【マラソン日記】「2月4日 ななほ ―お互いに高めあいながら―」

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2月4日 ななほ

「お互いに高めあいながら」

  
 石生一周コースを走り始めて2日目。昨日は今回、初めての石生一周コースのランニングで弾む足取りで坂を上り切ったのですが、この日は昨日の筋肉痛でふくらはぎの前側がキンキンしていました。
 しかし、その痛みさえも気持ちよく感じるくらい、石生一周の心臓破りの坂を上りきる達成感は大きいです。

 私はもともと、運動やスポーツが苦手で、小学校高学年の時も50メートル走が9秒台という位、走るのに自信もなければ、好きでもありませんでした。
 けれど、なのはなに来てから畑で肥料のバケツリレーをしたり、桃畑の急な斜面を日常的に何往復もしていることで、気が付けば体力もつき、「走る」という行為が好きになった自分がいます。
        
 しかし、フルマラソン大会は42.195キロ。2か月後、本当にフルマラソンを走れるようになるのか、まだ不安な気持ちもあるのですが、以前、お父さんが「石生一周コースの2.5キロを毎日走っているだけでも、フルマラソンは完走できる」と話してくださっていたことを思い出し、その言葉を励みに、未来を信じて今日も走っています。

 私は基本的に毎日、片手にカメラを持ちながらランニングをしているのですが、「写真を撮る」という役割があると、坂道が急なことも忘れて、いつでも全力ダッシュしてみんなより少し早く坂を駆け上がり、写真を撮っていたり、(どこにそんな体力が残っていたの?)と自分でも疑ってしまうほどに、「写真を撮る」ことを思うとどこまでも力が湧いてきます。
  
  
 フルマラソン大会当日も、(ああ、少し坂道がつらくなってきたな)と思ったときに、私が片手にカメラを持っていたら「そうだ、みんなのいい写真を撮るぞ!」という役割を感じ、坂道もぐんぐん上っていけるかもしれません。

 今日、坂道を登り切った後、後ろを振り返れば来て日が浅い子たちが必死に私たちを追って走る姿が見えました。みんなで「がんばれ~。あと少し!」と振り返って手を振れば、満面の笑みで頷きながら手を振り返してくれて、その懸命で真摯な姿に勇気をもらいます。
  
 
 毎朝のランニング練習。この日のタイムは19分11秒で昨日よりも8秒速いペースでした。
 マラソン練習が始まってから約3週間が経過し、少しずつ走るのに必要な筋肉が身についてきているのを感じるとともに、精神面も「絶対に走れる」と前向きで強い気持ちでいられます。

 人それぞれ、体力気力や走ることに対する慣れなども違いますが、みんなで日々、お互いに高めあいながらマラソンに向かう日々が嬉しくて、今後も、私が走ることで誰かの希望となるように、マラソンを通して心と身体を磨いていきたいです。