「里芋堀り」 りんね

10月23日

〇オブリビオン

 今日から、音楽練習のはじめに『オブリビオン』の歌詞の朗読が始まりました。お母さんが、提案してくれたことでした。
 あけみちゃんが1番の歌詞を朗読してくれて、みんなであけみちゃんを囲んで聞きました。

 あゆちゃんが張り出してくれた和訳を読んだとき、「ああ、これは私たちの歌詞だな」と感じました。けれど、あけみちゃんが自分のこととして、はっきりと、間を取って、思いを昇華させて、朗読をしてくれたことで、紙の文章として読んだときよりも、この歌詞があけみちゃんの言葉であり、自分自身の言葉であり、私たちの言葉であることを感じました。
 シーア、というオーストラリア人の歌手の言葉として受け取ると、どこか遠いものに感じてしまうけれど、目の前の、一緒に生活している仲間が、自分のこととしてこの歌詞を言葉にしていることで、現実と歌詞が結びつきました。

 これからも、一人ずつ朗読をしていけることが嬉しいです。真剣に朗読を聞いて、「全てを忘れてでも、私は変わる必要があるのだ」という切実な決意、この歌詞を心に落とし込みたいと思いました。

〇ニンニクの根

 昨夜のシンリータチームの集まりで、さくらちゃんがニンニクの根っこが出ていることを教えてくれました。
 午前の作業終わりに見回りへ行き、そっと種球を掘り出してみると、驚いたことに4~7センチの白い根っこが、種球の底からびっしりと生えていました。
 10月17日に定植してから6日。水やりはしていなくて、20日に雨がしっかりと降っただけです。それでも、こんなに立派に根っこが生えてくることに驚いて、ニンニクの生命力が本当にすごいなと思いました。
 でも、土の表面からかなり乾いてきていたので、また水やりも行いたいと思いました。
 同じニンニク担当のえつこちゃんも、根が生えたことを喜んでくれて、嬉しかったです。

〇里芋堀り

 午後は大人数で里芋堀りを行いました。
 私は、なぜか今まで里芋堀りに縁がなくて、なのはなに来て初めての里芋掘りができて、嬉しかったです。

 午前中の内に、まえちゃんが茎を刈って、みんなが掘りやすいように準備をしてくれていました。準備を、たけちゃん、ゆりちゃん、ちーちとも一緒に行ってくれていました。
 午後の作業でも、小さい子供たちと、一緒に回収作業をしたり、全体のリーダーをしつつ、子供たちも気遣えるまえちゃんの包容力が、すごいなと思いました。

 里芋掘りは、交番先と魚とり裏の2枚を行いました。
 交番先から始めて、思っていた以上にスコップがサクッと土に入って、ひと掘りで掘り上げることができました。
 私は、みつきちゃん、りなちゃん、ほしちゃんたちとペアやトリオになって、せーの、と息を合わせながら掘っていけて、お互いの力がバランスして掘りやすかったと感じて、嬉しかったです。

 交番先は広くて、掘り上げるのはあっという間でしたが、運びは大変かな、と思っていました。そこで、まえちゃんがチームで競争にしよう、と考えてくれて、3チームで各4畝ずつ、3台の軽トラに芋を運ぶことになりました。まえちゃん、あゆみちゃん、子供たちで残った1畝を運んでくれました。
 私のチームは、りなちゃんが中心になって作戦を立ててくれました。まちちゃんが1輪車で往復をして、後の人はコンテナに芋を詰める。空きコンテナがなくなったら、手でコンテナを運ぶ。スタートすると、みんなが怒涛の勢いで芋運びに入り、気づけば軽トラ3台に芋が山積みになっていました。
 ともすれば大変になってしまう芋運びも、競争形式にすると楽しく力を出せるものにできるんだな、と感じました。
 運び終えて、見計らったかのようにまりこちゃんがマクワスムージーを届けてくれたことも、嬉しかったです。

 魚とり裏は、交番先を終えていくととても小さく感じました。掘ってみると交番先以上に土が柔らかく、さらに芋から土がほろほろと崩れ落ちて、補助なしでも掘れるくらいでした。10分でほとんど掘り上げられました。
 芋も、魚とり裏の方が大きいと感じました。

 魚とり裏に里芋を定植したときは、特に畑の奥の水はけがとても悪かったです。畝に植え付け穴を開けると、中から水が湧いてきて水たまりになってしまうほど。それで、お父さんが監督してくれて、定植と同時に溝切を行ったことを覚えています。
 そんな畑でも、里芋にとっては水はけが悪いくらいが良かったのかな、と思いました。きれいな芋を掘ることができて、とても嬉しかったです。

〇お母さんの集合

 お母さんが集合をしてくれて、とても嬉しかったです。お父さんがただ空想だけでなく、現実に基づいて本当にあったかのような物語にするために、入念に調べものをしていることなど、様子を聞かせてもらったり、コンサートへ、みんなの流れの中で楽しんで、練習の過程から真剣に向かったらいいよ、ということを教えてもらったり、しました。
 脚本がどんな風になるのか、わからないけれど、根本に伝えたいものはずっと変わらなくて、私たちにとって大切な脚本になっていくのだと思います。楽しみに待ちながら、自分に出来るコンサートへの準備を頑張りたいです。

〇夜のダンス練習

 夜の時間に、あけみちゃんが、先日振り入れがあった『ホワイトフラッグ』のサビの振付を、改めて形を確認してくれました。
 卒業生ののんちゃんが振り付けてくれたダンスを踊れることが、本当に嬉しいです。あけみちゃんが全員で綺麗に振りが揃うように、細かなニュアンスを伝えてくれたり、何度も繰り返し教えてくれて、とてもありがたかったです。

 練習の最後に、明日のアセスメントで演奏する『グレイテストショー』を1曲踊りました。
 半円になって、あけみちゃんを先頭とする3角形に合流してサビを踊るとき、今までに感じられていなかったことを感じました。
 斜め後ろに感じるあけみちゃんの気配に、自分をシンクロさせたいと思いました。あけみちゃんに揃えるという気持ちでいると、自然と両隣の半円のみんなと、全体と、動きも、気持ちも揃うことを感じました。
 今までは、正直自分のことで頭がいっぱいになってしまっていて、自分本位の、周りからずれた動きになってしまっていたと思います。自分から離れて、全体と一緒になる感覚を感じられたことで、自分が強くなったように感じました。この感覚を、コンサートへ繋げていけるように、しっかり覚えて、意識していきたいです。