「めいっぱいの心と身体を使う」 みつき

3月31日

 今、全身が、とろけそうな心地よい脱力感につつまれています。
 午前中はマラソンコースの下見、午後はりゅうさんのバースデー運動会……。1日、空の下で過ごした時間が、とっても濃くて、楽しかったです。

 グラウンドから空を見上ると、万国旗が揺れている。綺麗に整地された地面には、白線が引かれていて「ああ、運動会だ!」とワクワクしました。
 それぞれのチームのカラーを身につけたみんな。黄色の帽子とジャケットを羽織っているりゅうさんの、笑顔も姿もまぶしかったです。みんなの気合が、グラウンドに満ちているのを感じました。

 今年は、久々にやる競技だったり、初めてやる競技が多かったのですが、どれも本当に面白かったなあと思います。
 わたしが居た赤チームは『ゲート通し』の実行委員でした。りゅうさんのお誕生日にちなんで、ゲートをケーキにすることができたのが、本当に可愛いくて素敵なアイデアだったなあと思います。りのちゃんとなつみちゃんが作ってくれたバースデーケーキが本当に凝っていて、ホイップクリームは立体的で、菜の花やろうそくの飾りもついているのでした。実行委員の自分たちでも、達成感や満足感がありました。

 久々のゲートボールだったと思うのですが、どの子も、ゲートにボールを通すことができていました。真下のボールを見つめる真剣な姿が、決まっていて格好良かったし、ゲートに通った後の打って変わったような、弾けて喜ぶようなみんなの姿に、嬉しくなりました。

 赤チームのみんなは新競技の『フリップカード』がすごく得意で、ここではなんと1位になることができました。
 フリップカードは、自分たちのチームカラーと同じ色の赤色を求めて、求めて、カードをめくり続けました。
 めくったそばから、相手チームに、白色にめくり返されてしまうのが歯がゆいです。けれど、ひたすらにめくっていくのも夢中になるし、ふと周りを見たときに、がらんと空いている箇所を見つけて、めくりに走っていくのも面白かったです。
「わたしたち、没頭したり、ちょこちょこと動き回るのが得意なのかもしれないね」
 とチームの皆で話して、ハイタッチできたのも嬉しかったです。

 こちらも新競技の『なのはな版ペタンク』も、印象的でした。
 慎重になりすぎても的に届かないし、思い切りすぎても的からはみ出てしまう……。ボールに加える力加減が難しかったのですが、りのちゃんや、よしえちゃんがとても上手で、いつも的の真ん中近くにボールを投げてくれていました。

 一度、よしえちゃんが投げたボールが真ん中の12点のところに止まり、大喜びしていたのですが、それを、相手チームのしなこちゃんに、はじかれてしまいました。わたしも、12点のところに投げることができたのですが、最後に相手チームのお母さんに、はじかれてしまいました。『コーン!』という音がして、あちこちにボールが飛んでいってしまうのが、悔しいけれど、少し清々しいような心情がありました。

 的を的確に狙っていて、みんなが本当にプロだなあと感じたし、最後まで結果が分からないのがハラハラドキドキして、すごく面白かったです。
 今まで自分は、投げる遊び、球技などは苦手、というイメージがありました。けれど、ペタンクやゲートボールで新たな道が開けた! という感覚があって、コツがかなり掴みやすくて、楽しくて、好きになりました。ちょっとでも得意競技が増えたようで、嬉しかったです。

 運動会のにぎやかな空気のなかに、いつもりゅうさんが居てくださいました。
 みんなの記念写真を撮ってくださっていたり、歓声を上げて場を盛り上げてくださったり、りゅうさんがチームの助っ人に入ってくださったり……。
 大縄跳びのゲームのとき、りゅうさんが、わたしの後ろで、「頑張れ! いち、にい、さん……」と、大きな声でリードしてくださいました。
 大縄跳びの想像以上の身体への負荷にびっくりしていて、だんだん足が上がらなくなってきていたところで、りゅうさんのエネルギーで、ものすごく引っ張ってもらったと思います。りゅうさんのように大声で叫んでいると、どこに眠っていたのかわからないエネルギーが目を覚ましてきて、最後まで跳び続けることができました。

 りゅうさんが、なのはなのみんなと一緒の気持ちで、なんでも本気で全力で楽しんでいる姿に、元気が出るし、明るい気持ちになれます。
 りゅうさんが、なのはなの一人ひとりを大切に思ってくれて、毎週なのはなに帰ってきてくださって、一緒になのはなの気持ちで生きていく家族として、仲間として、大きな存在で居てくださることが、本当にありがたくて嬉しいことです。
「ただ暇を潰すだけ。退屈で不安しかないじゃないか」と、なのはなに来るまで、休日が憂鬱でした。
 でも、休日が来ることが本当に好きだなあと思えるようになりました。金曜日の夜、「ああ、明日は土曜日なんだ!」と思うだけで、スキップして、飛び跳ねたくなります。
 それは、りゅうさんやお仕事組さんが居てくださるからです。りゅうさんを始め、家族みんなが集まることってこんなに嬉しくてあったかい気持ちになれるんだと、じんじん感じられる空気を作ってくださって、本当に幸せです。

 今日も、とびきりのスペシャルな休日の思い出になりました。みんなで思いきり動き回って、喜んで悔しがって、楽しかったです。
 1日、こんなにめいっぱい、心も身体も使うことができるのは、なのはなのみんなとだからだなあ、と思います。
 大好きな人たちと、こうやっていくつものときめきを共有できる時間が、いくつもちりばめられているこの環境が、本当にいとしいです。

 明日からは4月です。マラソン大会も近づいてきているので、1日1日、心と身体を鍛え続けていきたいです。