作業のときに、自分がそのリーダーになると、自分はすごいスピード感を持ってやりたいとか、これは集中してやらないと終わらないなと思っても、そういう空気がうまく作れません。
きゅうりの支柱立てのときがそうだったんですけど、すごくなごんでいる空気感になっていて、これはいい作業になっていないなと感じました。
そこで自分がうまくいうことができなかったり、きつく言ったとしてもうまくいい空気を作ることができないなと感じることがあります。
そういうとき、お父さんはどうしたらいいと思われますか。
【お父さんの答え】
それは、メンバーの評価をできてないことが、いい空気を作れない理由だと思います。
いま、「なごんでいる空気感」と言ったけど、それは表現が少し違うのではないかな。ハッキリ言えば、作業をやりたくない空気、一生懸命やりたくない空気、そういう空気感を出している人が、その中に1人か2人、いるのです。そしてその空気に乗ってしまう人がいるのです。
まだ利他心が入ってなくて、損得勘定を引きずっていると、ありとあらゆる作業とか掃除とかを、あわよくば避けて通りたいという気持ちが見え隠れしてしまいます。そういう下働きはやるだけ損する、楽をするほうが得だという考えが抜けていないわけです。
作業の場にそんな空気が出てしまって、だれてしまうとしたら、それはリーダーが足元を見られているということかなと思います。
そういう時に、空気を締めるには、必ずしもきつい調子の言葉を使う必要はありません。時間と仕事量を具体的に柔らかくいいます。「あと5分で、ここまで終らせたいと思います」と言えばいい。
この人が、緩い空気を出しているなと思う人が2人いたら、その2人を別々の作業にするとか、離れたところの作業にする。できたら他の真面目にやる人とペアになってもらう、というふうにして、緩い空気が広がらないような配置にするというのも締まった作業をするときの基本です。
また、とても大事なポイントになる作業は、緩い空気を出す人にはさせないで、真面目に進める人に任せ、緩い空気を出す人には誰でもできる簡単な作業をしてもらう、というふうにします。
いつもこんなふうに、きちんとした人か、それとも作業をしたくない人かを、作業を始まるときにさっと心の中で評価して、分担とか組み合わせをさっとその場で決めるというふうにすると空気は締まったまま作業をすることができます。
それがすぐにできなかったら、作業を始めてからでも、どんどんメンバーの入れ替えをして常にキビキビした空気で進められるようにしましょう。
それと、大人数でいくとみんな一斉に同じ作業をさせがちですが、なるべく同じ作業にならないように、するのもコツです。支柱を立てるなら、穴掘り機を使う人1人、支柱を立てていく人2人、横竹を取り付ける人2人というように、人を作業別に分けて次々に最初にやった人の作業を追っていくようにすると、自然とスピードが上がっていきます。
そして、大事なことは、スピーディにやる作業のほうがきれいに仕上がるし、やったあとの達成感も大きい、ということです。
次にリーダーをする機会があったら、ぜひいまのポイントを押さえてやってみてください。きっとスピーディににできるはずです。
(2023年6月15日 掲載)
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