【4月号⑥】「走るごとに、楽しさを知る」 ほし

 マラソン大会当日まで、1か月を切った。
 3月21日。その日に、はっと気が付きました。
 2・5キロの距離のランニングから始まり、やがて、4キロメートルになり、9キロになり、サーキットトレーニングに、体幹トレーニングに、お題に沿ってコメントを回しながら、と、みんなとフルマラソンに向けて取り組んできて、まだまだ先だ、と思っていたけれど、すぐそこになってきました。

 

 

 9・2キロのなのはなコースを、2週間みんなと走る過程が過ぎると、今度は、個人走になります。

 その個人走の初日となる日は、なのはなコースに加え、梅の木コースを走り、全長11・7キロを走りました。
 今まではみんなの走る速さをペースメーカーにしていたことや、みんなとだから気持ちも粘りを持ってやってこれた、という実感が一番強くて、個人で走れるか、と一番に不安や緊張を感じました。
(でも、走るんだ)という気持ちで、梅の木コースを走り始めました。
 最初は、緊張していたけれど、次第に息も身体の調子も、整ってきて、みんなと走っていた時と同じように、走れました。
 1人だと心細い、という気持ちは無く、確実に、42・195キロの目標に向かっていこう、という気持ちになりました。

 呼吸のリズムに合わせて走っていると、1人で走っているけれど、みんなと走っているような感覚が、不思議としました。
 辛いな、と感じるはずの坂道も、(止まれない)と思うように、足が前に進みました。
 気持ちも、身体も、フルマラソンに向けての練習の過程で、強く成長させてもらったんだな、と思いました。

 なのはなコースの2つ目の坂の手前を走っていた時、後ろから足音がすると思ったら、颯爽と走るよしみちゃんの姿があって、通りかかるときに、「ほしちゃん、ファイト」と声をかけてくれて、そのことがすごく力になりました。
 下町川周辺を走っていた時は、軽自動車に乗った、外国人のお兄さんが、車の中から、すごく笑顔で、ガッツポーズをしてくださいました。そのことが凄く嬉しかったです。私も、走っている誰かを応援しよう、と思いました。
 個人走は、1人で走っているようだけれど、いつでもみんなと繋がっているんだな、ということを実感するな、と思います。
 その積み重ねが本番につながるんだ、と個人走の際に、思いました。

 雨の日などは、体育館で、体幹トレーニングやサーキットトレーニングなどをします。そのときに、プランクをするのですが、始めた頃は1分続かなかったけれど、今は1分が短く感じるようになって、驚くほどに体幹も強くなっていることを感じます。
 サーキットトレーニングも、最初は凄く息が上がっていたり、足腰の疲労を感じていたけれど、今は、身軽になった感じがします。

 そして、気持ちの変化としては、走ることへの不安や怖さが、走るたびに無くなっていって、一皮剥けるような気がします。
 走ることってこんなに楽しかったんだ、と思いました。
 元々、走ることは物凄く苦手だったけれど、走ってみて、知らなかった景色が見えます。
 フルマラソンに向かう過程で、心も身体も進化して、成長させてもらっているな、と感じます。
 あと少しだけれど、本番まで、今できることを着実に、確実にしていこうと思いました。