【7月号⑩】「しの竹片手に、極める! サツマイモの植え付け」 よしみ

「私は将来、ずっとこの作業をする仕事に就きたいと思ったほど楽しかったです!」
 私は先日の食事のコメントで、そう話しました。
 そうコメントしたくなった作業とは……、そう、サツマイモの植え付けです!
 六月始め、川向こう畑にサツマイモの第二弾の植え付けをしました。第二弾では川向う畑の残り半面に苗を植え付けました。

 前回、四月に第一弾のサツマイモの苗の植え付けをしたのですが、私はそのときは植え付けの作業に入っていなかったので、今回が今季初のサツマイモの植え付け作業でした。これまでの植え方とは少し違う方法で植え付けることを、第一弾の植え付けをしたメンバーの人から話を聞いていて、一体どんな方法なのだろうと思って楽しみにしていました。

 

 

 作業の最初にリビングに集合し、やよいちゃんが前回のサツマイモの植え付けのビデオを見せてくれて、みんなでその動画を見ました。その動画には、りなちゃんがサツマイモの苗を植え付けているところが映っており、私はその様子を見て衝撃を受けます。りなちゃんの植え付けをするスピードが、私の知っているサツマイモの植え付けとは比べ物にならないほど速くて、私は、(一体どうなってるんだ?!)と心の中で思いました。

 その植え付け方法をやよいちゃんが説明してくれたのですが、その方法とは、まず片手にしの竹を持ち、そのしの竹を、苗を植え付けるところにまっすぐ、土と垂直にさします。そして、しの竹を引きぬくと同時にその穴にサッと苗を差し込んで、あとは苗に土を寄せる、これで完了です。

 みんなで動画を見てしっかりと頭の中でイメージトレーニングをし、いざ畑へ向かいました。リーダーのやよいちゃんが、前回植え付けたサツマイモから苗をカットする人、苗をマルチの穴に置いていく人、植え付ける人に役割分担してくださり、私は苗を植え付ける役割です。

 動画で見たりなちゃんの植え付ける姿を想像しながら、植え付けを始めました。最初はしの竹を引き抜くタイミングと苗を入れるタイミングのコツをつかむのに少し手間取ってしまったけれど、十株ほど植えていくとだんだんとコツがわかってきました。

 

■成功体験の植え付け

 片手でしの竹をさす、もう片方の手で苗をすっと入れる、そしてそのまましの竹を持った反対側の手の親指と人差し指できゅっと土を寄せる。この植え付け方が自分の中でしっくりはまったとき、私はこれまでにないくらいの楽しさを感じました。なのはなに来てから、これまでいろいろな野菜を定植してきたけれど、その中でもこのサツマイモの植え付けが、私は一番楽しくて大好きになったなと思います。穴をあける、苗を入れる、土を寄せる、このアクションをいかにスピーディーに余計な動作を加えずにすることができるか、植え付けをしながら極めていける時間が本当に楽しかったです。それに、苗を置いてくれる人を追いかけるように植え付けていくことで、全体の作業でもスピードが上がったと思いました。

 苗を植え付けたあとは、みんなで水やり。やよいちゃんが随時、水をジョウロにたっぷりと汲んでくれて、他のみんなで水を一株一株にしっかりとやっていきました。思う存分水やりもできて、サツマイモの苗もとても喜んでいるようでした。

 最後にマルチ焼けと雑草防止対策として苗の周りに草を敷いていったのですが、やよいちゃんが、「草敷き選手権をします!」と言ってくれて、一人一畝で誰が一番早く草を敷けるか競争しました。スタート前、みんなここぞとばかりにテミに大量の草を入れていて、みんなのやる気を感じて私も、(よーし、やるぞ!!)と思いました。スタートと同時にみんなが勢いよく草を敷き始め、本当に速かったなあと思います。やよいちゃんが最初から最後までスピード感があって活気のある空気を作ってくれて、やっぱり畑作業って楽しいなあと感じた作業でした。

 

 

 目標よりも一時間ほど早くサツマイモの植え付けが終わって、残りの時間はほかの作業のヘルプにも行くことができ、これまでにないくらい速いサツマイモの植え付け作業でした。私はサツマイモの植え付けと聞くと、大変で結構時間がかかるというイメージがあったけれど、今回の植え付けでそのイメージは真反対にひっくり返り、自分の中でもまた一つ成功体験になったなあと思います。

 これからも随時サツマイモの植え付けがあると思うので、次回の植え付けもとても楽しみです。

 

かちかち大畑には、次のサツマイモ植え付けに向けて畝を立てました