「その場の土俵」 ななほ

9月13日

 夕方、ハウスミーティングの前にお母さんが稲刈りの写真を見せてくださりました。

 そこには、サングラスをかけてモンローちゃんに乗ったお父さんの姿から、写真が変わればあゆちゃんがモンローに乗っている姿、あゆちゃんとたけちゃんが田んぼに転がってお父さんの機械刈りを見ている姿があり、お母さんの綺麗な写真から、その場の温かい空気やたけちゃんとたけちゃんを囲むみんなの嬉しそうな気持ちが伝わってきて、私も嬉しくなったし、豊かな気持ちになりました。

 先日、お母さんが、
「お母さんはミカン畑で育ったから、小さい頃はミカン畑で過ごして、眠たくなれば背中に背負ったかごの中で眠って過ごしてきた」
 と話してくださっていたのですが、たけちゃんも生まれたときから、なのはなのみんなの中で育って、みんなと一緒に畑や田んぼに出て、こんな風に自然に囲まれながら自然の中で、伸び伸びと遊んで色々なことを学んでいく姿が綺麗だなと思うし、たけちゃんやたいちゃんたちを見ていると、嬉しくなります。

 夜の集合の時にお母さんが話してくださったように、なのはなでたけちゃんやたいちゃんたちがみんなの中で、理解されて、安心して伸び伸びと育っていく姿を見ていたり、お父さんとお母さんがたけちゃんやたいちゃんに関わる姿から、私自身も、
(私はこんな風に理解されて育てられてくるべきだったんだな)
 と感じます。

 そして、これから自分が自立して子どもと関わったり、自分が子どもを育てる立場になった時に、こんな風に遊んであげたり、こんな風に気持ちを汲み取って関わってあげたら子どもは嬉しいんだなとか、安心するんだなとかお父さんとお母さんがたけちゃんたちと関わる姿からたくさんのことを教えてもらえることがありがたいなと思います。

 今日は秋晴れで朝からお父さんが4条刈りのモンローちゃんに乗って稲刈りをしてくださっていて、夕食の時に6枚の田んぼの稲刈りができたことを聞かせていただけて嬉しかったです。

 最後にあゆちゃんもモンローちゃんに乗って機械刈りをしたことなど、機械刈りをしていたお父さんお母さんや、あゆちゃん、まえちゃん、ゆりかちゃんの話からものすごく順調に、モンローちゃんで稲刈りが進んだ様子が伝わってきました。

 明日で稲刈りも終わってしまうようなことも聞いて、ついこの間、田植えをしたと思ったらもう稲刈りで、新米なのかと思うとお米のシーズンは早いなと思うのですが、夏の間、田んぼやお米の管理や手入れをしてくれていたまえちゃんやスタッフさん、お仕事組さんのことを思うと、本当にお米は豊かで、大切なものだなと思うし、新米をいただける日が楽しみです。

・今の課題

 夕方のハウスミーティングの時間が嬉しかったです。
 お父さんが3つの質問に答えてくださる中で、改めて気持ちが正されたし、変わらなければいけないなと思いました。

 1つ目の質問では、自分が経験したことやこれまでのことを誰かに話して、共感してもらえると自己肯定感を感じたり、自分の回復に対しても気持ちが高まるということについて質問させていただいて、お父さんが語るのは良いことだよと教えてくださったことが嬉しかったです。

 スクーリングや科目試験の時に、先生や生徒の方になのはなファミリーのことを話したり、自分の経験やこれまでの経緯を話して、先生や生徒の方がなのはなを好きになってくれたり、共感してくれたりする中で、気持ちが整って、しっかりしていくのを感じました。

 お父さんも、「僕もこれまで、自分のことを語ってきた」と話してくださるなかで、自分の経験を話せるようになっているということは、自分の傷にも向き合えて、回復に向けて気持ちがしっかりできているということだから良いことだという話をしてくださり嬉しかったです。

 2つ目の質問では、自分の課題についてお父さんが話してくださりました。
 自分でもいつか変わらなければいけない、直さなければいけないと思っていたことなのですが、改めてお父さんが、「すごくいいにくいんだけれど」と言いながらも、はっきりと言ってくださったことが嬉しかったです。

 3つ目の質問に答えてくださる中でも、自分が解決しなければいけない課題と、その解決に向けての手段を教えてくださり、気持ちが改まりました。

 私は常に気持ちが走っていて、それが行き過ぎてしまう時、必ずと言っていいくらい失敗したり、気が付いたら誰かに迷惑をかけてしまったり、偉そうな態度、上からの態度になって、誰かを困らせたり、イライラさせてしまっています。

 お父さんが頭が走っているというのは良いことではあるけれど、私が失敗しないためには、その場の土俵に合わせた態度や振る舞いをしたらいいということを教えてくださりました。

 例えば、8人で車に乗っているとき、その車の中の土俵を作るのは運転手であるから(なのはなの場合は、スタッフさんや経験豊富なベテランメンバーの方)、一番年下の子がずっとしゃべり続けるのはその場の空気を壊してしまうことになるということ。

 私はそうなってしまっていたなと思い、反省します。

 なのはなだったら、お父さんとお母さんの土俵で、お父さんとお母さんの考え方や価値観に沿い、その中で行動をするように、常にその場で誰を立てなければいけないのか、その場に相応しい態度や行動、振る舞いは何なのかをもっと、視野を広く持ってしていきたいです。

 お母さんがよく話してくださるように、人と時間と場所が違えば答えが変わるということを、感覚的に瞬時に判断して、その場に合った人を演じられるように、心を耕していきたいです。

 それに、利他心が本当の意味で入って、深く持てたらそれらも自然にできるようになるのかなと思い、年齢に見合った落ち着きや態度で過ごしていきます。

 最後に、今、えみちゃんとぬか床を混ぜてきました。10分程度の短い時間だけれど、えみちゃんとぬか床を混ぜる時間は私にとって小さな楽しみです。

 バナナもいいように株分けできるように考えていきます。読んでくださりありがとうございました。