5月15日(月)「四股を踏んで作業はじめ!? 桃の摘果の面白さとやり甲斐」

5月15日のなのはな

 昨日までのどんよりとした雲がやっと晴れて、今日は太陽の温かい日差しが戻ってきました! 毎日急ピッチで進めている桃の摘果も、晴れ晴れとした空の下でできると気持ちまでも晴れ晴れとして、頭がすっきりしたように感じます。

 今日も朝から夕方まで、摘果のフルコースでしたが、ちょっとだけいつもと違うことが……それは? ……四股!!

 朝食後、開墾26アールに集合して、朝の作業の続きに取り掛かろうとしたその時、あんなちゃんがおもむろに、
「昨日のハウスミーティングでお父さんが教えてくれたんだけど……」
 と話し始めてくれて、人の身体の筋肉の大部分は下半身にあり、相撲で四股を踏むという基礎的な動作が、実はとても大切な役割を果たしているのだということを話してくれました。そして、
「今日は始める前にみんなで四股を踏みましょう!」
 と言ってくれて、思いもよらないあんなちゃんの嬉しい提案に、みんなが驚きつつも一気に笑顔が広がりました。

 

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 桃畑でいきなり“四股踏み”。なんだかシュールな光景ですが、桃の樹と樹の間で摘果メンバー8人は円になって、足を開いてやる気満々です。あんなちゃんの「せーの!」の合図で、みんなで、「ヨイショー! ヨイショー!」と掛け声を言いながら四股を踏みました。
 一回だけだけれど、心も身体もパワーがみなぎってきます。円陣を組むように、みんなで気持ちを揃えて摘果に向かえることを強く感じられて、自分1人の力でやっているのではないのだと改めて思えました。

 午前は白鳳からスタートしました。白鳳は変形果が多い品種なので、特に形に注意して見ていく必要があり、頭と集中力を使います。でも四股を踏んだおかげでで集中力はアップ。毎日の摘果で目や自分たちの感覚もだいぶ慣れてきていることもあり、良い実を残せたのではないか、とあんなちゃんが言ってくれて嬉しかったです。

 開墾26アールの白鳳を終えた後は、早生品種の加納岩白桃の最終チェックに入りました。硬核期に入ってしまうと摘果はもうできないため、今日で確実な最終着果数にしていきました。これで袋掛けになるので、全員で目を光らせながら抜けのないように最終仕上げをしていくことができました。
 午前で、開墾26アールと開墾17アールの本摘果を終えることができました。広い開墾の畑ができたと思うと、少し安心しました。

 

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 午後からは池上桃畑で、なつおとめ、紅清水、おかやま夢白桃の本摘果を進めました。
 なつおとめを2本終えた後、紅清水に移る前に再度、“四股踏みタイム”をとりました。掛け声も朝よりも一段と張りがあって、みんなの気合が感じられました。紅清水も白鳳と同じように変形果が多い品種なので、四股を踏んで、気合を入れなおして紅清水の摘果に臨むことができました。

 紅清水の次は、おかやま夢白桃です。おかやま夢白桃は、かなり大玉になる品種なので、着果数を110パーセントの割合で、気持ち多めに残すことをあんなちゃんが伝えてくれました。そうすることで大玉になり過ぎたり、種割れになることを防ぐことが目的です。最初に、一区画摘果したところをあんなちゃんに見てもらって、110パーセントでできているかをチェックしてもらいました。少しの差ですが、その10パーセントが大事です。あんなちゃんに見てもらって、いい感じにできているかや、必要なアドバイスをもらえると確信をもって進めることができるので、とてもありがたかったです。

 

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 最後に奥桃畑に移動して、白鳳となつおとめの摘果をしました。まだ小さめの樹が数本あって、これから骨格形成をしていきたいので、枝が実の重さで枝垂れてしまわないように、枝先には極力残さないように摘果をしていきました。樹が若いので、実もなんとなく若い感じがしました。
 最後の1本は、大きな白鳳でした。みんなで取り掛かって、丁度5時手前くらいで終えることができて、切りよく奥桃畑までやりきって今日も達成感をみんなと感じられました。

 摘果をしていると、相応しい位置に厳選した良い実が残っていくので、甘くておいしい桃に向けて桃の樹が整っていく感覚があって、一本終わるごとに、とても充実感があります。あんなちゃんが樹の特徴や品種の特徴をみて、伝えてくれるので、1本1本の樹に対して一番ベストな摘果の仕方をしていけることに、やりがいを感じられます。

 

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   頭をその都度切り替えて、適切量を残すのは難しさもあるけれど、それが楽しさでもあって、遣り甲斐につながっていると感じます。それを判断してくれているあんなちゃんが本当にすごいな、と思います。一緒に作業させてもらって、一緒に達成感や遣り甲斐を感じさせてもらえること、今摘果メンバーで毎日奮闘しながら摘果を進めている時間が、大事なものになっていくのだと思いました。

(つき)

 

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 本葉3,4枚。葉の緑は濃く、ポットに所狭しと育つカボチャたち。広いところへ植わるのを、待ちきれない。
 うなぎとり大、うなぎとり向こうの畑に、約180株のカボチャの植え付けを行いました。

 6人のメンバーで、苗の底面吸水から、植え付け、肥料やり、草敷き、ネット掛けの工程を進めました。
 『えびす』は毎年育てていて、カボチャと言えば……というくらい定番の、主力の品種です。今年はそれに加えて、約20株、『グラッセ』という品種も加わりました。

 グラッセ。どういう意味なのかなと思って、辞書で調べました。フランス語とのこと。――野菜をバターや砂糖を加えた水で煮たり、菓子の表面に糖衣をかけたりして、つやのある仕上がりにしたもの。
 そういえば、お父さんの大好きなマロングラッセも、グラッセでした。種袋に載っていた写真には、えびすのように濃い緑の皮と、濃い黄色の中身でしたが、なんだか旨味が詰まっていそうだな、と思いました。
 グラッセは、苗の時点でどの品種よりも元気です。育てやすくて、美味しいのなら、最高だなと思いました。株の成長、味について、どんな個性があるのか知ることが楽しみです。

 

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 カボチャの株は、ほとんどぴったりの数で饅頭型の畝に植わりました。株間2メートル。植え付けするにも、畝の中央に手を伸ばすのに全身を使うくらい、大きな饅頭畝です。
 ももかちゃんが、「カボチャにとっては東京ドームだね」と言っていて、確かに、と思いました。広い大地に植えられて、カボチャたちも喜んでいることを感じました。

 

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 今回は、初期の成長を順調にするため、植え付けと同時に硫安と牛肥を少し、株元に施しました。饅頭の畝の中には、牛肥、草木灰、苦土石灰の肥料を入れてあります。その肥料に根が届くまでの、栄養になってほしいなと思います。
 また、ネキリムシと乾燥の対策として、草敷きも行いました。株周りにたっぷりめに草を敷くことができると、小さな株が柔らかな青草に守られているようで、ほっと安心します。
 水やりも、畑の側面に流れる水路から汲むことができました。地域の方が、水やりをしたいときは、川へ流れる水路に、板をはめると水かさを増すことができる、と温かく教えてくださり、とてもありがたかったです。

 

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 最後はネットを全面にかけて、無事に定植完了。工程は多かったけれど、明るい空気感で、テンポよくみんなで進めていくことができて、とても楽しかったです。
 上手く活着して、広い畑で伸び伸びとカボチャが育ちますように。しばらくは水やりをこまめに行って、様子を見ていきたいです。

(りんね)

 

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 夏野菜の支柱立てや定植が続々と始まり、本格的な夏に向けて、畑作業も佳境に入り出します。
 軽トラや乗用車での畑の移動も多くなっていくなか、安全に車を使えるように、各車のメンテナンスをしました。
 日々、なのはなで使う機械や車を点検・修理してくださる白井さんと、車に詳しいどれみちゃんと一緒に、軽トラと乗用車を含めて、なのはなで使う数車を、メンテナンス表をもとに不具合がないか見ていきました。

 

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 リザーブタンク、バッテリー液、ウォッシャー液、エンジンオイル、ブレーキオイル……。ボンネットを開くと、複数のタンクが混在しています。車ごとに微妙に各タンクの場所や形が異なりますが、それらを見つけ出して、オイルが減っていないか確認していきました。
 続いて、ワイパーのチェックです。ゴムが切れていないか、固さは正常か、グラグラしていないか。その3点を見ていき、必要に応じてワイパー交換も行いました。わたしは詳しくなかったのですが、ワイパーのゴムは5ミリ単位で長さがあり、各車に適したサイズのものを取り付けることを、どれみちゃんが教えてくれました。

 

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 タイヤの空気圧はコンプレッサーを用いました。ここまでくると、だんだんと自分が車の修理工員になったような気分になり、楽しいです。1台ずつ、チェック表の項目にOKサインを付けていき、必要に応じて、不具合は白井さんがその場ですぐに直してくださいました。オイル、ワイパー、タイヤの空気圧、ブレーキランプなどの点検を終え、準備が整った車が増えていくと気持ちも充実していきました。普段何気なく乗り慣れている車ですが、こうしてボンネットを開いて丁寧にメンテナンスをしていくと、車はただ単純に動いているのではなく、必要なオイルやバッテリーがあってこそ動いているのだということを感じました。運転中に違和感を感じたら、すぐに対処して、より車を大切にしていこうという気持ちが強まりました。

 

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 最後に車内掃除をしました。マットをすべて取り払い、畑の移動中に汚れてしまった土埃を落とし、よく絞ったタオルでドアの内面を丁寧に拭きました。車の内側がきれいになると、自然と外側もぴかぴかになったように見えて、まるで人間の心みたいだなと思いました。そんなふうに掃除をしていると、自分の心まできれいになっていくようで、白井さんと、どれみちゃんと夢中になって掃除をしている時間がとても楽しかったです。

 これから車を使う機会がますます増えていくと思いますが、みんなで使う車を大切に乗っていきたいです。

(るりこ)

 

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 夏野菜の定植が始まり、近々にはきゅうり、ナス、ピーマンが定植される予定です。
 支柱立てに向けて、今季3回目の竹取りに行きました。

 

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 永禮さんがダンプで来られて、チェーンソーを使って竹を切ってくださり、とてもありがたかったです。
 竹取りをする前に、運ぶのに邪魔になりそうな竹を切って運んだので、足場がよくなり、作業をしやすくなりました。
 チェーンソーでの伐採は本当に速くて、運ぶのが追い付かないくらいでした。

 

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 今日は6人で、3人が永禮さんの手元と、竹林から竹を引っ張り出す役割。残りの3人は竹を広い畑に運ぶという役割でした。
 先日の雨で、地面が少しぬかるんでいるのと、チェーンソーで長い竹を切るというので、いつも以上に気を張らなければいけません。

 みんなで声を掛け合い、竹を切った後は、「倒れます」と言い、竹を運ぶときは「持ちました」と言って、事故や怪我のないよう、最後まで安全にできたことがよかったです。
 竹は、長いもので15メートルほどと長く、1人で引っ張ると綱引きをしているような感覚でした。
 永禮さんが、どんどん、切り出していくので、どんどん竹林も開けてきて、広い畑には整然とまっすぐな竹が並ぶ光景が、美しかったです。

 

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 途中、休憩したとき、飲んだお茶がおいしくて、夏のような天候のなか、冷たいお茶が何よりもおいしく感じました。竹取りをしている河原大畑では、今、サクランボがなっていて、かわいい真っ赤な実も見られてうれしかったです。

 

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〈サクランボの木〉

 

 今回、竹取りから枝払い、竹のカット加工までを3日間で行う予定ですが、1日目は、竹を約150本、とることができてうれしかったです。
 明日は、みんなで枝払いをするのが楽しみです。5月の夏野菜の定植に向けて、支柱立てが十分にできる竹を確保したいです。

(さき)

 

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