「今年最後の脱穀、籾摺り」 るりこ

9月28日

○今年最後の脱穀、籾摺り

 昨日のことになりますが、永禮さんが来てくださり、先日みんなで手刈りをした、ヒカリ田んぼ上の紫黒米の脱穀をすることができました。
 手刈りをしてから、何度か強い雨が降りましたが、はぜはビクともしないくらい頑丈に立っていて、稲もよく乾燥していました。水分値は15パーセントを切っていたようです。

 永禮さんが脱穀のときに机を用意してほしいと伝えてくださっていたようで、田んぼに机を設置しておきました。一体、どのようにして使われるのかと思っていましたが、永禮さんが、「ここに稲を置いてくれるとやりやすいんだ」と話してくださいました。はぜとコンバインの間に机を置くような形です。
 コンバインは盛男おじいちゃんのコンバインを使いました。今年最初のモチ米の稲刈りもおじいちゃんのコンバインで始まって、今年最後の脱穀もおじいちゃんのコンバインで締めくくられるのが、とても嬉しいと感じました。今年は盛男おじいちゃんの37年前のコンバインが大活躍でした。

 脱穀はあゆちゃんがはぜから稲をとって、机に置き、それを永禮さんがコンバインへ流していきました。稲と机の距離が離れたときは、あゆちゃんが投げるように机の上に置いていて、それを永禮さんがキャッチしていて、2人が阿吽の呼吸でテンポ良く進めてくださっていました。
 わたしはさくらちゃんと、籾が外された藁を火にくべて燃やしていきました。炎の勢いが程よく、一度に大量の藁を投げ入れても、すぐに燃えていきました。
 途中であゆちゃんが、「きれいに束ねられている藁は畑で使えるかもしれないから、少し残しておこう」と言ってくれて、永禮さんのダンプに軽く一杯分ほどの藁は燃やさずに残しておきました。
 それと同時でハーベスタの袋の交換も行いました。燃やし作業に夢中になっていると、あっという間にハーベスタの袋がいっぱいになってしまうので、定期的に見て、交換していきました。全体数でいうと、19袋+半端分で、計20袋分ありました。

 はぜが4畝あって、11時30分になった時点で、まだ2畝目の8分目くらいでした。まだ半分をいっていないのに、残りの作業時間が1時間しかなく、終わるかなと不安になりました。でもそこから追い上げるように、永禮さんとあゆちゃんのペースが上がり、わたしとさくらちゃんはどんどん山になっていく藁を選別して、運ぶのが追いつかなくなるくらいでした。
 でもその結果、12時半の5分前に4畝の脱穀がすべて完了しました。稲がすべて外されたなる足だけが立っていて、あれだけあった藁がなくなって、足元が寒そうな印象でした。

 昼食は永禮さんもご一緒にいただき、また午後から、永禮さんとあゆちゃんとさくらちゃんと作業の続きを行いました。
 午後からはなる足の解体をして、なる足となるをそれぞれ置き場まで収納して、最後に集めておいた藁も納屋下へ収納することができました。
 午後は永禮さんとさくらちゃんとひたすらバケツリレーをして、その時間がとても楽しかったです。なるを永禮さんのダンプまで積み込むときは、1人1本で運びました。何メートルもある長いなるをバランスよく担ぐのが難しく、先端が少し先細りをしている分を見込んで、真ん中よりも少し奥を持つとバランスが保たれました。でもそれをすぐに見つけ出すのがまた難しかったです。

 古吉野まで3往復しましたが、その度に永禮さんが安全運転でダンプを出してくださいました。何年も運転してきている永禮さんだからわかる右前輪の視覚とか、あの大きなダンプを永禮さんが絶妙に運転されている姿が本当にすごかったです。
 道中で落ち葉集めの話やコンサートの話もさせてもらえた時間も嬉しかったです。

 午前までなる足も稲もあった田んぼが、午後にはすべてが取り払われて、あゆちゃんが午後いっぱい燃やし続けてくれた藁の山だけが点々と残り、今日1日で大きく景色が変わりました。はぜの光景がもう見られないことは少し残念ですが、4人で田んぼをきれいにできて、田んぼのなかをたくさん駆け回った時間が楽しかったです。
 そして盛男おじいちゃんのコンバインも最後まで調子良く動いてくれました。田んぼにいると、何匹も蝶が飛んでいて、今回もおじいちゃんが見に来てくださったのかなと思いました。

 そして今日の午前、脱穀をした紫黒米をさくらちゃんと籾摺りさせてもらいました。
 籾摺りもこれが今年最後になります。モチ米2回、紫黒米2回で計4回の籾摺りでした。 もうだいぶ手慣れてきて、準備から自動運転でスムーズに取りかかることができました。 籾摺りされた紫黒米を見て見ると、乾燥機で乾かすよりも、よく乾燥しているように感じました。さくらちゃんが、「心なしか一粒が大きく見える」と言っていました。色も黒々としていて、とてもきれいな紫黒米でした。
 4度目になると、お米結びも速くできるようになってきました。今回は計量器から米袋を上げて、次の袋をセットして、その間に袋を結び、目印のテープを貼るまでという流れが確立できて、再び計量器に戻ってくると、計量器の数値が19キロ台というのが連続してありました。それだと30キロまでかなり余裕が持てて、袋の交換も事前の用意周到で行えて、ちょっとは進歩したかなと思います。

 米袋数でいうと、12袋+16キロできました。その夜にみんなが来てくれて、籾摺り機倉庫から鉄筋校舎のお米置き場まで収納することもできました。
 これで籾摺りは完了です。残すは3つの機械の掃除と、5台のコンバインの掃除のみとなりました。来年に向けて、籾が混ざらないように確実にきれいに掃除がしたいです。

 脱穀も籾摺りも終わってしまって、いよいよ稲刈りも本当に終わりだと感じました。
 今年はたくさん稲刈りの作業に携わらせてもらえて、楽しい体験ができました。とてもとても充実した稲刈りシーズンを味わえて、今回覚えたことを活かしていきたいです。