自分はバランスがとれた人間になるために、人と積極的に何でもない話をしたりとか、気持ちとか言葉のやり取りをしたり、人と共感をすべきだと思っています。
でも実際には、夜になると疲れてしまって、誰とも話す気力がなくなってしまいます。疲れていなくても何となく人のなかに入っていけなくて、誰とも話さずに夜の時間を過ごしてしまうことが結構あります。
どうしても必要最低限のコミュニケーションになりがちです。お父さんは以前、人前で話がうまくできないという質問の人に対して、人前でうまく話ができないことはどうでもよくて、強く自分が何を成し遂げるかを考えるべきだと答えていました。
そう思うと、良い人間になろうとか、バランスがとれた人間になろうとかはあまり考えなくていいことで、自分の役割をいかに果たすか、自分が世のために何をするかとか、何を成し遂げるかっていうことだけを考えればいいのですか。
【お父さんの答え】
あのね、ちょっと今言ったことを分解すると、2つの意味があります。
1つは人とコミュニケーションを取れる人間になりたいっていう気持ち。これは、あんまり要らないと思います。コミュニケーションのためのコミュニケーションというのは要らないというか、何か伝えたいことがあるときに話すというのは、当たり前のことだからね。
ただ、質問者の場合には、疲れるとすぐ人に対して被害感情を感じてしまったり、人に対して感情的になることが多いので、そうならないために、頭のバランスをとる目的のコミュニケーションは有効だと思います。
それには、なのはなファミリーの中でやっている2人1組のミーティングが有効です。ルールは簡単です。いつもしているようにタイマーで時間を計りながら、ピッタリ5分交替で話し役と聞き役をするという方法でやればいいと思います。今日は5分で2往復しましょう、ということになれば全部で20分でできます。そういう約束のもとでトレーニングのようにしてやれば、気持ちの出し入れがくっきりとできて、自分のストレスは解消でき、頭のバランスがとれます。3往復をすれば、30分。それくらいやったほうがいいと思います。
それは大いにやる意味があると思います。僕の場合も、例えば入居を検討している人が見学に来て数時間話すと、かなり疲れます。そういう日には、夕方、ハウスミーティングでみんなと話しができると、疲れが取れます。
以前、日本たばこ産業のブレンダーが、仕事中は新しくブレンドしたタバコを吸ってタバコの味を決めているけど、休憩時間になると今度は自分の好きなタバコを吸って気持ちを落ち着けるという話しを聞きました。
ちょうどそんなふうに、身体と頭が疲れて気持ちのバランスが崩れそうだなというとき、さっき言ったようになのはな流に時間を計りながら喋り役、聞き役を交替しながら話すと、何か答えを出そうというのでなくても、頭がスーッとしてバランスが回復する感じがあると思います。
つまり、改めて頭へのインプットとアウトプットのバランスをとることで、ストレスがなくなるわけです。
このなのはな流の話し方のいいところは、自分が喋る時間が5分間保証されてるというところで、すごく喋りやすいです。なのはなの子はそのルールをみんな知っているので話しやすいと思います。それは質問者にとって大きくプラスになると思うし、それを続けていったら人としてのバランスも徐々にとれていくのではないかと思います。
(2023年9月1日 掲載)
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