2月8日(木)「ガラス温室の建設、ラストスパート & ハウスに実る太陽 晩白柚の収穫」

2月8日のなのはな

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 温室の建設作業では、ガラス張りがラストスパートに入っています!

 この日も1日、須原さんと、さくらちゃんと一緒に温室のガラス張りを進めました。前日で、温室の屋根のガラス張りが完了し、今日は温室の入り口・出口となる妻面のガラス張りに入りました。
 妻面は、屋根と違って地面に対し垂直にガラスを張るため、ガラスをフレームにはめ込むのも、はめ込んでからも、ガラスが倒れたりしないか特に緊張しました。私がガラスを押さえていて、その間に、さくらちゃんが金具でとめていってくれます。

 ガラスが固定されてからは、屋根のときと同様に、ガラスの掃除やコーキングをしていくのですが、ガラスをウエスで拭くときは私が表側・さくらちゃんが裏側のガラスを拭いていて、2人でガラスを挟んで作業していると、ガラス越しにさくらちゃんの楽しそうな笑顔が見えて、それがとても嬉しかったです。

 

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 私たちが妻面のガラス張りを進めている間に、須原さんが天窓の自動開閉装置の取り付けをしてくださっていたり、午後の時間では気がついたら側面の窓も須原さんが取り付けてくださっていました。私たちも、南西の妻面のガラス張りが無事完了し、作業の最後には、入り口と出口のドアも3人で取り付けました。  
  
 
 もう見た目はほぼ完成?!というところまで今日の作業で進み、残すところは妻面の出口側のガラス張り!ここができれば、温室の全てのガラス張りが完了します。
 最後の最後まで、美意識高く、集中して綺麗にガラスを張っていきたいです。

(よしみ)

 

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 曇りの空に眩しい太陽があっちにも、こっちにも。
 手がかじかむような寒さが続くこの時期に、吉畑手前ハウスでは晩白柚の実が、眩しい鮮やかな黄色に色づきました。

 晩白柚がなのはなファミリーにやってきたのは、5年前の2月のこと。盛男おじいちゃんがプレゼントして下さった晩白柚の苗は、その時にいた子たちの手によって、吉畑手前ハウスに植えられました。バンペイユの下には、防根透水シートが埋められており、このシートが根域制限の役割を果たしてくれています。

 

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 晩白柚はもともと、東南アジアを原産国とし、日本では主に熊本県で栽培されています。真冬に収穫を迎えるものの、暖かい気候を好みます。
 盛男おじいちゃんが、「ハウスならば、ここでも晩白柚が育つんじゃないか」と、苗を植えてくださいました。以来、二重の防寒ビニールや、分厚く敷いたもみ殻、時にはコンクリートブロックを積み上げて塀を作り、日中の太陽光で蓄熱させ、夜に保温できるようにするなどの防寒対策を取りながらも、これまで冬を乗り越えて力強く生きてきました。

 なのはなファミリーで晩白柚を収穫するのは、今回で2年目となります。
 なのはなの晩白柚は昨年の春から夏にかけて、枝葉をグンと茂らせて、いつの間にか私の身長をはるかに超えてハウスの天井に届きそうなほどに背が伸びたのですが、それでも、まだ5年目という若さからたくさんの実をつけてくれるのは、防根シートで根域制限をしているお陰です。

 

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 昨年は9玉のバンペイユが収穫できたのですが、今年はそれより3玉多く、12玉のバンペイユが収穫できました。その重量は、平均して1玉2キロ。一番大きなものでは、1玉が2.3キロで、直径25センチのバンペイユが収穫できました。これは硬式バレーボールよりも直径が大きく、2リットルのペットボトルよりも重いということを思うと、さすが、柑橘類の中で最大級の大きさを誇る晩白柚だと思いました。

 そして、なのはなファミリーのバンペイユは無農薬で育てています。夏に一時期、イセリアカイガラムシとの戦いをしたことがあったのですが、その時は納豆水と発酵水や、人力で虫を取り除くことを繰り返し、私たちが勝利を収めました。

 

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 また、4月から5月にかけては、ジャスミンのような甘く爽やかな香りで、私たちに幸せを与えてくれます。バンペイユは生理落下のある果樹のため、摘花・摘果は控えめに行うようにしているのですが、1本の樹で数千という数の花を咲かせる晩白柚は本当に力強く、逞しく、晩白柚の花が咲くと毎日、晩白柚の元へ通ってしまうほど、晩白柚の花が咲く初夏が私は大好きです。

 春から秋にかけては、週に2回、1000リットルの水を晩白柚にエンジンポンプで与えました。
 水を与えるたびに、晩白柚の葉が艶々と輝き、手のひらよりも小さかった果実が日に日に膨らんでいく光景はとても綺麗で、見ている私も伸び伸びとした気持ちになりました。

 そしてあっという間に迎えた、収穫。収穫した実はずっしりと重く、持ったそばから晩白柚の甘くて爽やかで上品な香りが身体を包み込んでくれました。

 

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「この苗は幸せ者だね。みんなに可愛がってもらえるからね」
 晩白柚を見ていると、盛男おじいちゃんの優しく大きな笑顔とともに、この言葉を思い出します。

 吉畑手前ハウスのある道は、年中を通して、なのはなのみんなが、どこかの畑に行くたびに通る場所です。新芽が出たらみんなで喜び、花が咲いたら誰かが教えてくれて、冬になればともに防寒を気にかけます。

 

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 空へと枝葉を伸ばす晩白柚の姿を見ていると、盛男おじいちゃんの喜んだ顔が浮かびます。

 末永く、いい形で収穫へと結びつけるよう、晩白柚担当として大切に育てていきたいです。
 真冬のハウスで、黄色に輝く、いくつもの太陽。晩白柚の黄色が、私の心も明るく照らしてくれました。

(ななほ)

 
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〈桃の防虫・防鳥ネット掛けの支柱となる単管パイプ立てをしています。桃の樹は年々、枝葉を茂らせる範囲を広げていくため、去年まで立てていた単管パイプを一度、撤去し、新しく範囲を広げた位置で、高さ4メートルの単管パイプを立てていきます。この日は、新桃畑と開墾17アール畑の支柱立てを進めました〉

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〈池上三角畑ではポポーとイチジクの苗床作りとして、畝立てとマルチシート張りをしました!〉

 

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〈夜には、藤井先生が来て下さり、木版画教室がありました。なのはなファミリーにある身近なものを題材に、今月は版画の下絵描きを進めています〉