「朗読」 あけみ

10月23日

 お母さん、今日の朗読させてもらえてありがたかったです。
 そして、昨夜校長室で、『オブリビオン』のあゆちゃんの和訳の朗読練習をしてくださってありがとうございました。
 お母さんが一度読んでくださったときの、お母さんの言葉、声色、表現する姿がかっこよくて美しいなと思いました。また、真正面からまっすぐに私に向けてくださっているのを感じて、とても嬉しかったです。

 お母さんが一度、私が読むところを読んでくださったあとに、
「これは今、お母さんの今の気持ちをのせて言った言葉。だから、間とか言い方とか人によって変わってくる。大切なのは“自分の気持ちをのせる”、ということ。“気持ちを伝えるため”に読んでいる」
「泣いたっていい、今の自分の気持ちをさらけ出す」
 と教えてくださいました。
 その他にも、急いでただ文章を読むのではなくて、間をあけたり次の文章にも目をむけ、読みながらも次のプランをもって読み進んでいくことも教えてくださいました。
 短い時間でしたが、お母さんのまっすぐな目や気持ちや言葉や時間が嬉しかったです。

 そしていよいよ本番。朝の柔軟、筋トレ、ダンス練習などの前に読みます。練習はたくさんは出来ていなかったのですが、お母さんの“自分の気持ちをのせる”“自分の気持ちをさらけ出す”という言葉を胸に、皆の前で素っ裸になっても良いような覚悟で向かいました。

『きっと 天には私の声は聞こえないのだ 私が地獄にいるような気分なのは きっとそのせい』
『みてよ 今の私に嘘はない
 私はずっと、この暗く冷たい檻の中にいた 
 なぜこれ以上、自分で自分を閉じ込めておく必要がある? そんな必要全くないだろう』
『とにかく 逃げ続けること それし 死なずに済む方法はなかったんだ
 でも お願い、 今こそ 私を 私を一度ぶち壊して
 私は一度気を失って 全く違う人間になる必要があるのだ』

 全部を書きだしたいくらい、私の気持ちにぴったりとはまった歌詞ばかりでした。お母さんが提案してくださった、この朗読の機会もなんだか、何か大きな存在に用意してもらったようなチャンスのような気がしました。
 あゆちゃんが和訳してくれた歌詞を読んでいると、深いところまで理解されていると感じます。涙が出そうに何度もなりました。目の前には一緒に共感してくれる仲間がたくさんいました。自分の中の、怒りや悔しさ、祈りのような、叫ぶような、そんな気持ちを消化していくような感覚がありました。
 最後の部分、私を今生かす何か大きな存在にまっすぐに、ぶつけるように、祈るように言いました。

( お願い、今こそ 私を 私を一度ぶち壊して
 私は 一度気を失って 全く違う人間になる必要があるのだ  )

 どうか、まっすぐに自分の使命や、宿命に全力で向かわせてください。