2月11日のなのはな
1か月にわたって取り組む、ロング・ミーティングが始まりました。
初日は、「ミーティングを始める前に」というテーマで、お父さん、お母さんのお話があり、それぞれ、自分の今の課題を書き出し、みんなの前で発表をしました。
自分の克服したい課題をみんなの前で言うことで、自分の課題がはっきりと心に定まり、みんなと一緒にミーティングを受けられることが嬉しく思いました。
〈このミーティングは、卒業して自立してからも、症状を再発させない心を作る為に、心の未解決事案のすべてに解答を与えるためのミーティングです〉
自分の課題を発表したあとに、チームが発表されました。
今回は、各チームに、お父さん、お母さんがタイトルをつけてくださって、そのタイトルやタイプについて、自分たちはどういうところが当てはまっているか、そして、チームの名前や、運営のモットー、ルールを話し合って決めました。
私は、自分のタイプをお父さんに教えてもらって、自分はこういうタイプだったんだと自分でも気がつけていなかったので、驚きもしましたが、自分が変わるべきところがはっきりとしました。これからその課題から逃げずにまっすぐに向き合って克服していきたいです。
普段、何か少人数チームで活動するときにも、あまり一緒になったことのないメンバーとチームになり、意外でもあったけれど、チームの人と話しているうちに、共通しているところを見つけたり、話しながら、みんなのことを少しずつ知れていくことが嬉しかったです。自分だけ悩んでいたのではないんだなと思ったり、私もそういう気持ち、あるなと感じることが、たくさんありました。
みんながいてくれるから、自分をさらけ出してもいい。何も隠さず、自分のなかにある材料をすべて出し切りたいです。
お父さんが、自分の未熟な頭や身体を客観的に見て、対等な魂と魂で会話をしていると思うと、自分にこだわらず、自分から離れて話すことができる、と教えてくれました。自分から離れて、みんなの材料の一つになりたいです。
自分だけが楽になれれば良いというのでは回復できず、自分の経験や回復のストーリーが、まだ見ぬだれかのために繋がるのだと、お父さんが話してくださいました。
自分の体験を一つの材料にして、仲間のために、そして、まだ見ぬだれかのために、真っ正面から自分と向き合い、逃げずにミーティングに向かっていきます。
(ふみ)
***
目が覚め、身支度をすませ、真っ先に家庭科室へ。扉をあけると、既にメンバーの皆の姿が。昨日から、2024年において3回目の味噌づくりが始まり、今朝、種付けと引き込みを行いました。
7時10分に準備開始予定だけれども、その時間には、もう既に、お米が水からあげられ始めていたり。種麹を量っていたり。私も、ゆりかちゃんに教えてもらいながら、お湯を沸かしたり。道具を準備をしたり。と、着々と種付けに向けての準備が行われていました。いくつか準備するものがあったはずが、あっという間にセット完了。種付けのイメージトレーニングまで、バッチリして。チーム名を考える余裕までありました。
それから、朝食の準備も自動運転でサクッとできて、これから4日間を共にする8人で「いただきます!」ほかほかのご飯でパワーチャージ。食堂を出て、家庭科室へ再び向かいました。
チームカラーの青いバンダナをきゅっと締めて、エプロンを付け、いよいよ、種付けと引き込みが始まります。
まずは、みんなで蒸し器にお米をセット、平らに入れて真ん中に窪みを付けて、布を被せて。皆でやれば、一人一つやったら、できてしまう。
ここから、みんなの職人技が次々と光ります……蒸米には、なるちゃんと、ゆりかちゃんがついてくれて、他の6人で2つのテーブルに分かれ、蒸し上がったお米の冷却から、糀菌の種付け、糀室への引き込みを行いました。
(お米が蒸せたら、広げて、うちわで扇いで人肌程度まで冷やして、糀菌を振りかけたら、攪拌して……)
お米が蒸されるまでの間、頭の中でこれからのイメージトレーニングをもう一度。
そうこうしていると、「いけるかもしれない!」とゆりかちゃんが。蒸した1粒と耳たぶを順に触ってみると、バッチリな蒸し加減。柔らかすぎず、硬すぎず、糀にとってベストなお米に蒸されていました。
なるちゃんが蒸してくれたお米に、私は、どれみちゃんと、しなこちゃんと同じ台で種付けをさせてもらいました。しなこちゃんが、しゃもじで米を広げたり、表裏を替えてくれたり、それを初めは、とにかくうちわで扇ぐ! BGMに合わせて、扇ぐ! お洒落に扇ぐのではなく、冷ますために風を起こすのです。みんなの顔が真白になるくらい、湯気が飛ばされていくのを肌で感じました。
すかさず、どれみちゃんが温度計で温度を見てくれて、40度以下になった時点で直ぐに扇ぐのを止め、種付けを行います。
ここで、しなこちゃんにより、種糀がお米たちに散布されます。緑色の種糀の粉が、お米の上にパラパラと降っていく光景が何とも神秘的です。
満遍なく振られたところで、一粒一粒によく付着するように、十分に攪拌。昨日、お米とぎを見て習ったように、手の平を使って、ギュッギュッと、しっかりと。
「糀は一人では歩かない」だから、お米に糀菌がついていないものがないように、満遍なく。
そして、あっという間に引き込みへ。蒸米を四角く広げて三等分にして、糀箱の中へ。お互い密着するように寄せて、なまこ型に。どれみちゃんや、なつみちゃんが、すかさず蒸しタオルを熱湯消毒し、硬く絞ってくれていています。それをかけて、糀室へ入れたら完了!
「速い!」とにかく「速い!」
みんなが自動運転で、誰かに任せるのではなくて、自分でどの役割に入るべきか考えて動きます。しかも、それがみんな、この道何年、という職人であるかのような素早さ……。
何から何までがスピーディー。
ということで、私たちのチーム名が決まりました。その名も、『スピード・ジョブズ』スピーディなことをチーム名にしたいね。と話していたことから、この名前が決まりました。
元気な糀になってくれるでしょうか。これから4日間、糀たちのお母さんとして、皆と見ていけることがとても楽しみです。
夜には切り返しがあります。再び糀たちに合えるのが楽しみですし、見回りや手入れのたびに、愛情を一杯込めて……メンバーみんなと力を合わせて頑張ります。
(ももか)