【2月号③】「あがれ、あがれ 書き初めよ 空高く舞いあがれ ―― 無病息災願う、とんど焼き ――」 まち

 

 とんど焼きの日がやってきました。お正月にみんなで書いた書初めや、お正月に飾っていた鏡餅を焼いて、鏡餅はぜんざいに一人ずつひとかけら入れて頂きます。

 旧正月の一月十五日、月曜日。この日のとんど焼きでは、これから始まるマラソン練習の最初の準備として、みんなで何チームかに分かれてグラウンドを走り、お父さんにランニングフォームや靴を見てもらうことも、同時に行いました。

 午前の昼食の直前にとんど焼きを行い、昼食にぜんざいを頂く予定でしたが、前日の天気予報は、午前がみぞれ予報。大丈夫かな、本当にとんどが実施できるのか、不安になることもありましたが、朝起きてみると、お日様も出ていて、いい天気。無事にとんどを行うことができました。スタッフさんが中庭にドラム缶を用意してくれて、火をつけて、みんなが書初めを火にくべていきます。

 今年の書初めは、課題は「行雲流水」で、ペアになって「行雲」と「流水」を書きました。私は課題では「流水」、抱負は「信念」を書きました。課題はえつこちゃんとペアになって、えつこちゃんが「行雲」を書いてくれ、私は「流水」。抱負は、意志のある、利他心の信念を、自分の中に軸としたい、という気持ちから、「信念」にしました。

 

 

■歓声と共に

 私はフルメニューの実行委員で、みんなのランニングの様子も気にかけたかったので、今回は、私が書いた書初めをほのかちゃんに託しました。しばらくすると、とんどのほうから歓声が上がりました。

 ほのかちゃんに託した私の書初めが、綺麗に舞い上がったとのことです。ほのかちゃんが「役割を果たした気分になった」と言ってくれました。ほのかちゃん、ありがとう! ほのかちゃんのおかげで、字も上手になる気持ちだし、抱負の「信念」も貫くことができそうだ、と思えました。

 

 

 鏡餅は食堂から持ってきて、あゆちゃんがドラム缶の上に網を敷いてくれて、鏡餅を焼きます。けれど、この日の天気は風が強い。なかなか完全には焼けないな。ほんのり温まったころに、台所のオーブンに持っていき、みんなが食べられるように焼きます。

 鏡餅は包丁を入れてはいけないと言われているので、焼いて柔らかくなったときに、優しく手でみんなの数ぶんに取り分けていきます。その作業をしなこちゃんとやったけれど、みんなが鏡餅入りのぜんざいを楽しみにしている姿が思い浮かんで、みんなのとんどができて嬉しい気持ちとか、美味しい気持ちを大事に守っている気分になって、すごく幸せな気持ちになりました。

 

 

 昼食にアツアツのぜんざいをみんなで頂いて、これで今年のお正月もひと区切り。これから通常モードの、畑にダンスにスポーツに、なのはなの日常を過ごしていきます。とんど焼きで、これからもみんなと力を合わせて頑張ろう、とけじめをつけられた気持ちになりました。