
3月27日のなのはな
桃の蕾の先に、濃いピンクの花びらがのぞいていて、今にも咲きそうです。遠目に見ても、枝にぷっくらした蕾がついているのがわかって、とても心がときめく景色です。今にも咲きそうな蕾に癒やされながらも、花が咲く前に摘蕾を終わらせようと、気持ちが引き締まりました。
枝に桃の実が生るところを想像して、良い位置に蕾が残るように、蕾を絞っていきます。スピード重視の1巡目とは、また違ったおもしろさと緊張感があります。あるべき形を思い描いて、的確かつスピーディーにと、桃に気持ちを集中させていると、雑念が洗い流されて心が静かになります。桃の摘蕾の作業の、そこが好きです。
いつまでもやっていたいくらいに楽しくて、時間があっという間に過ぎました。みんなで最後の樹の摘蕾を終えたとき、ついにできたと、達成感でいっぱいになりました。リーダーのあんなちゃんが、「花が咲く前に終えられて嬉しかったです」と笑顔で言ってくれたとき、それだけで自己肯定感が上がってしまうくらいに嬉しくなりました。
2巡目でしっかりと蕾の数を絞ることができたので、3巡目はしない、と、あんなちゃんが話してくれました。今期の摘蕾はこれで最後かと思いますが、1巡目、2巡目と、この春はたくさん摘蕾に携わることができて、その度に桃からたくさんのパワーをもらい、桃に関われることが、とても有り難いです。

花が咲いたら花粉採りをしたいこと、それまでの間は支柱立てや枝吊りなどを進めたいことを、あんなちゃんが話してくれました。やるべきことがたくさんあるんだと、気持ちが引き締まったのと、わくわくした気持ちになりました。
午後からは、支柱立てを進めました。支柱は、夏に桃の実を守るネットを支えるための支柱です。桃の木の周りに立てているポールを補強する作業をしました。
あけみちゃんが、脚立の上からポールをハンマーで打ってくれます。そして、ポールが土に刺さった穴のすき間に砂を入れ、鉄筋で突いて固めます。
私は、鉄筋で砂を固めるチームに入りました。この工程は、2組のトリオで進めました。穴のすき間に鉄筋を入れると、どこまでも深く鉄筋が刺さり、もうこれ以上鉄筋が刺さらないというくらいに土を固めるのは、力のいる作業でした。しかし、風に負けない頑丈な支柱を立てて桃を守るんだという充実感を感じました。
作業が進むごとに、トリオの息が合うようになり、速く、かつ頑丈に支柱を補強する方法を極めることが楽しかったです。
この日は、朝も午後も桃の1日で、桃からたくさんパワーをもらった、充実した1日でした。
(えつこ)

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春夏野菜のトップバッターとなった、小松菜。
種まきをしてから、10日が経ちました。不織布をめくってみると……発芽率は、100パーセント!!
種をまいた場所の目印は、もみ殻。そこには、ハート型のかわいらしい双葉が顔を出していました。
まだ青い種が双葉にくっついているものや、今まさに種を持ち上げているものも。「がんばれ、がんばれ……」そう願いながら、作業をし続けました。
作業をしていると、太陽の光がまぶしく、汗ばむくらいでした。
これから暖かくなるということは、野菜たちは喜んで育っていけるけれど、わたしたちを悩ませる虫たちも、喜んで動き始める時期になるということ……。
そこで、ネキリムシの対策として、株の周囲に草を敷きました。
どれみちゃんとなつみちゃんが、草刈りしたての草を運んできてくれました。クローバー、ノビル、ハコベ……。「この草は、どこで刈ってきたんだろう?」と驚いてしまうような、ふかふかで、青々とした雑草が嬉しかったです。
4条で種まきされた小松菜を挟み込むように、5条の草の筋が作られていきました。向かい合って、もくもくと草を敷き進めていくと、棒グラフがどんどん上へと伸びていくようでした。
いま畑にある小松菜、2畝の草敷きがすべて終了しました。畝は一面が緑色へと変わって、上からネットを掛けることもできました。
春夏野菜のトップバッター、きっと収穫できるのも1番乗りかな?
綺麗な小松菜が収穫できますように!
(みつき)
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梅林上畑で育てているタマネギの手入れを行いました。
雨水が畝間にたまらないよう、畑の外周に溝を切り、草取りもします。タマネギは、畑の“ククナチーム”の担当野菜で、植え付けを行った11月末から、ずっと成長を見てきました。
冬の間、タマネギがなかなか大きくならずに弱々しい印象で、心配していたのですが、3月頃から、見回りに行くたびに成長しているのがわかって、暖かさも増してきた近頃はぐんと大きくなってきています。
草丈は40センチほど、葉の太さも1センチほどで、葉の色も緑色が濃くて元気そうで、ククナチームのみんなも一安心しています。
この日の手入れも、チームのメンバーが多く、担当野菜の手入れを一緒にできたことが嬉しかったです。
暖かくなってきて、草の伸びも早くなってきていて、草取りができて嬉しかったし、雨上がりは草が抜きやすくて、草取り日和でした。
マルチの穴から出ている草を取っていたのですが、すぽっ、と根まで抜ける作業が楽しかったです。
タマネギが植わっている梅林の畑は日当たりがよくて、この日は晴れの天気だったので、作業をしていてもお日様が温かくて気持ちがよかったです。タマネギも太陽の光をたっぷりと浴びて、すくすくと育っているんだなと思いました。
これからさらに暖かくなってきて、タマネギももっともっと大きくなっていくと思うと、タマネギの未来が楽しみです。
(しなこ)
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