質問
生きているなら、ちゃんと生きたいと思うのですが、生まれてきたことを喜んだり、生まれてきたことを感謝する気持ちは持つべきなのでしょうか?
もし、生まれてきたことを感謝するなら、何に向かって感謝をするのですか?
教えていただけると嬉しいです。
答え
さっき(夕食のとき)、この中の何人かがね。キムチ鍋の汁を食べてて、ああ、生きててよかった、って思ったはずですよね。キムチ鍋があたたかくて、おいしい。これは、台所でキムチ鍋を作ってくれた人に感謝すべきでしょうね。
まずね、いろんなところに、感謝すべきところはあるはず。
“生まれてきたことを喜んだり、生まれてきたことを感謝する気持ち”ってあるけど、反対に、生まれてきたことを恨みに思ったり、生まれてきたことに対して怒りを感じる、そういうことはあるんでしょうか、ってこと。
あの、どっちかって言うとね。生まれてきたことを、なかったことにはできないので、そういう取り返しの付かないことに対しては、全て肯定的に考えるべき、っていうのが、一つの、いい生き方をするときの大原則ですよね。取り返しの付かないことに対してはね。良かったことにする。
だから、生まれてきたことを喜ぶ。改めて喜ぶ必要はないでしょうけどね、悲しむ必要もない。
それは、人間は考えることができるので、自分がここに存在してることを悲しんだり、喜んだり、いぶかしがったり、いろいろするわけですよ。
「我思う故に我あり」なんてね、哲学者でそう言った人、いましたけどね。うーん……自分の存在を自分で意識するから自分がいるんだって。
あんまり哲学的に、年がら年中そんなこと思ってると、頭おかしくなってくるので、自分の存在を、果たして善か、それとも悪か、みたいなことを、考えてもしょうがないのかなと。普段は、ですよ。
でも、敢えて考えるんだったら、自分が生まれてきたことを、喜ぶべきだと、思います。あえて考えるんだったらね。生まれてきたことを感謝する気持ちも持つべきだと思います。
普段はね、感謝、できませんよ。ボーッとしててね。
ところが、ある日。僕をあと40歳くらい若くしたような男性が来てね。
「君のことが好きです」
とか言われたらね。
(生まれてきてよかった!!!)
そういうときこそ、思うべきなんだよね。
(生きててよかった!!!)
ところが、半年くらいして、
「気が合わないので別れましょう」——(生まれてきたくなかった!! こういう結末になるなら、出会いたくなかった!!)とか、そういうときには思ってください。
だから、感謝すべきときでもないのに、あまり感謝しなくていいんじゃないかな。
普段から感謝してたらね、気持ち悪いですよ。
普段は、キムチ鍋おいしい、くらいに思ってたらいいんじゃないでしょうか。
「もし生まれてきたことを感謝するなら何に向かって」ってあるけど、普段から生まれてきたことに感謝してたら、変な人になっちゃいますよね。
だから、いい男に会ったときは、神様でも仏様でも何様でもいいです。ありとあらゆる神様に感謝したらいいんじゃないでしょうかね。何に向かってでもいいですよ。
それこそ、ほんとに嬉しいときは、そのへんの雑草にまで、「雑草さん、ここにいてくれてありがとう!」って言いたくなるよ。「郵便ポスト、ありがとう!」
そういうもんです。
ありがとうの気持ちを、そこら中に振りまいていいんじゃないでしょうか。
という感じがいたします。
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