11月7日のなのはな
前日の雨もあがって、すっきりとした青空が広がっていました。
そんな天気にぴったりの場所、わたしたちの栗林。
景色が開けていて、空気も清々しく、あたたかい太陽の光をたっぷりと浴びることができるのです。
作業ということを忘れて、ごろんと大の字になりたくなるような……お弁当を持ち寄りたくなるような……。
みんなと、ピクニックに来ているような気持ちになりました。
秋がやって来て、実を熟させて、膨らませて、コロっとわたしたちの元まで落としてくれる。
大活躍をした栗の木たちに、「ありがとう」の贈り物をしました。
それは、栗の木1本1本に、1袋の鶏糞肥料の贈り物です。
鶏糞は砂のようで、袋はずっしりとして重いけれど、大丈夫! 一輪車を運転し、栗林の奥の奥まで鶏糞を運んでいきました。
栗林の手前は、まだ幼い小さな栗の木が並び、奥に行くにつれて、大人の大きな栗の木が並んでいます。
「へえ、すごいなあ」と感じるのは、まだ2~3メートルの小さな幼木だとしても、きちんと、あのイガイガの栗の実をつけていることです。
この気持ちの良い場所で、すべての栗の木が大きくなって、今よりももっと栗林が広がっていくのが楽しみだなあと思います。
贈り物、どうだったかな? 返事はまた来年、楽しみにしているよ!
(みつき)
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カブが初収穫できました。土から白い頭が少し出ていて、収穫できるよ、とカブも伝えてくれているようでした。
白くて丸いカブがかわいかったし、収穫が嬉しかったです。
今年は雨が少ないのですが、種まきをして、株がある程度大きくなるまで水やりを欠かさずにできたおかげで、カブがすくすくと成長することができたと思います。
追肥や土寄せの手入れも、大人数で行い、みんなに手入れをしてもらってカブたちも嬉しかったと思うし、追肥をしてからは一層大きくなったなと思います。
秋のあいだ暖かい日も多かったので成長が早く、自分たちが予定していた日より1週間ほど早く収穫できました。
今日収穫したのは白カブなのですが、赤カブも育てています。赤カブの収穫はもう少し先になるのですが、これから収穫できるのが楽しみです。
(しなこ)
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来週から、寒さが本格的になります。
最近、お父さんの話の中で、その言葉をよく聞きます。
その寒さに備えて、なのはなのセロリも、冬支度をしました。
この日は、今植わっているすべてのセロリに霜対策用のビニールを設置しました。
近く寒さが来るとは思えないくらいのポカポカ陽気の中、セロリ担当のりなちゃんを中心に集まったのは、8人。
毛布を準備するような気持ちで、セロリのビニールを準備していると、なんだか温かい気持ちになりました。
なのはなでのセロリは基本的にビニールハウスの中で育て、霜が降りる時期になると、さらにビニールを被せて防寒します。
初めに、セロリの追肥、中耕を終えてから、大人数のみんなと一気にビニールを広げて、畝間に伸ばしていきました。
さーーと長く伸びるビニールの光景が大胆で、それを見ていると、「今年もこの季節が来た」という気持ちになりました。
畝間に一人立ち、その向かいにもう一人立って、事前に立った鉄パイプの上にビニールまで被せ、着実に地面までついているか、確認しながら、伸ばしていきました。
傍にいたももかちゃんが、「セロリのビニール閉めの予行練習みたいだね」と話していました。
ビニール閉めを当番でまわすシーズンが始まると、夕方に何人かで、ハウスに行って、ビニールを閉めます。
帰りに夕日が見えたり、と、このみんなとの時間が、すごく温かいものです。
今季、セロリが植わっている場所は、崖崩れ北、真ん中ハウス、ユーノスハウス、吉畑手前ハウス、吉下奥の露地、と5か所です。
今日の作業メンバーで分担し、それぞれの場所にビニールをかけていきました。
中でも印象的だったのが、吉畑手前ハウスのビニールかけです。
2畝あるのですが、3枚のビニールをつなぎ、重なった所をくるくると束ねて、ピンポン玉大のコブを作り、それをスズランテープで結んでいくという方法で畝を覆いました。
テルテル坊主のような見た目で可愛いな、と思いました。
そのビニールがかけ終わった後は、美しいボックス型が出来上がっていて、思わず感嘆の声を上げました。
きっとセロリも、「素敵な冬のお布団だ!」と喜んでくれていることでしょう。
セロリの気持ちを思いながら作業する時間が、とても楽しかったです。
セロリの冬支度が全て終わったとき、時刻は4時半。
作業終了時刻まで残り30分です。
何か作業ができる……来週予定していた白菜の追肥をしよう!
ということになり、少し駆け足で、ゆず畑へ。
まちちゃんが運転する牛肥が乗った軽トラが到着し、残りの時間、猛スピードで、追肥を白菜に施し、中耕していきました。
追肥、中耕を終えると、新たなネットを伸ばして、ネット掛けへ。
終わるか、終わらないか、際どいところだったけれど、その場の空気は、終わらせられる、という確信の気持ちで満ちていました。
大人数のみんなと、スピード感がある作業、身体も気持ちも楽しさが増していきました。
5時になるころには、ネット掛けまで終えることが、できて、凄く心地よい達成感を感じました。
そのユズ畑に植わっている白菜は、草丈30センチほどで、あと1,2週間で収穫できそうなサイズになっており、なのはなの冬の葉物野菜が、もうすぐ私たちの手元にも登場します。
セロリも、もうじき、収穫できそうで、冬に向けて、季節も進んでいるんだな、と実感しました。
冬の間も、元気に育ってくれたらいいな、と、肌寒くなった夕方に思いました。
(ほし)