吹き矢の質問です。自分の成績は、多分、誰も信用しないんですけど、実はお父さんに勝って優勝したことがあるんですよ。
でも、その後から全然振るわなくなってしまって、前の実行委員だった時には、助っ人に入ったチームで私は全部、外してしまい、目も当てられないような感じになってしまいました。
こんなふうに私は、うまくいく時とうまくいかない時があるのですが、周りにもそういう人がいることに気付きました。
でも、お父さんのように毎回、安定して上手な人もいて、その違いは何だろうかなと疑問に思いました。
【お父さんの答え】
吹き矢では、構えて、息を吸って、撃て、と声をかける人のタイミングと、自分のタイミングが合うかどうかがかなり重要なんです。
この前の吹き矢大会のときの実行員のかけ声は、タイミングが非常にとりにくかったです。掛け声をかける人が、公務員的なサービス精神でやっていると、しっかり声はかけてくれるのはいいとして、並んだ中で一番遅い人のタイミングでかけるんです。
早く構える人は、集中力が切れてしまいます。それで、今回は比較的に上手な人がみんな思うような結果を残せなかったと思います。
構えるのが遅い人がいる時には、「一度、下がってください」と構えるのをやめさせて、再度、並ばせると集中するタイミングが揃うのですが、早めに並んだ人は、構えたまましばらく待たされて、いきなりかけ声がかかるので、もうその時には集中力が切れてしまっている。これじゃ、何回吹いても当たりませんね。
実行委員の人が、遅い人に合わせすぎていたのがいつもと違いますね。
構えた人がもう長いこと、そのまま待っているなと思ったら、はい、ちょっと構えをやめてくださいとか、一度、下がってくださいと言えばよかったわけです。あるいは、1人ぐらい遅れていても、みんなに撃たせてしまうこともできたと思います。
それが全くなかったから、どちらかというと早く構える上手な人のほうが、今回は崩れてしまったと思いますよ。
僕も、今回はいつもよりかなり調子が悪かったです。面白さが半減してしまったといってもいいかもしれません。吹き矢の集中力は、5秒くらいしか続かないと思います。構えて5秒以内に吹かないと、思ったようには飛びません。
全員が筒に矢を入れたところで、構えて、息を吸って、撃て、というかけ声がかかったら、同じタイミングで集中したまま撃てると思います。
それが構えたまま待たされて、さらにちょっと待ってくださいみたいな感じになって、それからかけ声をかけられても、タイミングは取れません。
だから、今回は全体的に成績が悪くなってしまったと思います。団体戦でも、風船の割れた数がとても少なかったですね。
こんなふうに、実行委員のかけ声をかける人が杓子定規にやってしまう時と、みんなの集中力に合わせて上手にコントロールするときとでは、全く全体の成績が違うし、吹き矢の楽しさもかなり違ってしまうと感じます。そういう意味では今回は、ちょっと失敗だったということで、それぞれの人の調子もあるだろうけれども、実行委員の持っていき方の失敗だったといえるかもしれませんね。
準備の遅い人がいて、タイミングが取れないならば、実行委員は敢えて「撃て」のかけ声はかけずに、位置につかせたあと、「それでは、今から30秒以内に自分のタイミングで撃ってください。始め」と言えば、それぞれの集中できるタイミングで撃つことができるので、よく当たるようになったかもしれません。
今回は、前に作ったままの矢を使いました。事前に、この矢は使えるだろうかと実行委員が相談にきたとき、お父さんが試し撃ちをしたら、ちょっと矢のコンディションにバラツキがあったけど、全部、中心付近に当たっていました。それで、このまま使っていいよということにしたけど、集中力が切れた状態だと、自分が撃っても矢が曲がるなど、バラツキを反映してしまいました。
吹き矢は、そんなふうに集中力をかなり微妙に反映するので、そこが面白いところでもあります。
次の吹き矢大会では、お父さんもかけ声の掛け方を改善しようと思うけど、こんど吹き矢をするときには集中力は5秒しか続かないということを意識して、自分のタイミングで撃つようにしたら、安定していい結果が残せると思いますよ。
(2023年5月24日 掲載)
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