4月28日(日)前半「魔法薬草と金のさなぎを求めて、虫たちの世界へ! 山小屋ウォークラリー」

4月28日のなのはな(前半)

〈朝7時半。山小屋前で見た、森の朝〉

 

2024年 山小屋キャンプ2日目【ウォークラリー】

シュワシュワシュワ……プシュ~。
 魔法薬を飲んで、ミクロのサイズになった私たち昆虫探検隊は、盛男おじいちゃんの山で、あるミッションを託された。

 それは、この山に住む虫たちの信頼を獲得し、私たちなのはなの子にしか見ることのできない魔法薬草と、金色のさなぎを持ち帰るということ。

 この山小屋の森にはその昔、魔女が住んでいて、魔女はレインボーバタフライの復活を願った。
 そして、レインボーバタフライの金色のさなぎを羽化させるには、6種類の魔法薬草が必要だということ。

 さあ、今こそ、盛男おじいちゃんの山へ探検に出かけよう。
 実行委員さんから、魔法薬草を入れる小瓶とスケッチブック、そしてミクロサイズになれる魔法薬を受け取り、昆虫サイズになって、見ている世界も感じる世界もミクロになって出発です!

 

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 私は今回、ゲストの相川さん、あきなちゃんも一緒の、よしえちゃんチームで上りのコースから山へ出かけました。

 盛男おじいちゃんの山に入ると、檜の森の爽やかな香りと、モミジの傘、そしてみんなのテントがあって、自然にあふれた素敵な空間が広がりました。

(盛男おじいちゃんとここで、シイタケの菌の植え付けをしたな)
(盛男おじいちゃんに、ここで、ハナニラの花を教えてもらったな)
 そんなことを思い出しながら、山を登っていくと、まず、最初に見えたのは青いボードのクイズ看板です。

 

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 え~っと、なになに?
『小豆の友達は、この中のどの昆虫?』

「小豆は、□□を味方につけて、○○から身を守っている」
 さあ、4択です。

A:アシナガバチ
B:カメムシ
C:アリ
D:トノサマバッタ

 皆さんは、分かりましたか? 果たして結果は……。

「C『アリ』を味方につけて、B『カメムシ』から身を守っている」でした。
 しかし、桃にとって、アリは甘い蜜を吸いにきたり、カイガラムシを寄せ付ける害虫。畑にとってもアリは、アブラムシを運んでくる害虫。そのため、アリさんたちは小豆の畑にだけいてほしいものだと思いました。

 

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 1問目のクイズスポットを超えた先には、山の中に複数の風船イモムシが吊るされていて、つい、よそ見して歩いていたら、そのイモムシさんたちにぶつかってしまいます。

 そして、風船イモムシさん達のエリアを超えた先に見えてきたのは、トンボの森。

 

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・トンボの森

 私たちにとって最初のゲームブースとなるのが、ここ「トンボの森」。
 坂道を下った先に見えてきたのは、巨大な肉食トンボの「オニヤンマ」。そこには、なのはな建築隊長の須原さんと共に、3人の小人が待っていました。

 須原さんの姿があるということは、そう、この森には、山小屋キャンプ恒例のジップラインがあるのです。

 

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 ジップラインはよく、保育園の頃に公園で遊んだ記憶があるのですが、なのはなファミリーのジップラインは年々、強度が増し、距離が長くなり、50メートル以上もの長いジップラインへと進化しています。

 今回は、肉食のオニヤンマに掴まって、空を飛びながら、ハントにチャレンジ!
  オニヤンマはスズメバチを捕食するほどの肉食で、今回は私たちもオニヤンマと共に、ハチ、蝶、イモムシなどの虫をハンティングしていきます。

 ハントゲームは、1人2球の松ぼっくりボールを片手に、ジップラインを滑りながら、虫たちが描かれたフラフープの輪に松ぼっくりボールを見事、投げ入れることができたら成功。ミッションクリアです!

 さあ、さっそく行ってみましょう!
 強度も距離もバージョンアップしている、ジップラインの感想は……。

 

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「きゃ~~~~~~~!」から始まって、「たのし~~~い!」。

 最初、滑り始めたときはとてもスピードも出て、一瞬、鳥肌が立ったのですが、盛男おじいちゃんの山で檜の香りをかぎながら山を滑り降りるのは、何とも爽快です。
 そして、私は、合計6ポイントを獲得することができました。

 

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 同じチームのみんなも、続々と松ぼっくりボールをフラフープの輪に投げ入れていき、チーム全体で33ポイントを獲得。
 トンボの森の小人たちから言われていた、目標の「30ポイント」を超えて、無事に、真っ白な雪のような魔法薬草をゲットしました!

 

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 それでは、次の森へ行きたいところですが、その前に……。
 今回、須原さんの手によって特設されたミニゲームがありました。

 その名も、
「成功したらプラス1点、失敗したらマイナス1点、スラックラインの綱渡り」!

 

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 私は綱渡りには自信がありました。というのも、平均台が得意で、球技はできないけれどバランス感覚は良いほうだと思っていたからなのですが、気になる結果は……。
 私の綱渡りは、最も面白い渡り方になってしまいました。

 なぜかというと、最初の一歩から足を滑らせ、そのあとも2回も落ちて、最終的にロープを両足に挟んだまま、須原さんに「はい、10秒過ぎて、アウト~!」と言われてしまったからです。
 この運動神経、バランス感覚の低さには自分でも笑ってしまったのですが、チームのみんなも大笑いをしてくれて、それも楽しい記憶として残りました。

 

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 そして、残るみんなが全員成功し、プラス3点を獲得しました。
 ふうちゃんやまみちゃんが、10秒という時間制限のある中、9秒台、8秒台で渡りきる姿はとても力強く、身軽なお猿さんのようでした。私もいつか、リベンジしたいです!

 オニヤンマに乗ってチームのみんなと記念撮影をしたら、次の森へと向かいます。

「あ、アリの森だ!」

 

・アリの森

 続いて到着したのは、アリの森。そこには、黒と赤のアリの森の小人が待っていました。

 あまり目の良くないアリたちは、奇麗に行列を作り、部外者を見つけたら集団で攻撃し、団結力と仲間意識を強く持っています。
 しかし、時には上手くアリの振りをするアリツカコオロギなどの部外者を認識できずに、一生、蜜をあげて養ってしまうこともある、とのこと。

 今回は、そんなアリたちの気持ちを味わいながら、「視覚を使わず、仲間を見分けろ、目隠しロープチャレンジ!」

 

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 チームの中で1人、目隠しをする“リーダーアリ”を決めて、リーダーアリが視覚を使わずに、手で触った感触と、チーム内で決めた合図だけを頼りに、仲間のアリか、敵のコオロギかを当てるというゲームです。

 このゲームは2回戦行ったのですが、私は1回戦目でリーダーアリとなりました。

 目隠しをすると、これまで見えていた盛男おじいちゃんの山も、木漏れ日も何も見えなくなり、視界が真っ暗に。
 けれど、チームのみんなと事前の打ち合わせで、
「私たちの合図として、リーダーアリが味方の手を触った時に、親指を突き出してつつこう」
 と話していたので、それだけを頼りに歩き始めました。

 また、このゲームは味方か敵かを見分けるだけではなく、味方の名前まで当てるとボーナスポイントが入ります。
 しかし、敵のコオロギさんは、どうにかして、味方と錯覚させるよう、私たちが決めた合図を見よう見まねで真似をするため、リーダーアリさんは、あとは、心の目で見て味方を見極めなければいけません。

 

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 真っ暗闇の中、ロープを伝って歩いていくと、ロープの先に最初の手が見つかりました。
 すると、ピコピコと親指が動き、「あ、味方だ!」とすぐに分かりました。

(そして、この肌の感じ、この上着の触り心地……。ひょっとして、まみちゃん?)

「これは味方、そしてまみちゃん!」
 思い切ってそう、声を張り上げると「お見事~!」という声が返ってきました。
 それからも着々と、せいこちゃん、ゆいちゃん、あきなちゃんと当たっていき、次の人は?

「え、誰?」
(こんな洋服を着ていた人、いたかな?)
(手はスベスベとしていて、けれど、親指が動いた気配はない。ということは、もしかして……)

「これは、敵!」
 そう、声をあげると「あぁ~」という声が返ってきて、それは味方のアリに扮したアリツカコオロギのるりこちゃんでした。

 ということは、残るは、相川さんとよしえちゃんの2人。
 ロープ伝いに見つけた手を握ると、親指がピコピコとしました。あとは、この手の正体が誰なのか?

 うーん、思ったよりも華奢な手首。そして、温かい。え、よしえちゃん?
「あ、よしえちゃんじゃなくて、相川さんだ!」
「そして、最後はよしえちゃん」

 そういって、目隠しをとるとチームのみんなが満面の笑みで「全問正解だね」と喜んでくれて嬉しかったし、相川さんとよしえちゃんのことを間違えそうにはなったものの、その光景は、見ている側にはものすごく滑稽で、面白く映ったようでした。

 続く、2試合目は、まみちゃんがリーダーアリさんになってくれました。

 

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 またもや、合図は、1試合目と同じく、親指をピコピコさせること。しかし、今度はアリツカコオロギさんは私たちの合図に気が付いているかもしれないので、コオロギさんを惑わせるために、それぞれが好きな動きをするという合図も付け加えました。

 果たして、結果は……。

「あ、味方。ななほちゃん」
「あ、味方。せいこちゃん」
 と、次々に味方を見分けていくまみちゃん。

 そして、コオロギさんの目の前にいたゆいちゃんは親指をピコピコさせながら、肩やお尻を振り振りさせて動き、それを見たアリツカコオロギさんは必死で、そのゆいちゃんの動きを真似しているではありませんか。

 このゲームは、小さな鼻息や笑い声でも、人が見分けられてしまうため、サイレントで行う必要があったのですが、コオロギさんを惑わせるゆいちゃんの動きと、それを必死に真似して、どうにかして味方に見間違われようとするコオロギのるりこちゃんを見ていると、笑いがこみあげてきて、見ているこちら側も、吹き出しそうなのを必死でこらえました。

 けれど、コオロギのるりこちゃんは私たちの本当の合図を知りません。そのため、リーダーアリさんのまみちゃんがるりこちゃんの手を握った時、すぐに首をかしげて、「あ、これは敵だ!」と言いました。

 というわけで、私たちは見事、2回戦ともに全問正解で高得点をゲットしました!

 これにはアリツカコオロギさんたちもびっくり。けれど、アリさんたちと記念撮影もして次へ進みます。

 

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 アリの森を抜けるとすぐ、クイズボードが見えました。
 次は、えっと、何なに~?

『ミツバチについて』
「1つの群れに1匹しか存在しない女王蜂の仕事は、卵を産むこと。ではその女王蜂は1日にどれくらいの数の卵を産むでしょうか?

 A:100~300個
 B:300~1000個
 C:1000~3000個」

 さあ、3択です。

 

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 以前、蜂はそれほど長生きすることがなく、働き蜂も数万といると聞いたことがあったのですが、だからと言って1日に産む卵の数を思うと、頭の中に「?」が浮かびました。

 けれど、チームのみんなと考えた末に出した答えは、Cの1000~3000個。果たして結果は……。

 大正解、Cでした! 1日に1000~3000個。その数を思うと、女王蜂は働き蜂よりも働き者なのではないかと思ってしまうほどなのですが、そのくらいの強さと勇気を持った蜂なのだと思い、より、ミツバチの世界が好きになりました。

 さあ、クイズに正解したところで次に見えてきた森は……。

 

・蜂の森

 そう、蜂の森。
 温厚な性格であるミツバチにとって天敵となるのは、オオスズメバチ、アブ、人、クマ、鳥など。

 ここ、蜂の森では吹き矢を使って、ミツバチの外敵たちと戦います。

 

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 1つの的を倒すには、5本の矢が必要ですが、ハート型のスイートスポットに見事命中したら、1本の矢でその外敵を仕留めることができます。

 しかし、与えられる矢は1チームにつき24本。そのため、すべての矢が的に当たったとしても、1匹はスイートスポットに矢を命中させなければ、すべての敵を退治することはできません。

 点数は1体につき5ポイント、さらに、スイートスポットに矢が当たれば、ボーナスポイントで10点が加算されます。

 さあ、ミツバチを守るために今こそ、勝負。

 私はまず、ギブソンから狙いました。ギブソンとは、2022年のウィンターコンサートで登場した、りゅうさん演じる「損得勘定の大魔王 ギブソン」という悪役で、最初は、「りゅうさんを狙うのは、かわいそう」という気持ちもあったのですが、実際に、山の中にそびえたつギブソンの姿は大迫力で、「まずは、ギブソンを狙うしかない」と感じました。

 

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 矢は1人3発。さあ、お願い、当たって!
 無事に3発とも、ギブソンに命中して嬉しかったのですが、その中の1つはスイートスポットからほんの数ミリ上の位置で、惜しくも、スイートスポットは逃してしまい、悔しさが残りました。

 しかし……、私たちのチームはみんな、吹き矢がものすごく上手だったのです。

 

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 ゲストの相川さんが1発目から鳥の的のスイートスポットに命中させ、鳥を撃退。その後、ゲストのあきなちゃんが今回、吹き矢をするのが初めてにもかかわらず、2発もスイートスポットに当ててくれて、私たちのチームは最高得点の、55ポイントを獲得しました!

 ギブソン、クマ、オオスズメバチよ。今度、ミツバチを攻撃しに来たら、我ら昆虫探検隊が吹き矢を片手に撃退するので、覚悟せよ!

 

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 無事にミツバチたちを守ることができ、オレンジ色の魔法薬草をゲットしました。

 また、この、吹き矢のブースには木で作られたミツバチも待っていました。これは、ウォークラリー実行委員のさくらちゃんや、よしみちゃんが夜な夜な、私たちの為に制作をしてくれていたものなのですが、計算されて作られたミツバチの羽や大きなオブジェが大迫力で、今にも動き出しそうでした。

 

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 そして、続いて見えてきたのは、「蝶の森」。

 

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・蝶の森

 ここでは、山の中から金のさなぎを見つけます。と、その前に蝶に関するクイズ!

「モンシロチョウの幼虫がさなぎの中で成虫の身体を作る際に、どのような順番で身体ができていくのでしょうか?」

 今度は並び替え問題です。

A:触覚+足+口+脳の肥大
B:花の蜜を摂取し消化するための複雑な内蔵
C:胸の筋肉(飛翔筋)+羽

「え、イモムシって蝶になるよね? ということは、もう、脳はあるから肥大が先じゃない?」
「サナギって、孵化する前にぴくぴく動くよね」

 結果的にチームのみんなの相談のうえで、私たちはB→C→Aと答えたのですが、答えは、A→C→Bと真逆。

 この問題は、私たちだけではなく他の6チームの全員、正しく答えられなかったようで、これを機に1つ物知りになれました。

 

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 ということで、サナギ探し。3分以内に探すことができたチームには、ボーナスポイントが入ります。さあ、ミクロな世界に目を凝らして、サナギ見~つけ!

 けれど、なかなか見当たりません。山の中にはシダ植物やキノコ、檜にモミの木、色々な植物や昆虫が見えますが、金のさなぎはどこへやら。

 実行委員さんのどれみちゃんが、「今、まみちゃん近いよ」「あ、よしえちゃん、すぐ目の前」とヒントをくれながらも、四方八方見渡しても、見つかりません。

 蝶の森には電飾と共に、何匹ものペットボトルで作られた可愛くて繊細な蝶々の飾りや、蝶々の絵が飾られていて、その世界観はものすごく魅力的でした。

 

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「私、ここに住んで、蝶と一緒に暮らしたい!」
 つい、そう言いたくなるくらい、素敵な空間が嬉しかったです。

 そして、「3.2.1……終了!」
 その合図を聞いた時、3分間という時間の短さを痛感したのですが、それから3秒後に「あ、あった~!」とよしえちゃんが金のさなぎを見つけてくれました。

 

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 少し惜しい結果でしたが、金のさなぎはとても可愛く、上品で、そのまま私の胸ポケットへ入れて、タケノコ堀りへ。

 相川さんやふたばちゃん、あきなちゃんなどタケノコ堀りが初めてという子たちとも一緒に、盛男おじいちゃんの竹林へ入り、3つのタケノコを掘ることができて嬉しかったです。

 

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 そして、次に向かったのはクモの森。

 

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・クモの森

 盛男おじいちゃんの山を見上げても、下を向いても広がる真っ白なクモの糸。そして、黒や赤のカラフルなクモさんたち。

 ここでのゲームは、クモさんとじゃんけんをして、勝ったらクモの糸を1画進むことができ、負けたらクモさんが1画進むことができ、私たちがクモの巣の真ん中にある黄色の餌を取りに行けたら勝ちというゲームです。

 しかし、1回戦に3人が出場するため、もしもクモさんが3人に勝ったら1回で3画進むことができます。そして、クモさんに捕まったら私たちの負けです。

 

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 最初はルールも分かりやすく、簡単に感じたのですが、実際にゲームをしてみてわかったことは1つ。

 実行委員のクモさんであるあやかちゃんが、じゃんけんにものすごく強いということ。

 

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「最初はグー、じゃんけんポイ!」
 私は3回とも、じゃんけんで負けてしまい、一度も自分の最初の位置から動かずにクモさんに食べられてしまいました。

 私以外にも、相川さんや、よしえちゃんまで一度も動かずに、リタイア。クモさん、強敵です。

 けれど、3試合中、2試合は無事にクモさんよりも先に中心へたどり着くことができ、黄色の餌をゲット。

 

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 そして、このゲームに勝つためのポイントは1つ、じゃんけんの運を高めておくこと。そして、このゲームを通して分かったことはやっぱり、「あやかちゃん、じゃんけん強いよ~!」

 クモさんにやられてしまいましたが、とても楽しく盛り上がりました。

 

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 さあ、クモのエリアを超えた先にはサソリと共に、サソリに関するクイズ。
 クイズはシンプル。
「世界で1000種類以上いると言われているサソリは、日本でも生息しているのかどうか」

 

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 私たちの出した答えは、「いない」。そして、私たち以外のチームも全員「いない」と答えていたそうですが、実は、サソリ、日本にもいるそうです。

 もちろん、岡山県にはいないのですが、日本でも八重山諸島や小笠原諸島にいるようで、私も見てみたいなと思いました。

 

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 あぁ、ウォークラリーの開始から、何時間が経過したところでしょうか?
 山小屋ウォークラリーでは、出発から帰ってくるまで「2時間40分」という制限があり、原則として時計を見てはいけないルールになっているため、山にいる間は、今が何時なのか、お空の太陽さんに聞いて見なければ分かりません。

 

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 しかし、お腹はそろそろお昼ご飯の時間だと言います。
「そろそろ、お昼食べたいね」
 そんなことを言いながら山を下っていくと、ちゃんとありました、「スケッチ&ランチ」スペース。

 

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 ウォークラリーの直前までりゅうさんが揚げてくださっていた鮭フライとタルタルソースのたっぷり詰まったサンドイッチと、あゆちゃんやお仕事組さん特製の桃ジャムホイップサンドの昼食を、山の中でいただきます。

「ん~、おいしい~~!」
 一口食べたら、止まらないくらいに鮭フライタルタルサンドも桃ジャムホイップサンドも美味しくて、山の中で食べるご飯はより一層、美味しさが増しているように感じました。

 

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〈ランチ&スケッチ会場には、カマキリがいました!〉

 

 そして、スケッチタイム。
 そう、今回のミッションの1つに「山の中で自然をテーマにペン画のスケッチをする」というものもあったことを、すっかり忘れていたところでした。

 スケッチブックと、割りばしで作ったペン、そして、墨汁を手に山の中へ入り、私の大好きな盛男おじいちゃんの山の1つの画面を絵に残します。

 

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 私はシダ植物を題材にスケッチをしました。盛男おじいちゃんとよく、山に入って山菜取りをしたこと。おじいちゃんに教えてもらったコゴミやコシアブラなどの山菜。おじいちゃんに、「大丈夫、下で待っているから上ってごらん」と言ってもらい、檜の伐採に使う梯子に上って何メートルもの高さで採ったアカメヤシ。

 盛男おじいちゃんの山にはたくさんの思い出が詰まっています。

 スケッチを始めたら、時間が経つのも忘れてしまったのですが、リーダーのよしえちゃんが「そろそろ、行こうか!」と声をかけてくれて、最後の森へ。

 ここは……?

 

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・擬態の森

 最後に着いた森は、擬態の森。
 ここでは、私たちが擬態する昆虫になって、魔法薬草を手に入れるために、あるゲームをします。

 その名も「自分と同じ色に隠れて進め、だるまさんが転んだー!」
 山の中には、赤・青・黄の3色のトンボやチョウなどの飾りがあり、私たちは、だるまさんが転んだをしながら、止まるときには、自分が決めた色に触れて、虫のポーズをしなければいけません。

 そして無事に、山の奥にいる鳥さんに見つからずに、鳥さんの所までたどり着けたらゴール。

 

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 ということで始まった、山の中での、だるまさんが転んだ。山の中は走りにくく、それに加えて自分の色が描かれた飾りまでには、結構な距離があり、中々、鳥さんの所にたどり着くのは難易度が高かったのですが、運動神経のいいまみちゃんやふたばちゃんが無事に鳥さんの所にたどり着き、ミッションクリア。

「だるまさんが転んだ」の声が途切れるまでに、自分の色へ走り、虫のポーズをするのは大変でしたが、本当に枝や葉っぱになったようで、ナナフシ気分を味わいました。

 

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 ここでクイズ!
「ナナフシは不死身の虫と言われていますが、その理由は?」
 これは、文章で答える問題でした。

 

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 私たちのチームでは「ナナフシは、節が7つあるから、1つ切れても生きていて、また再生する」と答えました。どうやら、他のチームもほとんどが「また再生する」「6節になっても死ぬことはない」というような答えだったのですが、本当の答えは……。

 ナナフシの卵はとても丈夫で、鳥に食べられたとしても消化されず、鳥の糞と共に排泄されて、子孫を増やしていくことができる、ということ。

 さすがに、ここまでの知識はなく、予想外の答えだったのですが、ナナフシの生命力は、とても奥が深いなと思いました。

 そして、山の中で大竹さんが赤ちゃんナナフシを見つけてくださり、目の前でナナフシの魅力を感じられたことも嬉しかったです。

 

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〈ナナフシの子供に出会いました。一歩一歩、踏み出すごとに身体を揺らし、ナナフシ特有の動きをしながら進みます〉

・山小屋へ

 擬態の森を抜けたら、盛男おじいちゃんの山の出口へと出て、光が差しました。そして、最後のクイズはこれ!

「昆虫は約200万種と言われるこの地球上の生き物の中で、どれくらいの割合を占めているでしょうか?

 A:25%
 B:3分の1
 C:半分」

 人間はホモサピエンスの1種類。けれど、動物や魚もたくさんいる。しかし、昆虫は図鑑を見ても、「○○チョウ」「○○属、○○ゾウムシ」と、チョウやカメムシ、トンボと身近な虫でも何千、何万と種類がいて、その数は多いのではないかと思いました。

 そのため、私たちの出した結論は、Cの半分。
 結果は……。

 見事、正解です。
 この地球上の生き物の半分が昆虫なのだと思うと驚くのですが、そのくらい、昆虫は原始的な生き物でありながらも、今の時代まで子孫を残してきた強さやノウハウがあって、人間よりも高度な生命力を持っているように感じました。

 そんな虫の美しさ、神秘性を感じながら、無事に山小屋へ到着し、ゴール!

 

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 何と、私たちは山小屋に一番乗りで到着しました。と、言うことは、制限時間の2時間40分に近いということ?

 そう期待しましたが、残念ながら私たちのチームはもうすでに、制限時間より約40分超えてのゴール。

 今回は、どのチームも盛男おじいちゃんの山をたっぷりと堪能し、虫たちと共に山を満喫したため、全チーム40分から1時間越えのゴールという形になってしまいましたが、その分、たくさんの楽しさを味わいました。

 

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 そして、ゴールしてからはキンキンに冷えたなのはな特製マクワウリスムージーを飲んで、結果発表とみんなが描いたスケッチの採点へ。

 お父さんとお母さん賞に選ばれたスケッチを描いた子がいるチームには、10ポイントが入るということで、期待できます。

 というのも、私たちのチームには普段、デザイナーのお仕事をされている相川さんがいるからです。相川さんの作品は、一目見ただけで「これは、相川さんだ」と分かるくらいに、版画のように白と黒のコントラストが美しく、短時間でペン画で描いたとは思えないくらいに、盛男おじいちゃんの山が描かれていました。

 

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〈相川さんが描かれた、山のスケッチです〉

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 結果的に、私たちのチームでは相川さんの作品と、ふたばちゃんが描いたタケノコの作品が入賞し、20ポイントを獲得。

 そして、驚くことに私たちのチームはクイズの正解率もダントツ1位で、吹き矢やアリの森でも高得点だったため、1位になりました。

 

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 盛男おじいちゃんの山を1周し、色々な虫や鳥、植物に出会った山小屋ウォークラリー。

 キャンプの準備期間、須原さんをはじめ、ウォークラリーの実行委員さんたちが色々なゲームを企画し、準備してきてくれてありがたかったし、盛男おじいちゃんの山にもっと詳しくなり、この山がより大好きで思い出の詰まったものになる山小屋ウォークラリーでした。

 

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 そして、シュワシュワシュワ……プシュ~。
 ミクロ薬草の効果も切れて、私たちは人間の大きさに戻ります。けれど、ミクロサイズになって山に入って感じたこと、見た世界、虫たちの魅力や強さを忘れずに、私も虫たちを見習って、もっと仲間の為に強くなりたいと思いました。

 山小屋ウォークラリーは終わってしまいましたが、翌日も朝から相川さんや大竹さんたちと、ジップラインを滑りに行き、最後まで山を楽しみました。

 6種類の魔法薬草も無事に手に入れて、私たちのミッションクリア。次に、この山に来た時には、幻のレインボーバタフライが私たちを迎えてくれることを楽しみにしています。

(ななほ)