4月14日(金)「夕方、笑って顔を見合わせて ――春ジャガイモの土寄せ & 本日の桃チーム」

4月14日のなのはな

 今日の1日は、雨が降る前のワンチャンス。
 ジャガイモ畑を回って、追肥と土寄せをしてきました。

 わたしたちの合言葉、「1日で、ジャガイモ畑3枚の追肥と土寄せを終わらせよう!」。
 ターゲットは保育園前畑、山畑、新いいとこ畑です。

 

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 午前は、保育園前畑に向かいました。
 ジャガイモ畑のなかでも、1番大きな畑。9人のみんなで、「ここから終わらせてしまおう」ということになりました。

 でも、ちょっと待った! ジャガイモに追肥をする前に、いくつかの工程が待ち構えているのです。

 まず、霜対策でジャガイモの株の上に敷いてあった藁を回収していきます。
 ここでさっそく、リーダーのまちちゃんが、
「藁は、いくつかの山にしておいてから、あとで一気に運んでいこう」
 と伝えてくれました。
 藁を運ぶのに、何回も往復する手間がなくなって、畑全面の藁回収はスムーズに進んでいきました。

 続いて、ジャガイモの芽かきをしていきます。
 ジャガイモの芽を、3~4つに絞るのですが、絞る前は8~9つほどの芽が茂っていました。それも、どの芽も茎が太くて、葉もしっかりしていて立派に立っているので、「ん~、選びがたい……」という、うれしい悩みが生まれてきました。
 せいこちゃんの芽かきのスピードがとっても速くって、「コツは、迷わないで、ゴソッと取ってしまうこと!」と教えてもらいました。そのトップスピードを誇るせいこちゃんを追いかけながら、みんなで芽かきも終わらせることができました。

 

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 ここで、本日のメインの作業、牛肥の追肥に入ります。
 牛肥がたっぷりと積まれた、軽トラックが2台。
 まちちゃんが提案してくれて、「チーム対抗・牛肥まき競争」が開催されました!
 まちちゃんリーダーの『ジャガーズ』VSせいこちゃんリーダー『ぎゅーひーズ』。
 1分間の作戦会議タイムも設けられました。やるからには、絶対本気のわたしたちです。

 せいこちゃんが、
「まず、みんながテミに牛肥を入れて、それを持って畝に走っていって、置いていこう」
 と話してくれました。ちさちゃんが空いたテミを回収する役割に立候補してくれたり、さあ、これでどうなるのだろうか……。
 よーい、スタート!
 牛肥をがむしゃらにテミにかき集めてまもなく、先頭を走るせいこちゃんを追いかけて、『ぎゅーひーず』メンバー全員が猛ダッシュ。せいこちゃんが畝に撒いている牛肥が底をつくタイミングを見て、テミを渡したり、置いていきます。
 そして、残りの畝が短くなってからは、せいこちゃんといっしょに叫びました。「よし! もうセルフで行こう~!」それまではテミをバケツリレーして送っていたのを、受け取ったら自分の手で撒いていく形に変えました。

「終わったー!」とせいこちゃんの声がして、わたしたち『ぎゅーひーず』の勝利です! 1~2分で1畝を終わらせてしまいました。すごい速さです。
 第2回戦も行ったのですが、今度は『ジャガーズ』のみんなにもこの方法を共有して、みんなで同じ方法で牛肥まきをしていきました。すると、2回戦目は『ジャガーズ』の勝利でした!
 とってもスピード感があるのに、だからなのか、とっても楽しい牛肥まきでした。
 このように、みんなで伝えあって、全員が同じ気持ちで、どんどんスピードを上げて、進化していけることが、うれしかったです。

 

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 最後に、土寄せをしていきました。
 1畝に3人ずつ入って、追い越し方式で進めていきました。
 まちちゃんが、
「片側を6分、1畝12分目標でいきます」
 と伝えてくれて、タイムコールをしていってくれました。
 途中で、あゆみちゃんとたけちゃんも来てくれて、たけちゃんの手には、たけちゃんサイズの可愛らしいクワが握られていました。「いち、にい、さん……」と数えながら、クワで畝を整えてくれる、働き者のたけちゃん。たけちゃん、ありがとう~!

 しかし、保育園前畑、そう簡単には土寄せを進めさせてはくれません!
 少し土が固く、ゴロゴロしている箇所があり、なかなか思うようにうまくいきませんでした。
 でも、まちちゃんが、「あと何畝でーす!」「みんな、終わらせたい!」と声をかけ続けてくれました。その言葉に対しても「絶対終わらせよう!」という誰かの返事が必ずあって、みんなの大きなエネルギーの中に居ると、なにがなんでも諦めずに、クワを動かすことができました。

 あと2畝というところで、これはいけるのではないか、という確信が出てくると、ますますみんなの土寄せがスピードアップ。そして、昼食の10分前には土寄せを終わらせることができました。
 なんて気持ちいいんだろう、でも、なんだか終わったことが、信じられませんでした。
 目標の保育園前畑、見事に達成です!

 午後からは、残す2つの畑、山畑、新いいとこ畑に向かいました。
 午前中のメンバーとは少し変わって、午後からは、普段、桃の作業に入っている子たちが居てくれて、12人で挑みました。
 藁回収から始まって、芽かき、追肥、土寄せ……。午前中の保育園前畑での段取りを応用しながら、ふたたび、まちちゃんが進めていってくれました。
 みんなも、まちちゃんの言葉がなかったとしても、流れが掴めてきていて、自動運転で動いていました。みんながそれぞれの役割を全うして、スピード感よく、穴を埋め合うようにして工程が進んでいて、すごく流れが良いことを感じました。

 

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 そして、昨日、お母さんが畑に来てくださったときに教えてくださったことで、
「みんなで同じやり方で、揃える意識を持って、作業をしよう」と、まちちゃんが伝えてくれました。
 その言葉で、一層みんなの気持ちがひとつになったなあと感じました。

 工程はいくつもあるけれど、気が付けば、最後の土寄せの工程になっているではありませんか。午後の2枚の畑は、比較的土がやわらかく、ふかふか だったので、土寄せがはかどりました。さあ、ラストスパートです。
「ほんとのほんとに、終わったー!」
 目標の、山畑と新いいとこ畑、見事達成!

 

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 みんなで顔を見合わせて、笑顔がこぼれました。でも、なぜなのか、やっぱり終わったことが、信じられませんでした。

 午後だけでもとびきりの達成感を味わわせてもらったのに、そういえば、午前にも大きな目標達成をしていたのだった、と、ハッとしました。これを書く今でも、信じられない気持ちが続いています。
 まちちゃんを始め、みんなで気持ちを伝えあって、気持ちを添わせ合って、大きな目標を達成することができた1日が、本当に充実していました。

 わたしたちの合言葉、「1日で、ジャガイモ畑3枚の追肥と土寄せ、終わらせられた!」
 何度も唱えて、うれしさいっぱいで、眠ることができそうです。
 みんな、やったねー! ありがとう!

(みつき)

 

***

 

 本日、桃娘達は山桃畑の摘花を進め、最後の木を終え、これですべての摘花を終えました。
 この畑の“おかやま夢白桃”は、人工授粉をしないため、やや多めに花を残しています。枝の上側や、絶対に実をつけられない位置にある花を落しました。人工授粉の必要のない清水白桃等の品種は、摘蕾2巡目と同じ基準で、花の数を絞っていきました。
 もう花というよりも、花弁は散って、小さな実が出来ている品種もあります。日に日に桃が成長している様子が、愛おしく感じます。

 

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 おかやま夢白桃と他の木の基準が違う為、基準が頭の中で混ざらないように気をつけました。
 1本の木にメンバー全員でとりついて、黙々と作業をしているのですが、その空間が清らかで、集中した中に、あたたかさがあります。みんなが桃を大切に思う気持ち、好きな気持ちが集結しているように感じます。

 

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 先日、霜が降りた日がありましたが、桃は霜から守られていました。(あぁ、みんなで桃を守れたんだ)と思い、嬉しくなりました。
 桃の霜対策は、桃メンバー以外の人にも助けてもらって、なのはなのみんなで協力して、夜中の霜対策をしています。
 みんなで桃を守る戦士となって、霜の被害から桃が守られています。
 主に桃の作業は、桃メンバーが手入れに入ってはいますが、なのはなのみんなに守られ、大切に育てられている桃。なのはなのみんなの愛情がつまった桃なのだと思いました。そのことが、とても嬉しいなと思います。
 みんなの気持ちを感じると、自分の力が倍になるような、パワーを感じ、私も桃メンバーとして、精一杯頑張ろうと力が入りました。

 

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 話が戻りますが、摘花と同時に、病気の枝や枯れ枝も取っていきました。桃はとても繊細で、病気もきやすい作物です。防除だけでは防ぎきれない為、すでに出てきてしまっている病気である、先端に葉がついていない枝や、枯れ枝を徹底して取りました。
 摘花を終えたあとは、もう一度はじめの木に戻り、順に、徹底して病気の枝や枯れ枝を取り除いていきました。

 その後は、畑に落ちている枝や使わないパイプ等を回収し、畑を綺麗にしていきました。
 あんなちゃんが、「桃畑にはゴミを落としておかない。見たら拾うことを徹底したい」と言ってくれました。お父さんの言葉を思い出しました。「美しい畑には美しい作物ができる」という言葉です。なのはなの桃畑には、どこも、ゴミが一つも落ちていません。私も、初めて桃畑に行った時、とても感動したことを覚えています。
 大谷翔平選手もゴミを見たら拾うことを徹底されています。
 枝一つでも、見つけて拾うと嬉しい気持ちになりました。見て見ぬ振りをしない。横着をしない。それが、その丁寧な心持ちが、結果的に良い仕事に繋がり、怪我や事故も起こさない、良い作物を作ることができるのだろうなと思い、私も徹底したい、と思いました。

 

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 一生懸命作業をすればするほど、桃が嬉しそうに喜んでくれるように感じます。
 私は、桃の木の下にいると、不思議な力を感じます。言葉はないのだけれど、桃と心で会話をしているような気持ちになり、気持ちが癒やされます。

 これからの手入れも、一つひとつ、心を込めて、精一杯で頑張ります。

(ひろこ)

 

〈一方、梅林では、8ミリほどの小さな梅の実が実り始めています〉

 

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 台所では、河上さんと台所メンバーの子たちが、若竹煮を炊いてくれていました。いつもなのはなを応援してくださっている地域の方が、昨日たくさんの筍をくださったのです。

 本当は明日に食べる予定でしたが、できあがった若竹煮がとても美味しそうで、河上さんが、急遽、今日の夕飯のおかずに組み入れてくださいました。香りの深い筍をみんなで味わうことができました。これから筍は、また違うメニューにも変身していくそうで、とても楽しみです。

 

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