2月28日(水)「永禮さんへの『フラガール』 & ミーティング 未来の目標について」

2月28日のなのはな

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 ミーティングを始める前にお父さんが、「今回のミーティングで一番大切な話かもしれません」と前置きをして講義が始まりました。

 この日の講義の内容は、私たちが生きていくときに必要な目標や未来の持ち方、人との関わり方についてのものでした。
 これまでミーティングを重ねてみんなの作文を読んだ上で、お父さんがとても大切だと思ったことを教えてくれました。

 私はこのお話を聞きながら、どうしてもやっぱり自分には、自分自身と自分の未来を繋げて考えられない気持ちがあり、どうしたら良いのだろう……と思ってしまいました。

「今の話を聞いて質問がある人」と時間をもらったときに、自分が思っていることを質問してみんなと共有させてもらいました。

 するとお父さんは、お父さんがどうして今なのはなファミリーのお父さんになっているのか、一番最初のきっかけから話してくださいました。
 私はその話をもう何度も聞いたことがあったのですが、「本当に死んでしまいたいくらい苦しくなったときに、今も同じ空の下で自分と同じ気持ちでいる誰かのために、一歩でもこの苦しさを明らかにしたい」という所を聞いたときに、自分の目の前がすっと明るくなったようにいきなり腑に落ちた感覚がありました。
 お父さんの生きてきた道の中に私たちが生きていく答えはあったんだ、とやっと分かったような気がします。

 

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 それはお父さんの真似をして生きていく事ではなくて、私が自分事として、自分の経験した全部を使って「まだ見ぬ誰かのために」生きていくことなんだと思いました。
 ウィンターコンサートの音楽劇で、ジャンヌ・ダルクが「自分を捨てること」と言って私たちに教えてくれた意味が分かりました。

 私には、自分をどんなときも見守って支えてくれて仲間でいてくださるお父さん、お母さんがいます。
 そして一緒に同じ時代を良く生きていこうと言い合える仲間がいます。
 自分がその中で、未来に向かって歩き出そうとするときに、こんなに希望に溢れた気持ちになるのだということにとても驚きました。

 今日の気づきが私にとってとても大きく、それでいて、とても嬉しいものになりました。

 

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 これから自分の目標や未来に向かって、毎日をしっかりと積み上げていきたいです。
 残りのミーティングも真摯に取り組んで、みんなで良いミーティングにしたいと思いました。

(まなか)

 

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 いつもなのはなファミリーを好きでいてくださり、助けてくださる永禮さんへ、お誕生日祝いのフラダンス演奏を行いました。
 永禮さんは今日、ダンプを出して、肥料にするための牡蠣殻を、虫明の漁港へ取りに行ってくださっており、帰ってこられた永禮さんを、花道でハッピーバースデーを歌ってお迎えしました。演奏した曲目は、『ビューティフル・ピープル』『ハウ・ファー・アイル・ゴー』、そして、永禮さんが一番大好きな『フラガール』とフラダンス尽くしの3曲でした。

 

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 この日へ向けて、全員でフラガールを踊れるようにと、新しくなのはなに来た子も練習をしてきました。朝や夜の空き時間、体育館からフラガールの音楽が聞こえてきて、誰かが練習をしている。食事の席のコメントで、初めてフラガールを踊る子たちの話を聞くだけでも、嬉しさが伝わってきました。
 私も、久しぶりに踊るので練習をしよう、と体育館へ行くと、すでに5人くらいが練習をしていて、その中に入らせてもらいました。
 永禮さんをお祝いするために、みんなでフラダンスを踊れることが、本当にあたたかな気持ちになって、心が華やいで、嬉しかったです。

 

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 曲間のMCでは、あゆちゃんがみんなから募集した、「永禮さんの好きなところランキング」を発表してくれました。みんなの永禮さんが大好きな思いが、詰まっていました。
 3位は、「車の運転が上手なところ」「食事のときのコメント」でした。
 永禮さんの運転技術は、世界一。落ち葉集めや、長い竹を運ぶとき、水やりのタンク補充をするときも、安全かつ、みんなが作業しやすいようにという心遣いで、運転をしてくださいます。永禮さんのダンプの助手席に乗れると、とても幸運な気持ちになります。
 食事のコメントでは、いつも永禮さんがなのはなを大好きでいてくださることを感じます。みんなとの作業が嬉しかった、と毎回伝えてくださり、ありがたいなといつも感じています。

 2位は、「大きな笑顔」「力持ちなところ」。
 永禮さんが、いつだってみんなに向けてくれる大きな笑顔に、癒されています。
 竹取りでは今年も、急斜面の竹林を切り拓くように、数日をかけて何千という単位で竹をチェーンソーで切ってくださりました。みんなに良かれと、どこまでもパワフルに助けてくださる永禮さんのことを、尊敬しています。

 

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 1位は「なのはなのみんなとの思い出を、覚えていてくれるところ」。
 これは、なのはなのみんなが永禮さんに感じていることです。
 なのはなに来たばかりの頃、永禮さんがいち早く名前を覚えていてくださったこと。なのはなで初めて一緒に行った作業を、ずっと覚えてくださっていること。なのはなに来て丁度1年経ったときに、おめでとうと言ってくださったこと。
 ものすごい正確な記憶力で、私たち以上になのはなのみんなのことを覚えていてくださっていて、そのことに、びっくりすると共に嬉しさを貰いました。
 永禮さんが、いつも私たちを好きでいてくださっている。大切に思っていてくださっている。そのことが、なのはなのみんなにとって、灯のように温かく感じられていると思いました。

 

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 演奏後、永禮さんへ色紙を贈らせていただきました。
 色紙は、つばめちゃんと一緒に、みんなからのメッセージカードを入れて、作ってきました。
 つばめちゃんが愛情をこめて、永禮さんの飛び切りの笑顔を描いてくれました。みんなのメッセージカードは、今が花盛りの梅の花と、大好きな気持ちを込めたハート型の切り絵にしています。ぱらぱらとめくって、みんなのメッセージが読めるように作りました。
 色紙と同時にお渡ししたプレゼントには、露地に先駆けて咲かせた桃の花の枝も、あんなちゃんから添えられました。
 桃の花に、梅の花。春の兆し。今日は一段と良く晴れて、日暮れまで暖かな1日でした。永禮さんのお誕生日は、永禮さんそのもののようだと思いました。

 

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〈永禮さんに、色紙とプレゼントを受け取っていただきました〉

 

 演奏後には、いつものように作業を助けてくださり、水やりのタンクに水の補充をしてくださいました。
 私は、ハウスでセロリの水やりをしていたのですが、毎回、タンクの水が空になると同時に永禮さんとどれみちゃんのタンク車が来て、補充をしてくださりました。
 作業終わり、永禮さんが、「さよならは言いたくないから言いません」と言われて、いつものように笑顔でお別れをして、ほっこりとした気持ちになりました。

 今まで、永禮さんのお誕生日へ向けて、フラダンス練習に、色紙作りをしてきた時間、永禮さんのことを思い浮かべるだけで幸せな気持ちになりました。今日、それが花を咲かせたように、みんなでお祝いをすることができて、永禮さんに喜んでいただけて、嬉しかったです。

(りんね)

 

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 なのはなには、実は栗の木もいたんです。
 まず最初に、接ぎ木とは。簡単に言うと、台木となる木に別の種類の枝をさして、いい実をつける木にする作業です。

 お父さんも作業の仕方を教えに来てくださいました。
 わたしはお父さんの車で、まちちゃんとまなかちゃんは軽トラで栗林に向かいました。

 

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 栗林に到着して、まなかちゃんとお父さんが、まずどの木を台木とするか、見て回りました。2人が相談して決めて、何本かの木を接ぎ木することになりました。

 大きな枝を、お父さんがのこぎりで切っていきます。
 お父さんの力が強いのか木が切りやすいのか、あっという間に木が倒れました。
 お父さん一人だけではさすがに体力がもたないので私たちも交代して切っていきました。切ってみると思ったより力が必要で、少し切っただけで心臓がばくばくするのを感じました。お父さんが、「引くときに切れるから引く力をつよくすればいい」ということを教えてくれました。

 枝を切り落としたら、穂木をさすための切れ目を、ナイフでつけていきます。ナイフはとても切れ味が良く、少したたくだけで硬い木に切れ目が入っていきました。

 

 

 切れ目に、持ってきた穂木を差し込み、テープで周りを巻いて、隙間を埋めます。隙間があって水が入り込むと良くないそうです。しかし湿気が無いのも大敵らしく、適度な湿度を保つことが、木にとっていい環境になるそうです。

 テープを巻けたらトップジンペーストを塗り、病気から守ります。
 これで接ぎ木ができました!
 テープを巻いているときは、白い包帯を巻いているかのようで、「まるで木のお医者さんだね!」と言うと、お父さんも「本当だね」と言っていました。木に触ってみると、暖かく、生きているんだな、という生命力を感じました。

 

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 何本かの木を回り、ある木を切っているときに、なかなか倒れなかったときがありました。そこでお父さんのキック! 勢いよくお父さんが蹴ると大きな木が倒れていきました。その瞬間視界がぱっと開けて、まるで、「お父さんは病気を蹴散らしてくれていて、そのおかげで私たちの視界が開けているんだ」ということと重なりました。

 何年後かの話になりますが、接ぎ木がうまくいって、いい木が育つといいなと思います。
 短い時間ではありましたが、接ぎ木の作業がとても楽しかったです。

(ほのか)