6月6日のなのはな
正面から見ても、横から見ても、斜めから見ても美しいV字の支柱が立った梅見畑に、雨が降る前の時間を使って、ナスの定植を行いました。
軽トラで、苗や根切り虫対策の草を集めて運ぶ、運搬係が2人。
植え付けと同じ畑で根切り虫対策の草敷用の草刈りをする人が1人。
そのほかのメンバーで、まずは植穴づくりから作業を始めました。
ナスの定植は、先日大人数で行ったピーマンの定植と工程がよく似ていて、その時、お父さんに教えてもらったポイントを踏まえながら、ナスにとってより良い定植作業を、さきちゃん中心に作っていきました。
植穴づくりは、三角ホー3振りで、と決めて、テンポよく。1区画に3つの穴をあけます。
今回は畝立てから少し日が経っていましたが、改めて中耕する必要もないほどフカフカで、穴あけもノンストレスでサクサクと進んで、25分で穴あけ完了。
続いて仮支柱の篠竹さし。植え穴の軽トラ道側にさすよう統一し、畝の中央に篠竹を真っ直ぐ挿し、ナスの株も、空に向かって真っ直ぐ育つことをイメージしました。
朝食前の時間を使って、すでに、篠竹や牛肥が入った肥料袋を、畑の畔に均等に割り振って置いてくれていた為、道具を取りに行く時間や移動距離が短く、袋が空になったと思ったら、篠竹が入った袋が丁度良く近くに置いてあって、小さなことだけど、リーダーの(定植を上手くいかせたい)という気持ちを感じて、力が湧きました。
そして篠竹挿しと同時進行で、苗置き。今日の主役、立派なナスの苗を2人1組で植穴の横にサッ、サッと置いていきます。
数日前に大人数で、ナスやピーマンなどの苗に来ているアザミウマやアブラムシを1匹残らず退治した効果か、ナスの株が見るからに元気になっていて、まちちゃんたちが軽トラの荷台いっぱいにナスの苗を運んできてくれたときは、凄く嬉しかったです。
定植は、根鉢を少しほぐした苗の茎が、仮支柱と1センチほどの距離に立つよう植えました。っ直ぐ誘引しやすよいように、質を揃えて大切に植えていきます。
ピーマンの定植のときは、根鉢の培土が地表に見えてしまう株があったため、今回は、地面よりほんの少し深めに、培土が見えないように植え付けました。
元気づけの牛肥は軽く両手一掴みで株の周りにドーナツ状で施し、(大きくなるんだぞ)と心の中で唱えながら中耕。
肥料をやっているとき、運搬係のまちちゃんとさやちゃん、草刈りをしてくれていたよしみちゃんが役割を終えて、牛肥やりに合流してくれて、ここからはフルメンバーで動き、怒涛の勢いで根切り虫対策の敷き草まで終えて、ナスの定植作業を駆け抜けました。
気が付けば雨も本降りになり始めていて、最後にやりたかった誘引は残して終わることになりましたが、自然の雨で十分にナスに水がいきわたったかなと思い、また時間を取って、綺麗に誘引をできたらいいなと思います。
最後、みんなでナスの植わった梅見畑を見渡して、「御茄子御殿だね」と言い合いながら、達成感と喜びを分かち合いました。
本当に、芸術的で美しい支柱の中で、芸術的で美しいナスが育ってほしいし、これから畑シーズンの夏が始まるなと思い、気合を入れて、みんなと夏野菜づくり、頑張っていきたいです。
(なつみ)
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酸いか? 甘いか? 甘いのに、スイカ!
夏の風物詩、スイカを植え付けました!
スイカの果実は、すぐ思い浮かべられるのに……。スイカが葉や茎を伸ばして、実際に畑で育っている光景は、あまりイメージがわかないような気がします。
スイカの葉は、よもぎのような薄い緑色。ギザギザと大きく裂けて、手のひらによく似た形をしています。
そんな葉が茂って、地を這っていくと、こちらを見上げて、何人もの子たちが手を振ってくれているかのようです。
「だから、わたしは、スイカを育てるのが好きなんだ」
と、リーダーのやよいちゃんが、話してくれました。
苗の植える向きを統一して、畝の幅も100センチとりました。安心して、思う存分伸びていけるでしょう!
ネキリムシ対策の草敷きを終え、あとは、ウリハムシ対策のためのネットかけ。
というところで、ぽつぽつと雨が降り始めました。なんとしても、スイカだけは植えてしまいたいのに! と、焦りを感じていると……。
「お願いしまーす!」
桃の袋がけやナスの定植などの作業が終わったみんなが、当たり前に、畑へ駆け込んできてくれました。たくさんの仲間が集まってきて、ネットかけでクワを動かしていると、ぶつかりそうなくらいでした。
全ての工程が終わって、約90株のスイカを植え付けることができました。
忘れてはいけないのが、なのはなで育てるスイカは、黄色。
菜の花の色と同じ、黄色です。
なのはなに来て、初めて知りました。黄色いスイカ、「シュガームーン」。スイカの苗も、スイカの葉も、みんなで育てたスイカの甘さも、育てることの楽しさも。
わたしたちが仲間集めをしているように、いくつもの葉を茂らせて、ぎゅうっと甘さを集めて、あの菜の花色で喜ばせてほしいなあと思います。
酸いか? 甘いか? とびきり甘い、なのはなのスイカ!
(みつき)