4月18日(木)「山には神秘が詰め込まれている ―― ウォークラリー下見の日」

4月18日のなのはな

20240418_110402

 

「もう、キャンプ当日まで9日しかない……!?」
 思ったより、本気で時間のないことに気が付いたウォークラリー実行委員は、今日、急遽ですが、あゆちゃんが予定に組んでくれて、みんなよりいち早く、おじいちゃんの山へ下見に行ってきました!

 

20240418_114547

 

 山小屋へ向かう車内では、あゆちゃんが、動物や植物は、危険を知らせる信号をホルモンとして仲間に向かって分泌したり、虫に食われたときは、毒素を生成して身を守り、そして、その植物の周辺の仲間も、同じように身を守ることを教えてくれました。植物は動けないし、話せない。そして、虫なんて、人間よりずっと小さくて弱そうなのに、人間にはできないこと、そして人間が知らない生態をたくさん持っていて、改めて、百万種に至るまで繁栄し、生き残ってきた昆虫の世界を知っていけることが、楽しみになりました。

 

20240418_110704

20240418_111921

20240418_122543

 

 あゆちゃんから、沢山のことを教えてもらっているうちに、あっという間に山小屋に到着。早速、正規コースで山を登っていきます。
「ここにはカマキリを置きたいなと思ってるんだ~」
「ここに、サソリとかどう!?」
 現在、須原さんたちが作ってくれている、超巨大昆虫模型をどこに置くか、あゆちゃんが山の中を歩いて、景色を見ながらイメージして話してくれて、そこに、みんなで、「さらにこうしたらどうか」と肉付けしていって、小さな小川や、野花、草木が茂る、自然豊かなおじいちゃんの山の中が、どんどん色鮮やかになっていって、それが現実にできるように、本気で準備を頑張って、思いっきり遊べるようにしたいなと思いました。

 

20240418_121823

20240418_120208

20240418_114532

 

 わたしが実行委員をするゲームは、動物に擬態する要素が入っていて、その要素にぴったりの、草や枝が茂ったとってもいい場所が見つかり、それがとても嬉しかったし、その場所を生かせるルールや制作物を作っていきたいと思います。
 そして、正規周りでドキドキワクワクしながら山に入ってきたみんなを待ち受ける、トップバッターであり、逆回りで山を下ってきたみんなのラストのゲームにもなるので、緊張はしますが、実行委員のみんなと、自分の担当も、みんなの担当も、上手くいくように協力して頑張りたいです。

 

20240418_114457

20240418_114802

20240418_112735

 

 おじいちゃんの山の中には、小さなスミレにキノコ、竹林にはタケノコ、たくさんの山菜は勿論、とっても豪華な八重の椿や、五色椿が咲いていて、その花を髪飾りにしている、りなちゃんやあやちゃんがとても可愛らしく、帰宅後には、お土産として校舎に生けてくれていました。

 

20240418_123602

 

 最後の最後の下り坂では、働きアリの行列をみんなで屈んで見ながら、あゆちゃんが、アリの生態について教えてくれて、アリの関節から出てくる蜜を吸って生きている虫もいれば、「アリのタカラ」という虫がアリの内臓器官の役割を果たし、アリが、移動できないアリのタカラを運ぶ移動手段になっていて、動物も植物も共通して、他の種と協力しながら助け合って生きていて、本当は、人間もそうあるべきだと思いました。

 

20240418_122259

20240418_122319

 

 生態系のピラミッドの中で、人間は一番上に存在していると思っているけれど、実は、人間が知らないだけで、植物や昆虫は生き残るための手段を、生態を進化させてきていて、それらを発揮させながら生き残ってきた木や、虫なのだと思うと、おじいちゃんの山には神秘が詰め込まれているのだと感じました。
 ウォークラリーでゲームも楽しんでもらいながら、みんなにも、人も唸らせる立派な動植物の世界を知ってもらえるウォークラリーに出来たらいいなと思います。

(なつみ)

 

***

 

 つい先日まで、開墾17a畑の桃畑に向かうと、目に飛び込んできたピンク色の花びらの景色……。それがガラリと変わって、新葉が茂り始めて、緑色の景色になっていました。

 花びらが萎れてしまって、春が過ぎてしまったような、少し寂しい気持ちもありました。けれど、伸び始めた葉を見ていると、これから来る夏や、これからの桃の木の未来を、感じることができました。

 

P4180015

 

 桃の摘果作業が始まっています。花びらが外れた中心部に、桃の実が膨らみ始めていました。5ミリほどの、小さな小さな桃の実です。
「これが本当に、大きくなっていくのかあ……」
 まだ信じがたいのだけれど、甘い桃の実を想像しながら、桃にとって1番良い場所に実を着けられるように、みんなと手を動かし続けました。

 

P4180009

 

「加納岩白桃の木は、摘果が遅れると良い実が着きにくくなってしまうから、早めに終わらせたいんだ」
 と、あんなちゃんが話してくれたので、加納岩の品種の木を、進んで終わらせていきました。
 そのなかには、まだ小さな幼木も含まれていました。脚立を降りて背伸びをしたら、枝の先まで手が届いてしまう、小さな幼木です。

 

P4180020

 

 あんなちゃんが「この木は、今年から実を付け始めるんだよ」と教えてくれました。
「……ってことは、初産なんだね!」
 そんな可愛らしい、まだ若々しい桃の木を見ていると、なんだか「がんばれ、がんばれ!」と、応援したい気持ちでいっぱいになりました。

 

P4180021

 

 続いて、石生の桃畑に移動しました。残す木はあと1本というところまで、この日1日で進めることができました。
 今年は本当に暖かい日が続いていて、桃の生長も早いそうです。
 あんなちゃんと、みんなと、あっという間にやってくる桃の季節、桃の頑張りどころを、傍で見守って、応援してあげられたらいいなあと感じました。
 桃の実の膨らみとともに、わたしたちの夢も期待も膨らみます。

(みつき)