2月3日のなのはな
2月3日。今日は節分です。
夕食でいただく恵方巻を、1本1本、しっかりと丁寧に巻きました。
恵方巻のために、最後少しだけ畑に取っておいたなのはな産のホウレンソウも一緒に巻くことができて嬉しかったです。色鮮やかで、立派な恵方巻ができました!
そして、夕食にみんなで美味しくいただきました!
選別したばかりの白大豆も、炒り豆になって、特別な節分メニューが嬉しかったです!
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美味しい恵方巻を食べて、いつも通り、リビングで集合。
今日は節分ということで、あゆちゃんは空のパックと沢山の大豆を持って、パックに分けていってくれました。
毎年、なのはなでも2月3日の節分に豆まきをします。
チームに分かれて、それぞれが割り振られた担当の場所に豆をまき、鬼は外、福は内に呼び込んでいましたが、今年は何やらそれだけでは終わらない様子。
夕食には、いるはずのりゅうさんや、斜め向かいに座るりなちゃん等々、数人の家族の姿が見られなくて、怪しい。非常に怪しいです。
集合で、お父さんのお話を聞いた後、あゆちゃんがチーム分けを発表してくれて、わたしはお母さんチームで、2年生教室の豆まきをすることになりました。
ドア、カーテンがきっちりしまった、真っ暗な2年生教室を前に、わたしたちは警戒心100パーセントで、恐る恐るドアを開け、お母さんがカーテンを開けて、中に怖いものがないか確認してくれました。
わたしたちは、お母さんの大きな背中の後ろにくっついて居室の中に入り、怖いものはここには本当にないと、安心してから、みんなで豆を分け合って、部屋の奥から、入り口の方に向かって「鬼は外!!」と、全力で豆を投げます。目には見えないけれど、そこに鬼がいることをイメージして、思いっきり投げて、外に鬼、邪気を追い払います。
そして、今度は福の神さまを呼ぶために、部屋の入り口から、奥に向かって「福は内!!」と、投げて(なんだ、意外と何事もなく終わるんだ!)と、ほっと安心したのもつかの間、「キャー!!!!」という悲鳴が放送で聞こえました。
「緊急事態発生。古吉野に鬼が襲来!皆さんは直ちに体育館に避難してください」
福の神さまを呼んでいるところで、突然の悲鳴と緊急事態。訳も分からず、やはり私たちは、いざという時の豆を片手に、お母さんの背中を追って、体育館に向かいます。
「ギャーーー!」
「うおぉぉ!」
後ろから聞こえる悲鳴に振り返ると、全力疾走で叫びながらみんなと、それを追いかける、鬼。
そして顔を前に戻すと、正面にも、鬼。
(やっぱり、こうなると思ったんだよー!!)
わたしは、目の前に立ちはだかる鬼が怖くて、なぜか怒りながら豆を投げましたが、全然効かない。
叫びながら、それでも何とか体育館に到着。息も切れ切れ、続々と鬼から走って逃げてきたみんなとあゆちゃんの指示に従い、ステージの上に上がると、下には鬼が集合してきました。
「福の神が鬼にさらわれた!」
鬼にさらわれた福の神を救出すべく、わたしたちは鬼たちが繰り出す試練に勝ち進まなければならないのだそう。
ゲームは楽しそうだけど、何より鬼が大きいし怖い。一番大きい鬼、あれは絶対りゅうさんで、奇妙なアイソレーションをする狐はあけみちゃん。小さい鬼もいるけれど、声が野太い。今年の鬼は、なんだかとても強そう…。
それでも、古吉野なのはなに福の神さまを呼び戻すべく、試練に立ち向かう他、ありません。
第1の試練は「マスを1つずつ移動して鬼から逃げきれ!『マス鬼』」
ルールは、9つのマスに、鬼が一匹と1チーム全員が入り「いちにっさん」の「さん」でジャンプして、マスをひとつ分移動します。移動したマスが鬼と重なると、その人は負けで退場。これは「じゅうにっさん」の10回戦まで行い、全5チームの生き残りが15人以上なら、わたしたちの勝利。
さぁ、ふみちゃんチームから始まります。
「いちにっさん」「キャー!」「にぃにっさん」「キャー!」
狂気的な狐に、みんなが悲鳴を上げながら捕まっていきます。
「ごぉにっさん」「キャー!」
鬼と同じマスに入っていないえつ子ちゃんも、怖すぎてマスの外に飛び出て退場。
これにはみんなから「えっちゃん、捕まってないやん!」のツッコミ。
それでも、10回戦を終える頃には5人も生き残っていて、全部で5チームなので上々です。
続いてお父さんチーム。お母さんチームのわたしたちは、みんなのゲームを見ながら作戦を考え、一つの抜け道を見つけました。
それは、鬼の入っていたマスに飛び移ること。
マスは必ず移動しなければならない、となると、必然的に、鬼がいたマスで、鬼と出会うことはない。
この法則を発見し、しかし、全員が同じマスに入ることはできないので、わたしたちは、本当にピンチの時に、この法則を使うことにしました。
いよいよ、お母さんチームの番が回ってきました。
ドキドキしながら、必死に「さんにっさん!」と跳び移ります。緑の鬼は、こちらを脅かすように、面白げに身軽に跳んで、捕まえにきます。
それでも、何とか鬼の体の向き、雰囲気から跳ぶ方向を察し、10回戦目まで4人が生き残ることが出来ました。
次のチームも5人生き残り、最後のチームは1人、生き残れば試練をクリア。
「ごぉにっさん!」「ろくにっさん!」「きゃー!」
なんと、3人が一気に鬼に捕まり退場、残り2人。どうなるのか…!
「きゅうにっさん!」「じゅうにっさん!」
「やったー!!!」
なんと、2人とも生き残り、見事、試練クリア!
1つ目の試練から、ドキドキハラハラですが、鬼たちは「次は、勝たせないぞー!」とうなりながら、次の試練を繰り出します。
第2の試練は「鬼と金棒を避けて、福の神救出の鍵を手に入れろ!『ミッションインポッシブル!』」
これは、フラフープから外には出られない鬼たちが、円状になって鍵となるコインを囲い、わたしたちは各チームから順番に1人ずつ、こちらを捕まえに手や金棒を伸ばしてくる鬼に当たらないように、各チーム3枚のコインをゲットしてきます。
チーム内での順番は、じゃんけんで負けた順。
見事、1番目は嫌だと思っていたわたしがトップバッターで、コインを取りに走ります。
(どうしたらいいんだ!)
とにかく、金棒を持っていない鬼と鬼の間を行くしかありません。
うろちょろした挙句、(もう、行くしかない!)と思って鬼の間を、床を滑って潜り抜け、コインをゲット! しかし、まだ喜べません。今度は、この鬼が囲う円の内から、外にいる仲間の元までコインを持って帰らなけれななりません。
「この間をすべりこめ!」お母さんから指示が飛びます。
(お母さん、わたしも、その間をすべりこみたいのですが、鬼と目が合っているのです)
右往左往している間に、捕まったり、クリアしたり、どんどんゲームは進んでいきます。
やっぱり、いつかはここからでなければならない。
「やあぁぁぁ!」叫びながら、お母さんの見える方向にスライディングすると、奇跡的に捕まらずに、コインを持って無事に帰ることが出来て、自分の使命を果たしました。
しかし、やっぱり難しい。お母さんチームも、ほかのチームも、たくさんの人が鬼に捕まり、金棒で叩かれます。
カメラマンのまことちゃんや、撮影のやよいちゃんまで、1番大きな鬼(りゅうさん)に金棒で捕まり、鬼はやりたい放題。
その中で、チームメンバーのみつきちゃんも頑張って、鬼の間をかいくぐってコインを取ろうと、隙が無いか走り回ります。
そして、ついにみつきちゃんも意を決して鬼の間をスライディング!
(行ったー!)と思ったけれど、そのスライディングのスピードが、滅茶苦茶遅い。
しかし、捕まっていない!
これには、いつも優しく朗らかなあゆみちゃんも「捕まってないけど、すごい遅かったね」と、笑顔で一言。みんなで笑って見守ります。
さぁ、何はともあれ、コインを手にしたみつきちゃん。そのまま無事に、その3枚目のコインを持ってこちらに帰ってきてほしい!「頑張れ!」と応援を送ります。
鬼がよそ見をして、いないところを狙って走り抜けたいところですが、なかなかチャンスが来ない。来ない、来ない…来た! そして、みつきちゃん、スライディングした!!…けれど、やっぱり遅かった…! 鬼に気づかれ捕まってしまう…!
(どうしてそんなにゆっくりなのよ…!)
と笑いつつも、それでも何とか、ほかのチームの助けも借りて、この試練もクリア。
最後の試練は「福の神カードを探し出せ!」
取ってきたコインの裏に張ってある謎を解くと、福の神カードがある場所へのヒントが出てきます。福の神カードを持ち帰って、体育館ステージ上の祠にお供えして、福の神様を救出します。
わたしたちの三つの謎。
1つ目は、”□” &聞かざる&言わざる。
2つ目は、キング& “□”
3つ目は、南京錠& “□”
この3つの謎を解けば、福の神カードの在処が分かる。
1つ目は、「見ざる」、2つ目は「クイーン」、3つ目は「鍵」。
…うーん、どうしたらいいのか。
困っているところで、すでに、わたしたちとは違う謎を解いて、福の神カードを祠にお供えしたお父さんたちが助けに来てくれました。
「これは、見ざる。これは、キングだから、クイーン、これは鍵だね…」
「…っは?!!」
ひらめきました。鍵は、キーなのです。
「見る、キー、クイーン! ミルキークイーンだ!」
お父さんが「ミルキークイーンと言ったら、米置き場だね!」と教えてくれて、「走れ!!!」というお母さんの号令でわたしたちはダッシュします。
鉄筋校舎の階段を上ると、とってもかわいいお福さんが、笑顔で待っていてくれていました。
手に持って、走ってみんなの元へ。
お母さんやたけちゃんに「お福さん、いたよー」と見せて、たけちゃんも一緒に、いっちに、と走って体育館に向かいます。
わたしは、そのまま、福の神カードを置きに行き、やっぱり、一番大きな鬼に襲われながらも、無事にお供え完了。
全チーム6枚の福の神カードが見事、祠に備えられて、全試練クリア!
救出された福の神様から渾身の「やぁぁぁぁ~!」という気を喰らい、鬼も退散。
そして、わたしたちは福の神様がステージ上から投げてくれる甘納豆の小袋をキャッチして、笑顔で頂きます。皆の「楽しかった!」という笑顔で一杯の体育館。
今年も、古吉野なのはなには、お福さんがたっぷりの福を持ってきてくださったようで、嬉しかったです。
(なつみ)
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(フルメニュー・フルマラソン実行委員)
2024年4月21日に開催される、津山加茂郷フルマラソンに向けて、1月15日からフルメニューを行っています。朝食を食べたあと、ラジオ体操、柔軟、筋トレ、三点倒立をしてから、みんなとランニングに向かいます。
1月16日から24日は、『平坦な道やゆるやかな坂を含み、移り変わる景色を楽しみながら、走ることに慣れるための、2.5キロの梅の木コース』。雨の日の室内で行うサーキットトレーニングの日も挟みながら、1月26日から2月2日は、『平坦な田んぼ道がメインの、4キロの奈義コース』を走ってきました。そして今日、2月3日から、いよいよ、2.5キロの『石生一周コース』が始まりました。
この石生のコースは「心臓破りの坂」と呼ばれる、長く続く急な斜面があります。そこをみんなでお題を回しながら、とにかく足を前に出して走る!
今日のお題は、2月3日、鬼は外、福は内! 節分ということで、「みんなが取り払いたい『邪気』」と、「この石生コースを走ってみての感想」でした。みんな、この坂を上ってみて、「大変!」とか、「なんだこりゃあ!」とか、そういう感想かな、と思ったけれど、意外にも、「楽しい!」や、「気持ちがいい!」「みんなとなら一瞬!」など、優しくてポジティブな感想ばかり。そう、きつい坂でも、1人ではとても走りきれないけれど、みんなと一緒だから走りきることができるのです! 坂を上りきってからの、石生が見渡せる眺めは絶景です!
詳しくは、マラソンを手段として、心身を作っていくみんなの前向きな気持ちが綴られている、『マラソン日記』日替わりで掲載中です! 是非、読んでもらえると嬉しいです!
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