3月22日のなのはな
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●晩白柚とバナナの手入れ
晩白柚とバナナの共通点は、寒いのが苦手ということ。
秋から冬にかけてはちょっぴり大変な共通点です。しかし、無事に、晩白柚とバナナは冬を乗り切り、春を迎えることができました。
それは、須原さんたちとバナナハウスの地面に埋め込んだ農電ケーブルと、頑丈な2重ハウスのお陰です。
晩白柚とバナナを栽培するにあたって、私にとって一番、緊張するのは「冬を乗り切れるかどうか」なのですが、春を迎えた晩白柚とバナナは新芽を出してくれました。
今日はそんな晩白柚の剪定・追肥の作業と、バナナの古葉の除去などの作業を行い、晩白柚&バナナハウスを春仕様にちょっぴり早い、衣替えをしました。
晩白柚の剪定は、内向枝・交差枝・地面につきそうな低い位置から出ている枝を中心に剪定していきました。剪定の目的は、枝葉を必要な分だけに絞ることで、必要な枝葉に十分な日光が当たるようにすること、樹が大きくなりすぎるのを防ぐこと、実が付いた時に枝葉が邪魔にならないようにすることです。
晩白柚は、木の根元に防根透水シートを埋め込んで根域制限をしているため、背丈が約2メートルの状態で実をつけることに成功しています。これまでは、まだ樹も幼く、エネルギーを貯蓄するために、剪定は弱めにしてきたのですが、今は十分に枝葉も茂り、1玉2キロを超える大玉の実をつけてくれているため、今回は大胆に剪定を行いました。
内向枝や交差枝、樹の幹に対して上側の枝をバッサリと切っていき、実をつける枝や主枝・亜主枝で伸ばしたい枝だけを残して切っていきました。すると、晩白柚の樹が本当に綺麗に整って、伸ばした枝が太陽の光を燦々と浴びて、清々しい表情をしていました。
そして、再来月には真っ白な花を何百、何千と咲かせる晩白柚へ、「応援しているね」というエールを込めて、鶏糞と落ち葉堆肥をたっぷり、追肥することができ、晩白柚がより栄養を吸い、強くなっていく姿が目に浮かぶようで、私も嬉しくなりました。
続いてはバナナ。まだ、遅霜が降りるような日もあるので「冬越し成功!」と安心するには早いのですが、冬を越し、今も緑色の葉を茂らせていて、個人的にはそれだけで、「バナナさん、よく頑張ったね。ありがとう!」とバナナの幹を撫でたくなってしまうほど、ありがたく嬉しいです。
そして今日は、バナナの頑張った証でもある古くなった葉や、寒さで少し枯れてしまった外葉をカットし、バナナの株を綺麗にしました。
バナナは窒素とカリを多く必要とする植物なのですが、花を咲かせて実をつけてほしいので、これからの時期はリン酸と水をたっぷりと与えていきたいです。
夢に見た、バナナの収穫。写真でしか見たことがない、真っ赤に燃えるバナナの花。そして、たわわに付いたバナナの房。
「バナナが収穫できました!」
今年の夏は、そんなグッドニュースをみんなに伝えられるように、これからも手入れをしていきたいです。
(ななほ)
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●春夏野菜の苗の鉢上げ
キュウリの苗が育っているセルトレーの下を覗いてみると、ふわっふわの白い根。茶色い培土の中で、際立って真っ白なその根が、とても神聖に見えました。
しかし、呑気に感動している場合ではないのです。
根がセルトレーの底まで伸びてしまっているということは、このキュウリの苗にとって、もうセルトレーのお家は窮屈で、さらに根を張るに十分な土と広さがある、新しい家が必要だということ。
そのために、今日の午後は、キュウリと、同様に大きくなっているミニトマト、キャベツの鉢上げをしました。
なのはなでは、落ち葉堆肥や、もみ殻燻炭など、自分たちで作っている肥料、資材がありますが、種まき培土だけは作るのが難しい。
そのため……今回の鉢上げは、種まき培土の使用量を削減するために、オリジナルの鉢上げ培土を作りました!
まずは、乾いている畑の土をふるいにかけて、細かいサラサラの土だけを培土に混ぜ、さらに、もみ殻燻炭、牛肥を混ぜて、抗菌作用があり、肥料分を補った、スペシャル鉢上げ培土。キュウリの鉢上げ時は、ポットの底にもみ殻燻炭を敷いてから、培土を入れて、キュウリとミニトマトには、地表に種まき培土を薄く敷きました。
セルトレーからピンセットで苗を取り出すと、綺麗な根鉢が出来上がっていていました。ちゃんと根が伸びて、張れている様子を見て安心したと同時に、これからこのポットの中でも、元気に大きくなって、また定植の時に綺麗な苗、綺麗な根鉢ができていたらいいなと思いました。
苗がちゃんと立っているポットを見ると、キャベツなどが喜んでいるような空気も感じて、ちゃんと丁寧に植えてあげたいなと思いました。
今季初の鉢上げ作業でしたが、鉢上げした苗も、すくすく大きくなってくれたらいいなと思うし、新たな試みであるお手製スペシャル鉢上げ培土の効果を見られることも楽しみです。
(なつみ)