5月9日(木)「焼土詰めのプロフェッショナルとなる! & 白大豆の種まき」

5月9日のなのはな

 今週末は、いよいよ播種。グラウンド一面が播種に向けて綺麗に整地されていて、その光景を見るだけでも、いよいよお米作りが始まるんだなと気持ちが引き締まります。種籾の芽出しをしてくれているチームもいて、日常の中に、播種の準備がある、年に一度のこの時期が、忙しくもあるけれど、とても嬉しいなと思います。

 午前中は、焼土詰めをしました。今年は田んぼの面積が増えて、トレーの数も前年より多くなり、約960枚ありました。体育館の軒下に何段も高く積み上げられていて、膨大な数でした。この日は、半分、400枚ほどのトレーに焼土を詰めることを目標に、みんなと作業を始めました。

 

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 体育館の前の中庭にブルーシートを敷き、焼土詰め会場をセットしました。焼土は、エルフの荷台に、十分に用意されていました。
 焼土詰めは、播種に向けての第1段階です。焼土を均等に、詰めていないと、その後の稲の生育に支障が出てきます。とてもシビアで重要な作業です。これから蒔く種籾の家を作るようなもので、1枚1枚、良く育つかどうか、自分たちの手にかかっているのだと思うと、とても緊張しました。

 これまでの先輩たちの積み重ねで、場所のレイアウト、道具のセッティングなどが、とても効率的で、作業がしやすいものになっていました。幅広の机に、トレーを置き、トレーの中に焼土を入れます。トレーの大きさにぴったりの均し板を前後に滑らせて、トレー全体の焼土の高さを均一にします。はみ出した土は、机の下にテミをセットして、テミの中に落とすようにします。

 

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 作業を始めた頃は、トレーにどのぐらい土を入れたらいいのか、感覚が掴めなくて、量が多すぎたり、反対に少なすぎて、途中で土を足す、ということがありました。けれど、何枚も何枚もしていると、自然と、1枚のトレーにどのぐらいの焼土を使うのかが分かるようになってきて、あまり誤差なく、最初から土を入れられるようになってきました。

 最初にあゆちゃんが、トレー1枚を40秒から1分で終える目安にしよう、と言ってくれました。1分、と聞くと、かなり余裕があるように思えるけれど、実際にしてみると、土を入れて、平らに均して、転圧して、トレーを重ねる、と工程がたくさんあり、1分はかなりハイスピードだと感じました。
 あゆちゃんがタイムコールをしてくれて、最初は5分5トレーを目標に、みんなと、「用意、スタート」を合図に一斉に始めました。あゆちゃんが1分ごとにコールしてくれて、自分が1トレー完成させるのに、どのぐらい時間がかかっているのかが分かりました。みんなと、ワンアクションをテーマに、スピード感を持って進めました。

 

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 どうしたら、もっと速く、そして均等に詰められるのか、考えながら作業するのがとても楽しかったです。スピードを重視しすぎると、甘くなってトレーの端が微妙に凹んでしまったり、質が荒くなってしまいます。それでは、稲の生育に関わってくるのでいけなくて、質は絶対に落としてはいけないけれど、どこをもっと速められるのか、それともどうしたらもっと均等に詰められるのか、突き詰めていくと、始めたばかりの頃よりも、もっと良い作業ができるようになりました。

 

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 最後の工程の、鎮圧がかなり大切だったのだと気が付きました。あゆちゃんが鎮圧したトレーは、とてもしっかり鎮圧されていました。私も、それを目指して、渾身の力で鎮圧しました。しっかり鎮圧されていると、トレーを動かすときも、ちょっとやそっとでは土がよれないし、真っ平らになります。

 最初は、トレー1枚1分だったのが、50秒、45秒、と少しずつスピードアップしてきました。速くなればなるだけ、一つひとつのアクションを無駄ではない動きにしないといけないので、その分、緊張感も高まります。一つのスポーツのように、集中して、夢中になってしている時間が、とても楽しかったです。

 

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 目標は達成することができて、エルフの荷台いっぱいにあった焼土を使い切りました。あんなにたくさん積み上げられていたトレーも、残り半分ほどになりました。播種に向けて、焼土詰めが進んだのが嬉しかったし、稲が良く育つか緊張するけれど、少し楽しみだなと思います。

(りな)

 

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 畝の上に点々と並べた、クリーム色の粒たち。野菜は花から採種した種を蒔くけれど、白大豆は白大豆、豆そのものを蒔きます。畑に立てた畝の上に、まん丸の大豆がずらーっと並ぶ光景。他の野菜の種まきと比べて、豆の種まきはひときわ、種が並ぶ景色が可愛らしいです。

 

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 うなぎ取り畑に白大豆の種を蒔きました。この夏は4枚の畑で白大豆を育てる予定です。この日はうなぎ取り小畑の一角に苗床をつくり、そこに3~4条の筋蒔きで種を蒔きました。種自体は大きいけれど、豆の種蒔きで気をつけることは、芽が出るへその部分を下にして蒔くことです。容器にたっぷり入った豆を一粒ずつ取り、へそを下にして、筋をつけた畝の上に等間隔に並べていきました。茶色い土の上にクリーム色の粒が点々と並んでいくとコントラストもあって、白大豆の白さとまん丸の形状がぷかっと浮かぶように目立ちます。それが畝の上に点々、点々、点々・・・・・・・・・・・・・と、こんな感じです。豆一粒一粒が生きているようにわたしには感じられました。

 

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 この日は、まえちゃん、まりのちゃん、みつきちゃん、ゆうなちゃん、ももかちゃんと苗床づくりから種まきまでを行いました。種の数が残り数粒になったときには、みんなで密集して取り合うようにして種をまき、全員で終わらせようという団結してやりました。今回、種まきが初めてだったゆうなちゃんもいるなかで、みんなと集中しながらも、協力し合って種を蒔いている時間が嬉しかったです。6人の団結力と穏やかな空気が白大豆にも伝わって、しっかり発芽してくれたらいいです。

(るりこ)

 

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〈河原小畑とかちかち小畑に、サツマイモの畝を立てました!〉

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〈藤井さんの木版画教室がありました! 5月25日から勝央美術文学館で開かれる、藤井さんや、写真家、陶芸家の方々による4人展『それぞれの景』の一角に、藤井さんの木版画教室で学んでいる私たちの作品もかけさせていただけることになり、出品に向けて制作にラストスパートをかけています〉

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