11月3日(金)「ダンス練習 ―― 手の先まで力を & コンサート全編の脚本 読み合わせの日」

11月3日のなのはな

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 音楽合宿第8弾、今回の合宿の全体のテーマは、「主体性と魅せる意識を持つ」です。

 1日目の午前中は、『ホワイト・フラッグ』のダンスをあゆちゃんが見てくれて、みんなで練習をしました。
 『ホワイト・フラッグ』は、隊列のダンスで、フォーメーションを揃えることを意識しました。自分が前の人の分身となって、足の出す幅、手の角度、身体の中心となる軸、そして、頭の位置、どこまでも前の人に揃えていくことを理想とします。練習のなかで前の人がどう足を出すかなどを感じながら、とにかく揃える練習を繰り返しました。
 みんなと練習をするなかで、どんなに自分が美しく踊っていても、前の人とずれていたら、それは魅せる形にはならないことを感じました。

 

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 振りのなかで、力強く足を出して、全身で手を振り払って、最後は上に手を上げる振りがあります。
 強い気持ちで、全身の力、そして、気持ちを余すことなく前に出し切って表現すると、その振り1つだけでも、なのはなのステージでしか感じられない気持ちがあるように感じます。振りを揃えるなかでも、お客様に伝わるステージにしたい、みんなと作り上げたいと思いました。

 

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 午後は、『オブリビオン』の練習をしました。
 オープニングの曲で、最初にステージに出ているみんながお客様が最初に見るステージになるから、ステージに立っている人はもちろん、舞台袖に待機している人も、みんなでこれからなのはなのステージが始まるという空気を作る。そして、もっと笑顔で、華を出すことをあゆちゃんが教えてくれました。

 最初に、曲に合わせて踊ったときに、カウントや足の出す幅などは練習をした成果が出ていて揃っているけれど、すごくこぢんまりとしていて、それは、あるべき形ではないということをあゆちゃんが教えてくれました。
 気持ちをもっともっと前に出す必要があって、ちょっと崩れてもいいから、もっと気持ちを前に出すことをみんなで意識して練習をしました。

 

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 私は、『オブリビオン』も、『ホワイト・フラッグ』も、踊った後に倒れてもいいから、変な余裕や安定はいらなくて、力を余すことなく、気持ちを出すことが大切なのだと思いました。
 力を持て余すことはしない、それは、日常とも繋がって、基本となる土台となるものも、普段から作っていないと、いざというときにも作れないし、普段から、どういう心持ちで過ごしているかが、ステージに立ったときに表れるのだと感じます。

 気持ちを前に出すこと。振りの最後の手の伸ばし方1つでも、その振りからお客様になのはなのステージでしか感じることのできない気持ちが伝わるものがあると、あゆちゃんが話してくれて、みんなと、なのはなのステージでしか感じることのできない気持ちをお客様に伝わるステージになるように、これからもみんなと練習を頑張りたいです。

(ふみ)

 

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 祝日で、お仕事組さんも全員揃っての音楽合宿が出来ました。全員が揃うのは、本番までに限りがあり、とても貴重な一日です。そして、今日の夜は、待ちに待ったスケジュールが組み込まれていました。お父さんが書いてくださった、今年のウィンターコンサートの脚本の読み合わせです。数日間かけて、お父さんとお母さんが、脚本を作ってくださっていることを知っていました。今、この時間もお父さんが生みの苦しみを味わいながら、脚本に向かってくれているのだと思うと、私達も目の前の練習に真剣に取り組まないとと、力が湧きました。

 

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 スケジュール通り、夜、リビングに集合して、読み合わせがありました。前半のストーリーは、以前読み合わせがあり、知っていました。けれど、その時からまた登場人物が増えていて、ストーリーも、より立体的になっていました。
 役者のみんなが、セリフを大きな声に出して、なり切って話してくれました。時には隣から、時にはすぐ後ろから、セリフが聞こえてきて、まるで物語の世界に巻き込まれて包まれているような気持になりました。初めて目を通す脚本でも、役者のみんなが初めてだとは思えないぐらい、堂々と、明瞭なはっきりした声で話していて、その声のトーンを聞いているだけで、次々と繰り広げられるステージ上での景色が目に見えるようでした。

 

 

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 今年のウィンターコンサートのテーマは、魔術師、魔女、魔法使い。日常からかけ離れていて、夢があって、空想の世界だけれど、本当に、私達が生きている現実世界のすぐ裏側で、この世界が並行して動いているんじゃないか、と思うぐらいとてもリアリティでした。ぶっ飛んでいるのに、登場人物や、物語で描かれる背景やバックグラウンドが自然に受け入れられて、馴染んでいくような感覚がありました。

 役者の人数が盛りだくさん。ステージがにぎわっていて、とてもカラフルで華やかになりそうだなと思いました。セリフの中に、ユーモアがあって、何度もこらえきれずに笑ってしまうシーンがたくさんありました。

 脚本の中で描かれるのは、魔女が住む世界。現実にはないけれど、私達が抱えた苦しさと、根本的に通じる部分がありました。
「魔女は、みんななんだよ」、脚本を読み終えた後、お父さんが話してくださりました。なぜ自分たちは生きることをやめてしまいたいぐらいの生きにくさを抱えてしまったのか。苦しさは、どこから来たものなのか。そして、これからどう生きていけばいいのか。答えが、全部脚本の中にぎゅっと詰まっていました。物語で動く魔女たちが持つ気持ち、魔女たちが話す内容は、私達そのままでした。主人公の女の子も、魔女たちも、人ごとのようには思えなくて、ぎゅっと胸が痛くなるような、心打たれるシーンがありました。

 

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 脚本の読み合わせを通して気づかせてもらうたった一つの答えがありました。そして、それは、私達に問いかけるものでもあるし、コンサートを見に来てくださるお客さんに問いかけるものなんだと思いました。私達以外にも答えを求めている人はきっとたくさんいるだろうと思います。そんな人に届けられるコンサートに出来るように、自分も役割を果たしていきたい、と背筋が正されました。脚本の伝えたい一本のことを、説得力を持って、表現出来るように、これからの音楽練習も頑張りたいと思いました。

(りな)