【10月号②】「稲刈りシーズンのヒーローたち」 さくら

  
 ピーッピーッという音が聞こえたり、香ばしい香りがしたり、金色になった田んぼで稲刈りしているコンバインやコンテナの載った軽トラが停まっていたり、地域の方の田んぼが次々と稲刈りされる景色が見えました。この季節がとても好きだなと感じました。

 九月七日に池田さんが来てくださり、稲刈りに向けてコンバインのメンテナンスをしました。

 池田さんが一台一台丁寧に見てくださいました。エンジンオイルの補充、注油オイルの補充、ベルトなど不具合がないかの確認、チェーンやプーリに油を差すことなどをしました。池田さんがじっくりと機械の仕組みを見て、「ここはこうなっているのか」と言って開かれるところが、今までに知らなかった掃除がしやすくなる箇所だったりして、こんなところがあったんだと知れて嬉しかったです。
  
  
 何か不具合があったときには、そこも池田さんが辿っていくようにじっくりと見られて、不具合を直してくださり、スムーズに動いたとき、

「正直だなあ」と機械に池田さんが言われていて、池田さんが機械が大好きな気持ちが伝わってきました。
 注油ホースが割れているところや、横のバーが壊れてしまったところなど細かい所も池田さんが直してくださいました。

 今年は特に交換が必要になるベルトが多くて、そのことを池田さんに質問させていただいたとき、大きなコンバインを走らせたり、扱き胴を回したり、ものすごく負荷のかかるものを動かしているので、それだけ老朽化しやすくて、二、三年に一度は替えるものだということを教えていただきました。エンジンの動力をプーリからプーリへとベルトが繋いでいて、あれだけの大きなものを動かしているんだなと思うと、すごい仕組みだなと思いました。
  
  
 九月八日、今年一番の稲刈りでは、山裾東田んぼのもち米を刈りました。もち米と紫黒米はなのはなにある機械で乾燥させ、籾摺りしています。もち米も紫黒米も水分値十五パーセントを目標に乾燥させました。はじめの山裾東田んぼのもち米は十三・六パーセントと低くなりすぎてしまいました。次の山裾西田んぼでは低くなりすぎないように気を付けて、十五・〇パーセントにすることができて嬉しかったです。

 るりこちゃんと籾摺り機や計量機の掃除をする時間が楽しかったです。品種の違う米が混ざらないように、一粒も残さないようにと思って掃除をしました。籾摺りされて流れてくるもち米を手にとったとき、うるち米・紫黒米の混ざらないはぜた白色一色だったことがとても嬉しかったです。
  

 
 紫黒米の籾摺りでは、一粒一粒がこんなにも美しいものだったんだと思いました。ツヤツヤとした黒色で、籾殻の殻の中でその形をかたどったように粒の中心にスッと線が入っていました。何粒もあってもどれをとっても省略はなくて、すごいなと思いました。

 光田んぼ上はみんなで手刈りをしてはぜ干しをしました。自然の力でゆっくりと乾燥させられたお米はきっとおいしいだろうなと思います。

 あっという間に稲刈りされた田んぼが増えて、夏と秋の境から、日に日に秋らしくなっているように感じます。