【7月号⑤】「作りたい、アーティスティックに! ―― ナス、ピーマン、ゴーヤの支柱立てと植え付け ――」 さき

〈梅見畑に連なる、ナスの支柱〉

 

 春から育てた夏野菜の苗たちが、順調に大きくなり、定植の時を迎えました。
 定植を今か今かと待つ野菜たち。支柱が欠かせないナス、ピーマン、ゴーヤは、支柱立てが一大イベントです。
 苗の成長が勢いを増す中、支柱立てから定植までを急ピッチで進めました。

 まず、トップバッターはピーマンです。ピーマンの支柱は、ボックス型で縦竹に横竹がつくシンプルな設計です。
 竹を打ち込んだり、取り付けたりするとき、横から見ても正面から見ても、どの方向から見てもまっすぐになるよう意識しました。この支柱が十二月ごろまで立ちつづけることを思うと、やはり野菜にとっての快適さはもちろん、見た目も大事だと思いました。
 実際そのことを意識して立てた支柱は、本当にまっすぐで、何本もの竹が、一本に見えるくらいきれいで嬉しかったです。

 支柱が立って間もなく、定植です。
 休日、大人数のみんなで、お父さんから定植の進め方を教えてもらい、効率よくスピーディに定植作業が進んでいきました。ただ植えるだけでなく、牛肥をやり、誘引をし、ネキリ虫対策用の草敷きに水やり……。いくつかの工程を、ずらしながらやっていくと、手が止まることなく、速くできてよかったです。

 

〈ピーマンの苗〉

 

 ピーマンが植わって間もなく、続くは相棒のナスです。ナスの支柱は、竹同士を地際でクロスさせるX型です。
 竹を斜めにさす角度や、竹を固定する位置が難しく、心の目が肝心になってきます。
 みんなで竹の斜めの角度や、正面から畑を見たときのラインがきれいになっているか、確かめながら美しく立てることを目指しました。
 こうして、一日がかりで立てた支柱は、本当に、縦竹も横竹も竹の上を綱渡りできると思うくらい、まっすぐでうれしかったです。

 夏野菜、続々と畑に旅立ちます。今度はナスの定植です。
 ナスの苗は立派に育って、ポットから足を出して歩きだしそうなくらい、勢いがありました。
 そんな苗たちも、雨が落ちる前に植えられ、ちょうど定植して水やりをしようか悩んでいた時、雨が降ってラッキーだと思いました。天気も私たちの見方をしてくれているようでうれしかったです。

■より良い野菜作りのために

 ここまでダイジェストでお送りしていますが、それぞれの野菜の苗も、芽出しから育苗と、たくさんのみんなの力によって、生み出されてきたものばかりでした。
 最後は、ゴーヤです。畑一チームではラストの定植です。
 ゴーヤは、第一弾から三弾まであり、緑と白の二種類が植わります。
 支柱は、ピーマン、ナスとまた違うスタイルで、きゅうりネットの支柱になります。
 ネット張りには、以前お父さんから教えてもらったという、全員が同じ工程をひたすらやっていくという方式で行いました。
 ネットをスズランに通していくときも、その後、竹とネットを結んでいく時も、スピード感をもって、機械的にやっていくと、とても速く進めることができてよかったです。

 こうして、最後の支柱立てとなったゴーヤの支柱が立ちました。

 

〈ネットも綺麗に張り、ゴーヤの支柱が完成です〉

 

 さあ、待ちに待ったゴーヤの定植。すでに、ゴーヤは本葉二枚で、巻きひげが伸びています。
 そのひげがネットをつかもうとする手のようでかわいかったです。
 定植の時、浅植えにすることと、本葉がネットと並行の向きになるよう注意しながらやりました。

 真夏のような天候だったので、水やりをすると、とてもほしがっていたように気持ちよさそうに見えてうれしかったです。
 ナス、ピーマン、ゴーヤと夏野菜の支柱立て、定植。どれも、また次につながるようにしっかりと記録に残し、次作はもっとよくしていけるようにしたいです。そして、これからの、野菜の生長を見守りながら、みんなと楽しんで手入れしていきたいです。