いまなのはなに来ている3歳の子供たちの話になるんですけど、Yちゃんが来るようになって接する機会が増えたのですが、Yちゃんは「なんで、こうなの?」って言葉が、すごく多いです。同じ3歳のTちゃんはあんまり「なんで?」と言いません。
Yちゃんはことあるごとに、「なんでこうなの?」とすごく何度も聞いてくると思います。この違いは何の違いでしょうか。
【お父さんの答え】
それはTちゃんの場合、自分がそれを聞いて大人が答えられなかったら、顔を潰してしまうな、という思いやりがあるので、そういう聞き方をしないということです。
そういう意味ではYちゃんはとてもドライで、あまり人の気持ちを斟酌しない。別の言い方をすると、よく躾が行き届いていて、精神的に満ち足りている子供は、どんな場合でも人を責めるような、あるいは人を問いつめるような話し方はしなくなります。
よく思い出してみてください。「なんで?」ということが多いのは、こうしてね、みたいなことを言ったときではないでしょうか。たぶん、それに従いたくないので、なんでを連発して、自分の思うとおりに持っていきたい、嫌なことはしない、というひとつの手法として疑問形を連発するのだと思います。
Yちゃんの場合は、母親が子供の自主性を尊重しすぎるあまりに、子供がお嬢様で親が使用人みたいな位置づけになってしまっている側面があります。すべて子供を肯定しているわけですが、子供は気に入らないことがあると、上から「なんで、なんで」を連発して、大人の思惑を阻止するようになっていると思います。質問者に対しても自分の「付き人」に毛が生えたくらいの存在にしか思っていないです。
Tちゃんの場合には、少しくらい疑問があったとしても、そのまま丸ごと受け止めようという幅があります。同じ3歳だけど、その対人関係のスタンスは育て方でまるで違ってきます。ただ、Yちゃんももう少しなのはなに来て時間が経つと、本来の意味で自分が肯定されて包んでもらっているという安心感が出てくるので、「なんで?」という質問をしなくなると思いますよ。
(2023年7月7日 掲載)
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