4月1日(月)「桃畑に灯った花の色 花粉採り作業 & 新たな鍬マスター。畝立てツアー!」

4月1日のなのはな

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 桃の花粉の採取を行いました。
 桃の品種の中には花粉の無いものがあり、その品種には人工授粉が必要となります。
 そのための花粉(葯)を採っていく作業をしました。

 

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 花粉を採るための木と人工授粉が必要な木は、2巡目の摘蕾はしないで、自家受粉する木よりも多くの蕾を残しています。
 蕾が多くあるので、明るいピンク色がたくさん枝についていて、とても綺麗でした。

 

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 みんなが桃の花に囲まれて蕾を落としていく姿。花の色。
 まるで風雅なお花畑で暮らしているような気分で、心も身体もみたされた時間でした。
 花びらの中のおしべの選択に葯がついていて赤いのですが、それもまた可愛くて。
 この時間が愛おしかったです。

 

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〈箱いっぱいに蕾が集まりました!〉

 

 次に、採集した花蕾を葯と花弁・花糸に分離します。
 分離するときは農協まで行き、電動の採葯機を使ってします。
 あんなちゃんが、誰でもやり方が分かるように、また次に誰でも行けるように、とはからってくれて、みんなで農協まで行って採葯機を使ってみました。
 一人ひとり、順番にさせてもらいました。

 

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〈採葯機〉

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 スイッチをオンにして、1つかみの桃の花を取って、採葯機の中に入れます。
 いち、に、さん、し、ご、とみんなで数えたら、それでもう分離ができます!
 最後の仕上げでふるいにかけたら、葯だけになりました。
 何とも早い!

 

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 みんなで数を数えながら、機械の中へ、繊細に花蕾を入れていく。1回1回、慎重に。そこから香ってくるにおいが、とってもいい香り。
「甘いね」「この香り、癒される」「幸せ」
 みんなで言い合った空間で、みんなの幸せそうな顔も見られて、頬が上がりました。
 葯だけとなった袋の中をのぞくと、小さなハートがたくさん入っているみたいでした。
 それもみんなで見つけられて、なんだか幸せのハートをたくさんもらえたようで、とっても嬉しい気持ちになりました。

 

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 そして、そして。この葯を開葯します。
 ハトロン紙を用意し、その上に薄く広げました。その手触りも心地良くて、葯のふんわりとした感じが少ししました。ずっと触っていたいような、この手触りが好きです。

 この葯は、自然に開葯するまで1,2日ほどかかります。
 そして色が赤から黄に変わります。その変わっていく様子も、また観察できるのが楽しみで、わくわくしています。
 花粉を貯蔵し、それを授粉していきます。
 受粉させていくのも、どんなふうにするのか、まだやったことがないので想像でしかないのですが、桃ができるまでを学んでいけること、見ていけることが、とってもありがたいことで、楽しみです。

(すにた)

 

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〈ランニングでは、開墾26a畑の桃の開花も見ることができました〉
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▶4月1日のマラソン日記はこちら

 

***

 

 1日、畝立てツアーで大きな畑を3枚、回りました。

 最初に、一番広くて、まえちゃんいわく「難易度☆7」の崖崩れ前下畑に取りかかりました。とても大きな畑で、ここはキャベツが植わる予定になっています。
 最初に、少人数で畝立てのライン引きをしました。米ぬかをバケツに入れて、土の地面に線を引くようにまいていきます。私は、ライン引きと聞いて学校のグラウンドで使う白い白線をイメージしていたので、米ぬかで線を引くことに最初、驚きました。でも米ぬかを使えば、その分、栄養にもなるし、環境にも優しくて、すごく良いアイデアだと思いました。

 この畑は1畝が長くて、4人で分担してラインを引くのが大変でした。スピードも大切ですが、ゆっくり丁寧にまかないと、米ぬかが風とともに消えていってしまうので、今日のライン引きは、スピード感と丁寧さとの折り合いが難しかったです。

 

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 広大な畑にきれいな平行線を引き終わり、ついに本番の畝立てへ!
 実は、私は、畝立てをするのが2回目でした。前回は河原上下畑のジャガイモの畝立てをしたときでしたが、そのときはまだ慣れていなかったこともあり、ものすごく大変な思いをしました。そのため、この日の畝立ても、「この前みたいにきついのかな……」と心配していましたが、その心配はまったく無用で、とても楽しくて、たしかに1日中、鍬を動かし続ける畝立てツアーはきつくないとは言えませんでしたが、やりがいがあり充実していました。

 引いたラインが自身の右側に来るように立ち、手前に鍬を動かして、畝間の手前半分の量の土を上げます。
 まっすぐに鍬を振り下ろして自分の足にかけるようにするといい、と、まえちゃんに教えてもらってから、私の作業の効率がぐんと上がりました。明らかに、1回目の畝たてのときより上達していることが、自分でもわかりました。

 1畝に4~5人でとりついて、追い越し方式で畝を立てました。みんなで作業しながら、「次の畝はいりまーす!」「反対振り返りまーす!」などと声を掛け合い、そのたびに「はーい!」と返事をします。自分がこれから行うことを口に出すことで、がんばろう、と気合が入るし、誰がどこにいるか、どこが終わっていないのかわかるので作業の効率も上がり、なによりみんなが「はーい!」と返事をしてくれると嬉しくなります。

 畝を立てたら、最後にならします。鍬の刃を寝かせるように持って、でこぼこの畝の表面を均等にならします。今回は緩やかなカーブを描くかまぼこ型と、平らな四角形のベッド畝の2種類で畝立てを行いました。
 休憩時間には、みんなで背中合わせで腕を組んで腰を持ち上げたり、畑のあぜの傾斜のところに寝転んで腰を伸ばして身体を休めました。午前中は人数も少なく、崖崩れ前下畑の半分くらいまでしか畝立てを進めることができませんでしたが、午後から人数も増え、あっという間に最初の畑を終えることができました。

 

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 次は難易度☆5の第1鉄塔上畑に移動しました。広い畑の後なので、その畑がとても小さく感じました。14時から始まって15分くらい経ったのかなと思っていたときに、「今、15時25分です」と聞いて、1時間25分も経っていたことに本当に驚きました。鍬を持って必死に動いていると、時間の経過があっという間だったなと思いました。

 あっという間に2番目の畑を終えて、この日最後の畑、山畑下に入りました。ここの畑にはニンジンが植わります。ここの難易度は☆3くらいだそうで、土がとてもさらさらしていて、鍬が入り込みやすいコンディションでした。みんなのスピードもどんどん上がり、約40分でここの畑の畝立てを終えることができました。

 畝立ては時間がかかるし、体力も必要になる作業なので楽とは言えませんが、畝立てをしながら、「おいしいキャベツのために!」と野菜のことを考えたり、みんなで共同作業をしながら広い畑がきれいに整っていく様子を見ていると、その大変さを上回るくらい楽しい気持ちが勝つなと思いました。

 晴れていて暖かく天気がいい中、やりがいのある畝立てをみんなで行えたことが嬉しかったです。これからは、もっと畝立てのスピードを上げられるようにがんばろうと思います。

(ほのか)