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2月6日のなのはな
久しぶりに向かう、あの場所。向かう道中でみえる那岐山の頂上付近は、薄い雲がかかり、雪で白く色づいていました。今年は暖冬と言われているけれど、この日吹いてくる風は冷たく手先がかじかみました。
そんな気温の低い時期は、木も休眠期間に入ります。その時に行うのが、冬剪定。
この日は、栗林の栗の木の剪定を行いました。担当のまなかちゃんがずっと気にしていた作業。作業発表で作業が入ったとき、(やったね。まなかちゃん!)と思わず心の中でつぶやいてしまったぐらいでした。
今回、私は栗の剪定に初めて入らせてもらいました。まなかちゃんが最初に実際に栗の木で剪定をしながら、剪定したいところを教えてくれました。昨年に、大胆に剪定したため今年は強く剪定することはせずに、残せる枝は残すという方針でした。
栗林の栗の木は約50本程度。のこぎりや剪定ばさみを使って剪定する人と、その手元としてトップジンペーストを塗ったり、枝を回収したり、手がとどく枯れ枝を剪定していく人を、それぞれペアかトリオで行い、全3チームで次々と進めるように、まなかちゃんが中心となって考えてくれました。
桃の木などと違って栗は、先端付近に花芽がありました。枝の固さも違ったり、木も上に高く高く伸びているように感じました。1本いっぽんの木の年数や、枝のつき、枝の広がり、当たり前だけれど違っていて、少し難しく感じました。
栗は、剪定しなくても実をつけますが、大きく育ちすぎるため剪定が必要だそうです。また、日当たりや風通しを良くして病気や害虫から守る役割もあります。実際に葉や栗の実がつくときのイメージ、枝にかかる重さをイメージしながら剪定をしていきます。大きくなりすぎた枝もあり、12段の脚立を使ってもなかなか届かないところもありました。
まなかちゃんにもたくさん助けてもらいながらですが、1本いっぽんの栗の木と会話をするように、イメージしながら剪定するのは、難しさも含め面白いと思いました。まだまだ、栗との会話には修行が必要だけれど、未熟なりにも栗と向き合いました。
この日で、およそ畑の8割以上の剪定、枝回収は終えられました。良い栗の実にどうかつながっていますようにと、願う気持ちです。
(あけみ)
***
糀の種付けをしてから、4日目。
4日間、チームのみんなと、糀を見守って、育ててきました。
今日、夕方4時。ついに、糀が一人前として、出糀しました。
糀の名前は、つぼみちゃんと、春風くん。
2月4日。立春の日に生まれたことから、春の気配を感じるこの名前にしました。
私たちにも、春のように、初々しく温かい気持ちをもたらしてくれました。
今回、味噌メンバー第2弾のみんなと、味噌づくりにむけて、糀づくりをしました。
種付けから、盛り込み、その後の手入れに至るまで、見守ってきました。
「私たちのチームは、職人肌だね」と、リーダーのちさとちゃんが話してくれて、チーム名は「糀とわたし」という名になりました。
一途に地道に糀に向かう、という気持ちを込めて、この名前になりました。
今朝、6時。
仕舞仕事の際に、「これで、糀に触れられるのも最後だね」とみんなと話していて、名残惜しい感じもしたけれど、ここまで見てきて、糀が育ってきたのが嬉しいなと思いました。
見るたびに、白い斑点が見えたり、菌糸が伸びていく様子を見て、(糀も生きているんだなあ)と毎回、感動しました。
手入れのたびに、ふきんをはぐると、その様子が見えて、みんなで一回、一回「わあ」と歓声を上げました。
神秘のようなものを感じて、この経験が、ありがたいな、と思いました。
手入れをしていた時に印象的だったのが、緑色の9番の糀が、雪のように美しく、白くふわふわとしていたことです。
傍にいたみつきちゃんが「真っ白で、布巾の色かと思った」と言っていて、それくらいの純白でした。
毎回、その糀箱を開くのが、楽しみでした。
チーム内では『春風9号』と呼んでいました。
1時間おきの見回りの際は、チームのお姉さんのひろこちゃんが、毎回、糀の温度のこともずっと気にかけてくれていて、見回り表には、ひろこちゃんの名前がよく見えました。
「糀箱を、この箇所と、この箇所を入れ替えて、温度を均等にしよう」
「温度が低いから毛布をかけよう」
と話すひろこちゃんは、凛としていて、かっこよかったです。
夜の見回りも、1時間おきで交代で起きて糀を見回れるのも、この時間が、好きだな、と思いました。
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今朝の出糀の後は、明日に糀と混ぜて味噌になる、大豆の準備をしました。
そうしていると、「いよいよだな」と思いました。
また、みつきちゃんたちが、みそ樽に貼るラベルを準備してくれていました。
春風くんとつぼみちゃんの名前が書かれた、ピンク色のお花の形をしていて、花弁一枚ずつに、メンバーの名前を書いてくれていて、凄く素敵でした。
「いってらっしゃい」という気持ちで、明日は、大豆と一緒になり、味噌になるときまで、みんなと見守りたいな、と思います。
(ほし)
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