「ちょっとした楽しみ」 ふみ

6月6日

 夜の時間で、父の日の会に向けて、ゆりかちゃんとタヒチアンダンスを練習しています。

 タヒチアンダンスは腰の動きが速いところもあって、難しいですが、踊っていてすごく楽しいです。
 ゆりかちゃんが振りを教えてくれるときに、前で踊ってくれるのですが、ゆりかちゃんの腰の動きがしなやかで、粘りがあって、美しいなと感じます。

 私がなのはなに来たばかりのころ、ゆりかちゃんが体育館でフラダンスの練習をしているところを隣で見させてもらってきて、ゆりかちゃんが踊る姿から、まだ見ぬだれかに届くようにという気持ちを感じていました。
 ゆりかちゃんが踊る姿から、深いところで、まだ見ぬだれかにという気持ちや、希望、そして、誇りを感じます。

 ゆりかちゃんがずっと前に話してくれたことが、私のなかにあります。一人ひとりが希望であること。卒業生も、私たちも、希望の一人なんだと話してくれたことがありました。

 なのはなで、ゆりかちゃんにフラダンスを教えてもらって、みんなと踊るフラダンスがすごく好きになりました。
 ステージに立って、笑顔でフラダンスを踊るなかで、日常でも気持ちが作られていき、人に対して、笑顔を向けられるようになったり、自分のなかで少しずつ自信がついていき、ステージに立つことに対して、1人で立つという気持ちではなく、仲間と立っている感覚で、そのことがすごく心強く感じるし、日常でも、みんなの存在に支えられて、立っていくことができるのだと感じています。
 なのはなの仲間がいてくれるから、よりよく生きることを一緒に求め続けて生きている仲間がいるから、前を向くことができます。

 ゆりかちゃんにフラダンスを教えてもらって、今までに自分が経験したことのない世界を教えてもらったり、なのはなでみんなと過ごすなかで、自分のなかの幅が少しずつだけれど、広がっていくことが本当に有り難くて嬉しいです。

 父の日の会に向けて、ゆりかちゃんやみんなと作り上げていく時間が楽しくて、お父さんに喜んでもらえるように頑張りたいです。

 

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 ちょっとした楽しみの話しです。
 最近、居室内でお引っ越しをして、ベッドの位置が変わりました。私は、一番窓際の二段ベッドの上なのですが、寝るときの楽しみがあります。ベッドに横になると、窓から月が見えます。
 一昨日と、昨日は、月明かりが明るくて、月の光をみて、そのまま眠りにつきました。
 一昨日よりも、昨日の方が月の位置が低く感じて、当たり前ですが、1日1日で自然も少しずつ変化しているんだなと感じました。

 眠りにつくまで、月をみていて、神様が大きく包み込んでくれているような気持ちになって、最近は、月を見ることが楽しみの一つでもあります。
 月を見ながら、外で鳴いている蛙の声や、一緒の居室で寝ているみんなの寝息とか、虫の声を聞いていると、すっと眠りについて、気がついたら朝になっていて、月が太陽に変わり、朝日がベッドに差し込んでいました。

 毎日、色々なところで小さな変化があって仕事に行くときの道中では、タチアオイが咲いていて、今は、半分より少し下くらいの位置にいます。タチアオイが一番上まで咲くころには梅雨もあけて、夏に入り、桃の収穫も始まっているんだと思いました。

 日常のなかで、小さな楽しみを見つけたり、誰かが喜んでくれるような嬉しいニュースを見つけながら毎日を過ごしていきたいです。