「真っ茶色になったのに」 みつき

5月28日
 
 空は灰色。
 それが丁度いい! 暑すぎず寒すぎずの、絶好の「どろんこ日和」でした!
 
 楽しみにしていた、どろんこ運動会の日がやってきました。
 わたしは、りゅうさんリーダーの青チームでした。青チームのプラカードを掲げて、みんなで、「いくぞー!!」と気合十分で、池下田んぼに向かいました。
 
 今年はなんだか違うぞ、という感覚が何度もありました。
 第1種目の「どろんこ相撲」では、接戦ばかりが続きました。最後まで、どちらが勝つのかわからない! 両者びくともしない、譲らない、という状況を、みんなで見守っているのもドキドキしました。
 お父さんが、「首投げをしたり、足を取る方法もあるよ」と話してくださって、わたしは、その技にまんまとはまってしまいました。
 毎年のように「来年こそは!」と、また新たな気合と緊張感が湧いてくるのが、この相撲の良さだなあと感じます。
  
 第2種目は、今年初の「目隠しフラッグ」。試合中のその光景には、お腹を抱えて笑ってしまいました。目隠しをされているなかで、手探りでフラッグを探してさまようみんなが本当に面白くって……!
 同じチームで記憶に残っているのが、まりのちゃんです。
 まりのちゃんが目隠しをしているとき、フラッグがもうすぐそばにあるのに、触れられない! 最後には、そのフラッグを踏んでしまう! という珍プレーもあって、「こんなに歯がゆいことがあるのか!」と、思わず地団駄を踏んでしまいそうな、笑いがとまりませんでした。せいこちゃんの指示係をしているまりのちゃんも、印象に残っています。今までに聞いたことがないくらいに大きな声を上げて、叫んでいるまりのちゃん! そして、それが伝わって、せいこちゃんがフラッグを1番にゲットすることができました!
 畦で応援していたわたしたちは、驚きの連続で、なんだかうれしいのか面白いのか、色んな感情がごちゃまぜで、涙が出そうになりました。
 来年も、絶対にやりたい競技になりました!
 
 第3種目の、おなじみの大人気競技「タイヤ取り合戦」や、最終種目の「リレー対決」では、勝ち続きの青チームでした。特に、リレーでは、走順を変えて、バトンの受け渡しを見直したことで、青チームが独走で1位になっていました。
 りゅうさんが、作戦を考えてくださって、メンバーの全員の力が上手に出し切れるように役割を振ってくれたからでした。「作戦成功だね!」と飛び上がって喜んで、本当に気持ちが良かったです。
 
 りゅうさんの招集の声で、試合の前には、必ず円陣を組んで「青チーム、強い、強い、強い!」と叫びました。試合中も、みんなで「○○ちゃん!」と、声が枯れそうなくらい叫びました。
 結果がどうであっても、誰が勝っても負けても、いつも駆け寄ってハイタッチをし合える青チームのみんなが、本当にだいすきだなあと感じました。ハイタッチを返してくれる、手を広げれば飛び込んできてくれる、みんなとの絆、同じ仲間という気持ちが、たまらなくうれしかったです。
 
 今年はなんだか違う、という感覚は、みんなの気持ちの変化だなあと思います。
 みんながみんな、「殻を破りたい」「勝ちに行きたい」「仲間と一緒に戦いたい」……。
 そう願っているような空気が、満ち満ちていました。
 誰もが積極的で、真っ直ぐで、諦めなくって、ずっと一緒に過ごしていたはずが、また新たな一面を見られたようで、みんなが格好良かったです。みんなが大好きで、みんなが1等賞だったなあ、と感じました。
 
 どれだけ泥だらけになってもいい。こんな自分でもいい。いや、自分バンザイ! みんなバンザイ!
 泥の中で真っ茶色になったのに、本当に、心が洗い流されていきました。
 やっぱり、なのはなの「どろんこ大会」は、特別で、だいだい大好きなイベントの1つです。
 また来年、みんなとどろんこになるのを楽しみに、これからのお米作りも、1年間も、頑張れそうです!
 
 ぐっすり眠ります。おやすみなさい。