5月10日(水)「焼土詰めプロフェッショナルを目指して & 役割つなぎ、ミニトマト・ハウスづくり!」

5月10日のなのはな

 太陽の光が降り注ぐなか、桃の摘果や春夏野菜の手入れ、そして稲作の本格的なスタートである播種へ向けて、準備を行った1日でした。
 桃は20日ごろから硬核期へ入り、その前後には木に触ることができません。摘果メンバーは1日、桃畑にいて、集中して摘果を進めていきました。そして1巡目の摘果が、残すところ山の桃畑1枚というところまで来ました。

 一方、中庭には今日、稲の苗を育てる育苗トレーが約750枚、整然と積み上げられていました。

 

 

gcP5100118 (2)

 

 ゴールデンウィークが明けて、着々と進む播種の準備。
 今日はその中でも、最も神経を使う作業の1つ、焼土詰めを行いました。

 わたしは、なっちゃんと訓練をしてから、焼土詰めに合流したのですが、みんながブルーシートの上に机やトレーなどをセットした焼土詰め会場で、繊細に神経を使って作業している空気や光景が、職人のようで、わたしの気持ちもピリッと引き締まりました。

 

gcP5100106 (2)

 

 まずは、まえちゃんからやり方を教えてもらい、作業を始めます。
 1つの長机に2人でついて作業をします。2人の間には、コンテナの上に焼土の入ったフネを置き、そこからトレーへ焼土をうつすための容器がはいっていて、容器1杯半入れるとトレーに良い具合の量の土が入ります。
 その土を手でさらさらと軽く撫でるように簡単に均し、その後、均し板を奥から手前、手前から奥、もう一度奥から手前に引いて、最後にしっかり板で転圧し、土が動かないように詰めます。

 わたしは最初、なんだかうまくできないなと、モヤモヤしていたのですが、まえちゃんが、均し板を両手で持つことや、詰め終えたトレーを移動させるときは、無理せず、2枚でも3枚ずつでもいいから、大事に持って行くことを教えてくれて、それに加え、みんなを見ていると、わたしは臆病になって土を入れる量が少なめになりがちで、後から少しずつ手で足さなければならず、二度手間になっていたことに気が付き、まえちゃんに教えてもらってからは、随分やり易くなり、面白くなってきました。

 

gcP5100110 (2)

 

 途中からは、焼土を買いに行ってくれていたあゆちゃんが帰ってきてくれて、1トレー50秒で詰めていけたら良いペースだと教えてくれて、そこからは、「今、16枚できていたらいい感じです」と度々コールをしてくれました。わたしは不慣れな作業だったため、質重視で、とてもみんなのペースではできませんでしたが、あゆちゃんやみんなのスピード感をよく覚えて、次回は、役に立てるようになりたいと思います。

 午後もまた、訓練が終わった3時30分ごろから焼土詰めのみんなに合流すると、そのころには、残り約50枚というところまで来ていて、746枚の育苗トレーがこんなに早く焼土詰めできてしまうメンバーのみんなが、かっこいいと思いました。

 

gcP5100115 (2)

gcP5100127

 

 後になって、メンバーのどれみちゃんやまことちゃんにインタビューをしたところ、あゆちゃんが、土をトレーの奥に入れて、均し板を、奥、手前、奥の順に引いて、板で転圧して完成、という手早く綺麗にできる方法を発見してくれた、ということや、10分間で何枚詰められるか競争したりしたことを教えてくれて、(ちなみに1位はあゆちゃんで、それに並んでまえちゃんも手早かったそうです)話してくれる2人のお姉さんの言葉から、午後の焼土詰めが捗ったことが伝わってきました。余裕を持って1日で終えることができて良かったなと思います。

 

gcP5100108 (2)

20230510_162129

 

 わたしは先行して、しなこちゃんと一緒に、余った焼土をフネに入れたり、軽トラに移したりしてゆきました。焼土詰めを終えたみんなも続々と片付けに入ってくれて、4時頃には片付けが綺麗に終わり、最後には、しなこちゃんとまりのちゃんと一緒に、育苗場となるグラウンドのトンボ掛けもできました。

 しなこちゃんと2人で大きな重いトンボを引いてグルグルとグラウンドを歩いていると、とてものどかで、それだけでとても楽しかったです。
 時々、1人で普通サイズのトンボを引いているまりのちゃんの顔を見ると、楽しくてしょうがない、嬉しくてしょうがない、というような笑顔でトンボ掛けをしていて、その笑顔に元気をもらったし、みんなでグラウンドを4周分、綺麗に均すことが出来ました。

 

2023-05-10-16-19-57-149

 

 そして、焼土詰めと並行して、まえちゃんたちが種籾の芽出しも見てくれていました。今日は、昨日の朝7時から18度の水に浸水させ、3時間置きに位置の入れ替えをしていた種籾を、午後11時55分にあげて干し、12時55分ごろからは30度のお湯に入れ、また、3時間おきに手入れをしてくれています。

 

gcP5100118

 

 そして、毎年もち米の発芽は早いのですが、夕方7時ころに入れ替えをしに行くと、やる気満々のもち米から芽が出ていたと教えてくれて、なんと、今晩から朝にかけては、紫黒米とうるち米も芽が出てくる予定だそうで、稲の赤ちゃんの誕生が始まっているのだと思うと、ドキドキしてきます。
 明日、そーっと田んぼ係の人と一緒に、赤ちゃんを見に行けたらいいなと思います。

 

gcP5100129

 

 盛男おじいちゃんに教えていただきながら、年々進化してきた米作り。
 今年も、どうか豊作になるよう、いいスタートが切れるように、明日もできる準備を頑張っていきたいです。

(なつみ)

 

 

 なのはなの一大イベントであるキャンプも終わり、これからの季節に向けて、がっつり畑モード。
 月曜からの毎日、畑で動き回れる開放感を感じ、身体も伸び伸びとします。

 そんな中で、今日の午後は、ミニトマトの畝立てと支柱立てを行いました。
 今年は、ユーノスハウス、二重ハウス、新ハウスの3棟に、ミニトマトが植わります。
 昨年よりも面積が多く、今から、赤くてキラキラとしていて、見ていると心が躍るミニトマトが、豊作で収穫されているのが想像できます。

 

gcP5100056
〈午前には、ハウス内に管理機をかけて、ふかふかに耕しました!〉

gcP5100059

 

 最初に、担当者のさくらちゃんが中心になって、段取りや役割などを伝えてくれました。
 初めに、ユーノスハウスの畝を立てるラインを引いて、みんなが畝を立てている間に、2人が次のハウスのラインを引いて、みんなはそれを追いかけて、畝を立てていく。そういった具合でみんなが動いている間に、まちちゃんとさやちゃんが、軽トラで竹や道具を運んでハウスの前に置いてくれて、みんなが次のハウスの畝立てに移ったときに、畝に穴を開ける人や支柱をかけやで打つ人がいて……と、説明をしてくれました。

 説明を聞いて、(やるぞ!)という気持ちで、最初のユーノスハウスに向かいました。
 ハウスの横幅の面積を測り、さくらちゃんが計算をして畝と畝間の幅を出してくれました。

 私は、さくらちゃんとそのまま、ハウスの奥と手前の入り口近くの2か所に、米ぬかで、畝80センチ、畝間50センチの印を付けて、その印を目掛けてメジャーを引っ張り、畝を立てるラインを引いていきます。そのあとを、みんなが追いかけて、畝を立ててくれていました。

 

gc20230510_141853

 

 さくらちゃんと息を合わせながら3棟のライン引きを終えたとき、みんなは、1棟目のハウスの畝立てを終えて、2棟目に移っていました。
 そこに私たちも合流しました。

 ハウスの中は外よりも暑く、動いていると汗をたくさんかきました。
 午前中にハウスの中を管理機で耕してくれていたので、土もこんもり、ふかふかとしていて、やりがいがありました。
 クワで土を上げて、畝を立てていると、(ああ、この感覚だ)と身体が熱くなっていくのと同時に、楽しさを感じました。

 

gc20230510_145410

 

 そのまま3棟目の新ハウスの畝立てを終えて、みんなと休憩の冷たいお茶を1杯。
 身体に染みわたり、気持ちが良くて爽快でした。
 ふと横の二重ハウスを見ると、竹の支柱が立っていました。
(いつの間に……!)と思ったのと、それぞれの役割を果たして、着々と作業が進んでいるんだな、と気持ちよく感じました。

 

gc20230510_152938

 

 よしみちゃんが、穴開けドリルで支柱のための穴を開けて、まちちゃんたちが支柱を立ててくれていました。
 今回は、新しく導入した手製の支柱立てマシンを使用しました。このマシンが登場して、作業の効率も、ぐんと上がったことを感じます。
 また、穴あけドリルの刃が新しくなったということで、穴も開けやすかった、とよしみちゃんが話してくれました。

 休憩を終えると、引き続き支柱立てをするチームと、支柱の補強とスズランテープを結わえるチームに分かれました。

 私は、さくらちゃんを中心に、4人で最初のユーノスハウスに戻り、作業を行いました。
 さくらちゃんが篠竹を手に持ち、支柱の根元の地面にそれを幾度か刺し、足で踏み固めて、「つんつんしてください」と、話してくれました。
 この工程があることで、しっかりと支柱も補強されます。
(強くなれ……!)という思いで、つんつんと、刺していきました。
 竹を持って振ってみても弱い感じがなくなり、よし、という感覚を感じたら、次の支柱に取り掛かりました。

 

gc20230510_164541

 

 支柱の補強が終わると、今度は、支柱の先端同士を結ぶようにしてスズランテープ張りを行いました。このテープは、トマトの茎が伸びて張っていくためのものです。
 今回、自分の中でこの工程が醍醐味だったなあ、と思います。
 支柱の竹に、スズランテープを1回半巻き付け、下に向かって締め、次の支柱の竹にも同じことをする。
 端はハウスの鉄パイプの支柱に、片ちょうちょ結び。
 もちろん、竹が歪んでないかを見ながら。

 

gc20230510_154735

 

 私は、けいたろうさんとペアになって、その工程を行いました。
 けいたろうさんが、支柱を真っ直ぐに押さえてくれている間に、私は、スズランテープを張って行きました。
 真っ直ぐかどうかを確認しながらだと、しっかりと美意識をもって出来ている感じがして、気持ちが良かったです。
 スズランテープを張っていると、自然と、「1回巻いて、下に締めて、引っ張る」と声に出しながら、作業していました。
 周りのみんなからも同じ声が聞こえ、一体感がある中で作業しているんだな、と感じて、すごく嬉しくなりました。

 畝に対して平行にスズランを伸ばして張るのが終わると、次は、畝と垂直に、何本かおきの支柱に、同じ方法でスズランテープを張って行きました。
 ハウス1棟目、2棟目、3棟目と進んでいき、3棟目に取り掛かっているとき、ふと周りをよく見渡すと、真っ直ぐに立った支柱と、その先端に白く伸びるスズランテープが伸びている光景が広がっていました。

 一つの美しい建築のアートのような空間が広がっていて、思わず「わあ」という声が出ました。

 

gc20230510_164754

 

 気が付けば、時刻は、午後4時45分。
 作業も終盤の頃でした。
 それから最後の仕上げとして、さくらちゃんが、「畝ならしができたら嬉しいです」と声をかけてくれて、畝の上を真っ直ぐ平らにならしていきました。
 ハウスの中が、ますます美しくなっていくことを感じて、気持ちが高まりました。

 作業を終えるころ、さくらちゃんが、
「ミニトマトの苗も一番花が咲いていて、今日、植え付ける準備ができて、凄く嬉しかったです、ありがとうございました」
 と、話してくれました。
 さくらちゃんが事前にそれぞれの動きや役割を話してくれたことから、自分の動きが分かっていると、迷わずに頭の中もすっきりとして、目的意識をもって、集中して作業に向かうことができました。
 凄くやりがいがあって、楽しい作業で、心も身体も、満たされました。

 また、ミニトマトがそこで植わって、伸び伸びと育って、夏には綺麗な実をつけてくれたらいいな、という思いになりました。
 みんなとミニトマトの植え付け前の作業をできたことが、嬉しかったです。

(ほし)

 

gcP5100144
〈農作業に新しい味方がやってきました! 平地向けの自走草刈り機、オート・モアです。使いやすく綺麗な田畑を目指し、みんなで大切に使いこなしていきたいです〉
P5100154
〈夜には、勝央文化ホールへ行き、竹内さんから勝央金時太鼓を教えていただきました〉