「目の前のことに、できる精一杯で」 みつき

3月23日

●苦しんでいい

 心の傷のミーティングの講義がありました。

 わたしには、お父さんが話してくださるなかで、1番好きな言葉があります。
「喜んで苦しみ抜く」
 お父さんが15歳のとき、生きにくさを感じるなかで、
「この苦しみは絶対に自分だけのものじゃない。自分が喜んで苦しみ抜いて、この苦しさは何なのか見つけ出す存在になるんだ」
 そう決意したのだと、話してくださいます。

 今日も、お父さんが、「苦しんでもいいんだよ」「喜んで苦しむんだよ」と話してくださいました。
 わたしはこれまで「苦しんでいい」という言葉を聞いたことがなかったと、気がつきました。
 苦しむことは悲しくて、怖くて、どん底に落ちたような、どうしようもないこと。絶対に苦しみたくない、逃げようとしか思えませんでした。
 だから、なのはなに来るまで、「なんでわたしだけ、ここまで苦しまなくてはいけないのか」と思って、変わらない毎日にも神様に対しても、絶望して、恨みつづけていた記憶があります。

 でも、お父さんは、「苦しむことがあっていい。その苦しみに見合ったご褒美が、絶対に用意されているんだ」と話してくださいました。
 その通り、わたしはちゃんと、あの苦しみに見合うご褒美をもらっていたと気がつきました。なのはなのお父さんお母さんとみんなに出会うことができたこと、畑で動き回れるようになったこと、毎日誰かと笑えるようになったこと……。挙げたらきりがないです。

 そう気がついたとき、自分が毎日生きていることは、得難いこと。わたしが生きているんじゃない、生かしてもらっていることなんだと、心から感じます。
 人間の考えが及ばないところから、大きく守られて助けてもらって、生きていられることがわかると、何も恐れるものはないし、おのずと進むべき道も決まってくるように感じました。
 こうやって生かされているわたしなのだから、今のわたしがどうであってもいい。苦しむことがあってもいい。ありのままのわたしで、目の前のことに、できる精一杯で向かっていくだけだと感じました。
 それが大きな「回復の道」だと、気がつきました。

 なのはなのお父さんお母さん、みんなが居て、絶対に乗り越えられると思える未来があることが、本当にうれしいです。
 ミーティングを越えてきたみんなといっしょに見る未来は、とても明るいです。

 明日からも、自分にできる役割を果たしていきます。

●ポジションのキャラクター

 朝から雨が降っていたので、グラウンドでのキャッチボール練習はできませんでした。
 でも、まえちゃんが体育館で、ソフトボールのルール説明をしてくれました。

 4つ角に置かれた座布団が、ホームベース。体育館半面の小さいコートの中で、試合のように動きながら教えてくれました。
 スローピッチならではの特別ルールがあるそうで、相手に逃げられてしまうのを防ぐために、ボールを持ったグローブでタッチして捕まえるというものがありました。ソフトボールのゲームだけれど、ちょっぴり鬼ごっこみたいで面白いなあと感じました。

 最後に、まえちゃんが「ポジションに向いてる人」を教えてくれました。
 キャッチャーはコート全体が見えるので、「司令官のような役割で、チームのお母さん的存在だよ」ということとか、ファーストはキャッチが得意な人、セカンドは機転が利く人、サードは肩に自信がある人、外野は走り回れる人……などなど。性格診断みたいに、キャラクターがそれぞれあるんだなあと驚いたし、わたしはどのポジションになるか想像すると、わくわくしました。
「とりあえず、打ったら走る、取ったら投げるだよ!」と最後にまえちゃんが締めくくってくれました。まだわからないこともあるけれど、みんなとゲームをやっていくうちに、楽しみながら覚えていこうと思います!