというだけで、本来であれば大脳辺縁系の無意識下での働きを考慮に入れるべきだし、さらに言えば腸では何を考えているかな、ということも考慮すべきだと思います。
よく「腑に落ちる」とかいいますが、それは腸が納得する、という感覚を言ったものだと思います。
もしも、考えが走りすぎて大脳新皮質が出した答えが間違った方向へ行ってたら、大脳辺縁系も、腸も、それは間違っていると思うよ、と報せてくれる。その報せる方法というのが、身体の調子を崩すということになります。下痢をしたり便秘になったりして、調子を崩すことで、自分に身体が教えてくれているっと思ったらいいんですね。今のお前の考え方は間違っているよ、と言っている。
だから、身体が違うという反応をしないように、あまり理性的に走りすぎないように気をつけるということが大事です。そして、普段から、自分の身体の反応に耳を傾けるというか、勘を大事にしたり、理屈で割り切れないところが何にでもある、というゆとりを持つようにすると、身体もゆとりができるでしょうね。
人間の頭は、無意識が半分ぐらいあるわけです。もしかしたら半分以上が無意識の領域で働いている。その無意識の声を聞くというのは難しいけど、その声を聞くという姿勢を持つことが大切だということ。
それと同じように、身体の声も聞いて、判断する。実際には腸の神経細胞も大脳新皮質と直接リンクしているわけではないと思うので、聞くといってもそういう心積もりがなければ聞けないです。
腹の据わった人だ、という表現がありますが、それは頭だけで先走らずに腸の声を聞いている人ということかもしれませんね。あまり目先の利害、損得で動かず、どっしりと先を見通して判断する人とでもいったらいいのでしょうか。腸の声というのは、そういうふうに機転を利かすというものではなく、長期的な視点、本質的な視点をもった考えが生まれているような気がします。
つまり、あまり頭で考えすぎない、考え過ぎて無理に結論を出してしまうと、それが間違っているのがわかるから心配、不安が出てくるのであって、むしろ答えを早急に出さずに、答えのだせないことは保留にしておくというスタンスをとれば解決すると思います。
全然、話は違いますが、僕は乳酸菌だけの整腸剤を飲んでいます。有胞子性乳酸菌とそれを育てるタカジアスターゼとビタミンHが入ってるだけで、これ1日分が4億5,000万個の乳酸菌を飲んでいることになります。小腸、大腸が喜ぶだけじゃなくて、痔にも効くというのがほとんど知られていない意外な効果だと思うんだよね。
これ整腸剤だけど、ただの乳酸菌の粒ですよ。お腹の大腸菌をたくさん育てておくと、身体も快調なら、頭の働きも助けてくれる、と思っています。
もっと身体の声を聞いてください、そう言いたいですね。
(2023年4月16日 掲載)
