「草刈りと鯉」 るりこ

7月20日

○ナスの収穫

 お父さん、お母さん、今朝はナスが大豊作でした。
 昨日と今日と、さきちゃんとナスの収穫に入りました。
 昨日の収量は約2キロくらいで、2人で収穫してもあっという間でした。ですが昨日、雨が降ったこともあり、さきちゃんと、「今日は昨日より穫れそうだね」と、昨日よりは多めの収量を見込んでいましたが、畑に着いて畦を歩いていると、明らかに株についている実が大きく、さきちゃんとも、「これは、予想以上に穫れるかもしれない」と言いました。

 今はまだ株の背丈も中くらいで、葉の数も多くないので、1畝間に入って両側を見て、2畝同時にを見ていくというやり方で進めています。

 1畝間目に入ってすぐに、なかなか前に進めないと感じました。右側の株にも左側の株にも1から2個、適期のナスがなっていて、4畝を見た時点で収穫カゴがずっしりと重たくなりました。畑の3分の1をみた時点でコンテナが山盛りになりました。
 どのナスも艶があり、まだ若くてぷりぷりした新鮮さを感じました。

 最後に収量を出してみると、コンテナ数でいうと約3コンテナ、約38キロありました。わたしたちの予想を遙かに上回り、嫁入りもたくさんできました。
 さきちゃんが近日中にピーマンが穫れ始めることも教えてくれて、いよいよ夏野菜の収穫が本格的に始まっていくのだと思うと、これからのサマータイムもより楽しみになります。

***

 午前は久しぶりに小村さんとあゆちゃんとどれみちゃんと池の水路の草刈りに行きました。

 10時集合で少し前から小村さんとどれみちゃんが先行して進めてくださっていて、わたしはあゆちゃんと途中から合流をしました。水路の草刈りはこれまでにも何度か経験させてもらっていますが、それは春先など、田んぼがまだ動き出していない時期で、草丈もそこまで伸びていませんでした。ですが、この真夏に草刈りに行ってみると、近頃は草が伸びる勢いが本当にすごいので、水路周りも草の茂った状況になってしまっていました。

 そのなかをあゆちゃんが草刈り機を持ち、草を刈っていって、わたしは後を追って、刈った草を熊手で除けていきました。
 10メートルくらい進んだところで、小村さんが反対側から刈ってくださっているところに落ち合いました。少し久しぶりに小村さんにお会いできて、嬉しかったです。
 気温はそこそこ高めでしたが、水路周りは木々で覆われているので日陰になっていて、集中して作業を進められました。

 あゆちゃんが道を切り拓くように、どんどん前へ進んでいき、わたしはずっとあゆちゃんの背中をみて追いかけました。あゆちゃんが刈った草を熊手で除けていくと、整然と続く道ができていき、元の水路に戻っていくことが気持ちよかったです。

 12時頃に行きたいところまで進み、小村さんに挨拶をして別れました。あゆちゃんの草刈り機の刃もそろそろ刈れなくなってきた頃合いだったので、わたしたちも古吉野に帰りました。

「ありがとうございました」。
 そうあゆちゃんとどれみちゃんと別れて、楽しかったなと思って次の作業に移った約5分後、あゆちゃんが再びやって来て、「鯉がとれたって」と教えてくれました。
 なんと、先ほど別れた小村さんが田んぼの見回りに行っていたところ、小村さんの田んぼの水路に鯉が詰まっていたということでした。早速、あゆちゃんが鯉を取りに行ってくれて、また5分もしないで戻ってきました。黒い網に入った鯉も一緒でした。

 網からたらいに移された鯉をみて驚きました。体長70センチはありそうな、大きなたらいにぴったりと収まってしまうほど大きな大きな鯉でした。鯉は見たことがあったけれど、もっと小さなもので、こんなに大きな鯉を見たのは初めてです。

 しばらく見ていると、何か見たことがあるなと思って、すぐに、(鯉のぼりだ!)とピンときました。考えてみれば当たり前ですが、鯉のぼりって、鯉なんだと思ってしまいました。鱗とかヒゲとか、鼻の辺りが特徴があると思いました。

 午後一でお父さんが鯉を捌いてくださることになり、みんなと見学をさせてもらいました。わたしが見た時点ではすでに頭が落とされていて、お父さんが3枚おろしにして、皮を引いているところでした。さっきまで生きていた鯉が赤みだけになっていて、もっと太っていたように見えたけれど、おろしてみると案外小さいものなのだなと思いました。

 今回もお父さんは白いTシャツを着られていて、でも全く汚れていなくて、鹿のときにも思ったけれど、お父さんの仕事は手さばきも周りの物の置き方も、最後の処理まできれいで、だから必要以上に洋服が汚れることもないのだと思いました。

 夕食に早速、お父さんが捌いてくださった鯉があらいにされて食卓に上がりました。食べてみると、普段いただくお刺身とは食感が異なり、コリコリ、シコシコしている気がしました。鯉をいただく機会って、なかなかないものだと感じます。

***
 午後からは昨日に引き続き、ゆりかちゃんとデュランティ畑の草刈りに行きました。
 最近、よく草刈りチームになることができて嬉しいです。
 今日は上の段の奥の畑の草を刈ることになり、お父さんがトラクターをかけてくださる前に草を刈って、刈った草も回収したいことをゆりかちゃんが教えてくれました。
 なかなかの草丈でしたが、その分、刈り甲斐があって、畑の景色も少しずつ開けていくので楽しさは100パーセントでした。

 もうしばらく草刈りが必要そうですが、続きがあればまた是非やりたいです。遠くで池が見えて、あの鯉はここからやって来たのかなと思いました。

 今日もありがとうございました。おやすみなさい。