4月29日(月)後半「美しいセミの羽化。セブンブリッジ大会の夜!」

4月29日のなのはな(後半)

2024年 山小屋キャンプ 3日目
【キャンプ第1部を締めくくるのは……】

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 山小屋キャンプ最終日、最後のゲームは、セブンブリッジ大会!
 夕食を食べた後、古吉野の体育館で、約2時間たっぷりと、セブンブリッジでみんなと遊びました。

 今回の山小屋キャンプのテーマは『昆虫』。
 セブンブリッジも、リーグが、カラフルな昆虫で統一されていました。キイロテントウや、プラチナコガネ、チョウトンボなど、初めて知る昆虫もあったのですが、こんなにも世には綺麗な昆虫がいるのか、ととても驚きました。

 

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〈実行委員さんが、リーグに1枚ずつ、虫の写真と解説を配ってくれました〉

 

 私は、お父さんと同じ、チョウトンボのリーグでした。チョウトンボは、青紫色のグラデーションがかっている綺麗な羽を持っていて、まるで見た目はチョウのように華やか。ひらひら羽を広げながら飛ぶようで、写真からも美しさがにじみ出ていました。

 全6チーム、ペアではなく、ピンでのゲームで、緊張感も高まりました。私は今年、セブンブリッジで罰ゲームになる可能性が高く、今回こそは罰ゲームを逃れたい……切実な思いで、ゲームをスタートしました。

 

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 私達のリーグは、比較的、点数の動きが穏やかで、一発上がりはあまりなく、プラスも、マイナスも小さく積み重ねていました。満遍なく勝ちが回ってきて、とても上品なリーグでした。

 実行委員のなっちゃんが、「このリーグからはずっと笑い声が聞こえてきますね、とても楽しそうです」と実況中継をするほど、場が荒れていなくて、安心した気持ちでゲームをできました。

 けれど、他のリーグからは、いくつもの、大きな悲鳴や歓声が聞こえてきて、その度に、ハラハラしました。1000点以上の大勝ちが至るところで起きていました。私と同じ、青チームは大失点していないかと、不安になりました。

 白や、赤や、青、色んなチームが大得点していて、これは順位が分からないぞ、と思いました。セブンブリッジ全体では、大荒れで、大航海時代のようでした。

 

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 チョウトンボリーグでも、超強運の1ゲームがありました。手札が配られて、手元のカードを見てみると、7枚中4枚が「7」のカードで、その時には、心拍数が上がりました。もし、7のカードを出せないまま負けたら、7を1枚持っていたら2倍なので、全部で16倍になります。心臓の音が周りのみんなに聞こえているのでは、と思うほど、ドキドキした気持ちを隠し切れずにいました。

 

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 同じ回で、もっと強い運の持ち主がいました。ふみちゃんが、場にジョーカーを3枚、連続で出していました。こんな光景を見るのは初めてだったし、配られたカードの中に、こんなにジョーカーがかたまっているなんて、なんて引きがいいんだろうと思いました。

 けれど、ジョーカーが3枚になった時点で、他の数字カードの代わりとして使うことは出来なくて、ジョーカーだけのポンとして、場に出す方法しかないのだと、お父さんが教えて下さりました。

 

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 ジョーカーは強い分、負けた時に持っていると失点もとても大きくなります。強運であればあるだけ、リスクもとても高く、上手く使いこなすことが難しいのだと知りました。

 ふみちゃんも、私も、何とかジョーカーや7をお店に出すことが出来て、失点は小さく抑えられたけれど、とてもハラハラするゲームでした。

 ゲームを始めたときは、まだまだたっぷり時間がある、と思っていたけれど、ゲームをし始めると、2時間があっという間に過ぎていき、あっという間にラストの試合になりました。

 

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 前半はコツコツと失点を積み重ねてきて、今日はこのままずっと勝てないままなのか、と思っていたけれど、ラストの2回ぐらいで、勝つことができて、どうにかマイナス点をプラスに変えることができました。リーグ内でも、点数は僅差で、本当にどのチームが罰ゲームか見当が付きませんでした。

 最終集計が終わって、総合得点の発表です。1位は、オレンジチーム、2位は青チーム、3位がお父さんとお母さん、ゲストの大竹さんがいらっしゃる赤チームでした。そして、罰ゲームのチームは、黄色チームでした。

 

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 ゲストの大竹さん、相川さんが罰ゲームではなく、少しほっとしました。今回の罰ゲームは、「ペアで伝える、昆虫ジェスチャー」でした。
 2人ペアで一つのお題のジェスチャーを、即答でします。2人が、何の昆虫を再現しているのか、そして何をしているのか、を当てます。

 トップバッターは、かにちゃんふみちゃんペアでした。お題は、「アメンボがハエを獲る」でした。ふみちゃんが高這いになってアメンボになり、かにちゃんが羽をぱたぱたさせながら飛んでいるハエになっている姿が、とても可愛かったし、分かりやすかったです。

 お題には、「バッタを獲るカマキリ」や「枝に擬態するナナフシ」「アリ地獄に捕まるアリ」など様々で、それを全身の動きを使って再現している黄色チームのみんなが凄いなと思いました。

 

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 大竹さんと相川さんが、立候補で、罰ゲームをしてくださりました。罰ゲームを嫌がるどころか、進んで、罰ゲームをしたいと言ってくださるゲストの方の、旺盛なサービス精神に心を動かされて、嬉しい気持ちになりました。

 罰ゲームのとりを飾るのは、大竹さん、相川さんペアです。始まる前から、何やら相川さんが、着ていたパーカーを前後ろ逆に着なおしておられて、それが何を意味するのか、まだ分かりませんでした。

 

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 大竹さんと、相川さんの引いたお題は、「セミの抜け殻とセミ」。相川さんがセミの抜け殻、大竹さんがセミとなって、最初は相川さんの背中のパーカーに大竹さんが隠れていて、そこから、パーカーが開かれると共に、大竹さんがそっくり返って脱皮して、最後は飛び立っていくという一連の流れを、本当に緻密に、忠実に再現してくださりました。

 相川さんのパーカーは、殻を表していたのか、と納得して、本当に素晴らしいジェスチャーを見せていただけたことがとても嬉しかったし、相川さんと大竹さんが、面白がって2人で話し合っていらっしゃる姿を見て、心が温かくなりました。

 山小屋キャンプ、最後のゲームが終了しました。これまで準備の時間も含めると、長い間、みんなと一緒に、山小屋キャンプを楽しんできました。けれど、今日で、このセブンブリッジ大会でお開きになるのかと思うと、寂しい気持ちにもなります。

 この3日間があっという間にも感じ、それと同時に、3日間だとは思えないぐらいの、ボリューミーで盛りだくさんなキャンプだったと思いました。

 遠くから、大竹さんや相川さんも来てくださって、ゲストの方とも一緒にたくさん遊ぶことが出来たのが本当に嬉しかったし、特別な時間でした。

 キャンプは終わってしまうけれど、3日間で得た体験は心の中に永遠に残ることがとても嬉しいし、意味のある期間だったと思いました。

 

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〈キャンプを振り返り、お父さんとお母さん、相川さん、大竹さんが、一つひとつのイベントについて印象的な出来事を話してくれました〉

 

 今回のテーマは、『昆虫』ということで、ウォークラリーの実行委員で準備をする中でも、キャンプで色んなゲームをして過ごす中でも、これまで知らなかった、昆虫のことをたくさん知ることができました。地球上に生息する生物の中で、その種の半分を、昆虫が占めているということ、その歴史は、人間と比べようもないぐらい長くて、何億年もの昔から、繁栄しているのだということ。

 大きな視点から見れば、人間はまだ歴史も短く、そして種も1種類しかなく、とても未熟なのだと思いました。そして、自分たちの考えが及ばない範囲まで、自分たちは、同じ地球上に生きている昆虫や生物に生かされているのだということも、分かりました。

 これまで、あまり虫を好きだとは思えなかったり、可愛いと思えませんでした。でも、キャンプを通じて、これまでとは違う視点で昆虫を見て、昆虫への思い入れが180度変わりました。そして、自分たちのあり様を、もう一度見直す機会にもなりました。

 大切な時間を、たくさんの家族と、そしてゲストの大竹さん、相川さんと過ごすことが出来ました。それだけで十分すぎるぐらいに幸せで、とても素敵なゴールデンウィークになりました。

 今日で終わりにするのではなく、今回感じたことを、これからの未来に繋げていけるように、積み重ねていきたいと思いました。場所は違っても、大竹さんや相川さんとも、なのはなの輪で繋がっていると思うと、とても心強く、安心した気持になります。

 

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 キャンプ最後に、大竹さんから私たち全員に、ポストカードのプレゼントがありました。木彫家である大竹さんの作品『祈り』の写真が印刷されたポストカードで、全3種類ありました。一人一枚、好きなカードを選ばせていただきました。

 大竹さんの作品が、すぐ手元にあるような気がして、このとても貴重なプレゼントが本当に嬉しかったです。この作品は、セミと冬虫夏草をモチーフにしたものでした。生命体の深い共生関係の中、子孫を繋げていく、美しい容貌が全て、彫刻で表現されていました。羽の模様から、足先の小さな小さな爪までリアルで、まるでポストカードから飛び出して、眼の前にあるようでした。また一つ、大切な宝物が増えました。

 

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 キャンプ3日目は終わっても、まだゴールデンウィークは続きます。5月3日には、吹き矢大会が待っています。山小屋キャンプはまだ終わっていない!
 次回の吹き矢大会も、とても楽しみです。

(りな)