自分はミスをするのが怖いっていう気持ちがものすごく強くて困っています。
いつもどこかを麻痺させてないといられないような感じで追われていたり、ミスを極端に怖がってミスしないようにしようと思う程、どんどん狭くなっていって逆にミスしてしまう、そういうことがすごく最近、多いです。小学5年生ぐらいからそういう感覚がずっとあるのですが、それはどうしていったら直りますか。
【お父さんの答え】
それは性格がきつい母親に厳しく育てられ、恐怖心で勉強に向かわせられた子供時代を過ごした人の特徴ともいえる現象ですね。
質問者は、子供の頃からエリート志向の強い躾けと教育を受けてきて、その間に人の価値に上下をつけて見る習慣ができてしまった。
だから、人の下になってはいけないとか、ミスをしたら見下げられる人間になるとか、常にミスが許されないという価値観に支配されている一方で、大事な仕事を任されると、その上に自分を評価する怖い人を感じてしまって、極度に緊張するわけです。
それで心の自由度がなくなり、視野が狭くなって、ミスを連発してしまう。
そもそも、自分が誰かを喜ばせるために仕事をしているんじゃないわけです。自分が楽な生活をするためのエリート志向であって、世の中に貢献したいという気持ちは最初から持っていないのです。ただ、ひたすら自分の評価を上げるために、自分の評価を下げないために、そんなふうに自分中心の考えで仕事をしているから、仕事をした先の人が見えていないのです。
幼いときから、競争をさせられてきた人はこんなふうになることが多いですね。
これを防ぐには、今も心のどこかでかつての母親的な怖い視線をすぐ近くに感じているので、心の中からその評価してくる怖い視線を追い払うということが1つめの条件です。
そして普段から、人に上下をつけず、誰に対しても平らかに同じ土俵で向き合うという心掛けをしておくと、緊張するときと、緊張しないときの差がなくなって、いつでも平常心で自分の力を発揮できると思います。つまり上下の価値観をなくして、見下げる人も作らないと同時に、怖く仰ぎ見るような人も作らない。
そして、最も大切なことは、自分がいましている仕事の先に、誰かの幸せ、誰かの喜びを思うのです。すべての仕事は自分のためではなく、人のための仕事です。そこを忘れなければ、ミスはしなくなると思います。無駄な緊張からも抜け出ることができるでしょう。
(2023年8月30日 掲載)
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