2月9日(金)「地道に、テンポよく。桃のネットの支柱立て」

2月9日のなのはな

 石生の急な坂を走って上るときのコツ、それは、「1メートルぐらい先の地面をただ見つめて、小さな歩幅で走る」

 なのはなの桃は約130本。9つの畑に植えられています。なのはなの収穫基準は、“樹熟し桃”です。流通などを考慮した早採りはせずに、香りや味も一番良い、桃本来のおいしさを引き出せるタイミングで収穫をします。
 その分、獣や夜蛾から守る対策もしっかりと行わなくてはいけません。獣や夜蛾の被害を防ぐために、なのはなでは主に、桃にネットをかけることで対策をしています。

 今まで、お父さんやあんなちゃん、桃メンバーが工夫をしてきている桃のネットがけ。今は、そのネット掛けのための桃の支柱のポールの立て直しの作業をあんなちゃんや何人かのメンバーと一緒に進めています。

 

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「もうすぐ気温も上がり摘蕾を進めたいです。摘蕾が始まったら、その後、支柱の立て直しの作業が入りづらくなると思います。暖かくなる前に、できるだけ、支柱の立て直しを行いたいです」
「今週中に開墾26aの畑は終わらせたい」
 作業を始める前に、あんなちゃんが教えてくれました。具体的な大きな目標と、小さなゴール、全体的なプランを共有して作業ができるのがとてもやりやすく感じたし、嬉しかったです。

 支柱立ての行程は、主に3つのチームに分かれています。穴あけドリルで穴を掘るチーム、掘られた穴にポールをさして上から叩き、打ち付けるチーム、立てたポールと穴の間に砂をつめて固めていくチームです。

 

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 私は、掘られた穴にポールをさして上から叩く作業をしています。

 前日に引き続き、この日もまちちゃんとペアで進めていきました。12段の脚立にのって、ポールを打ち付けていくのですが、約2キロ近くのハンマーで打ち付ける人と、パイプが変形しないためのあて木を押さえる人に分かれて行っています。

 

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 高い場所や長いもの、重いものを扱う作業なので、力はもちろん、声掛けや集中力なども必要です。たくさんのポールを、まちちゃんと交代しながら打ち続けます。でも、ずっとまちちゃんがユーモアを交えつつ明るくテンポよく声をかけてくれたり、一人が大変にならないように気遣ってくれていることを感じました。気持ちが切れることなく最後まで打ち続けることができたなと思います。

 また、お互いの動き方、役割分担などもまちちゃんがさりげなく考えてくれて、スムーズに動けるようになりました。昨日の作業をやって、腰袋があったほうが良いこと、水平器が落ちないように首から下げられるようにすること、あて木の大きさなど改善点も一緒に考えて今日の作業に活かせたことも、とても嬉しかったです。腰袋ひとつ、ちいさな工夫ひとつで、自分たちの動作が省略され、動きやすくなり、作業自体もスムーズになった部分がありました。

 

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 砂をつめるチームの皆も、日に日にスピードが上がっているように感じるし、それぞれが更に良いように出来るにはどうすればいいのかを考え、共有してくれます。この日は、前日からのつづきの開墾17a畑が終わり、開墾26a畑の半分まで終えられました。最後に、あんなちゃん、皆の笑顔がみられて嬉しかったです。

 これで、支柱の立て直しを終えた畑は、古畑、池上、新桃、17aの4つの畑になりました。26aの畑は特に大きな畑なので、進められていることが、とても嬉しいです。
 まだまだ、打ち付けるポールはたくさんあります。少し気が遠くなる気持ちもありました。でも、石生の坂を上るときのコツと一緒だと思いました。目の前の一歩いっぽをみて皆と積み重ねていたら、いつの間にか坂の頂上に来ているように、目の前の一本いっぽんや、皆との作業を、地道だけど大切に少しでも進化できるように積み重ねていきます。美味しい桃に、そしてまだ見ぬだれかの笑顔につながりますように。

(あけみ)

 

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〈ランニングの出発地点である古畑では、先駆けて花を開いている菜の花がありました〉

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▶この日も、石生1周へ。2月9日の【マラソン日記】は、こちら!