「夏の温度、心の温度」 みつき

 7月26日
 
 ●夏の温度、心の温度
 
 1日降りつづいた雨が上がりました。
 朝食前の時間でも、太陽の光がさんさんと照りつけていました。
 うっすら汗をかいてしまうほどで、こうなるともう、サマータイムも近いのかなあと感じました。
 本格的な夏がやってくることに、どきどきします。そのどきどきは、気合だったり、覚悟だったり、期待だったり……。けれど、なのはなで過ごす夏が、1番楽しくてだいすきな夏です。
 
 午後、ゆりかちゃんとすにたちゃんと、田んぼの草取りをしてきました。
 諏訪神社の手前上の田んぼには、ホタルイが生えていました。
 よく見ると、葉っぱが白っぽくなって、白と緑のしま模様のようになったホタルイがありました。除草剤まきで、1度は枯れかけただろうけれど、また復活している……その生命力に驚きました。
 この間の田んぼの草取りではヒエが多かったのですが、この田んぼはほぼホタルイでした。ホタルイは、細く尖った葉をしているので、稲との違いがわかりやすいし、比較的根が浅くて、抜きやすかったです。
 
 思っていたよりびっしりとホタルイが生えていて、抜いた草を入れた袋がすぐにぱんぱんになってしまいました。
 けれど、草取りをしたところは、明らかに綺麗になっていました。一息つくときには、後ろを振り返って、今まで草取りしたところを眺めていると、再びやる気が復活してきました。
 わたしとすにたちゃんの少し前を進むゆりかちゃんが、ときどき振り返って、
「ここ、結構大変だねー!」「ここからは、草が減ってきたよー!」と、笑顔で伝えてくれるのが、うれしかったです。
 それから、行きの車の中で、ゆりかちゃんが、「氷、どうですか?」と、声をかけてくれました。
 氷? と首をかしげていたら、凍らせた保冷剤を手渡してくれました。タオルにくるんで首を冷やすと、一気に体温が下がったような、ひんやり感に包まれました。
 ゆりかちゃんのいくつもの気遣いに、気持ち良く作業をさせてもらうことができました。
 
 諏訪神社の田んぼの周りは、車が通っていったり、田んぼを見回っている方々の姿が頻繁に見られました。近所の方がたくさんいらっしゃって、なんだか安心しました。

 3人で草取りをしていた時間はあっという間に過ぎて、7~8条ほどしか進めることはできなかったのですが、すごく楽しかったです。
「前は1人でやっていたこともあるけれど、やっぱりみんなが居てくれると全然違うよ。本当にありがとうね! 楽しかったね!」
 とゆりかちゃんが伝えてくれました。
 諏訪神社の田んぼの周りのあたたかさと、ゆりかちゃんのあたたかさと、作業をしていると、自分の心がほぐれて癒されていくのを感じました。
 
 最後、すにたちゃんが、田んぼのぬかるみに足がはまって、転んでしまうというハプニングもあったけれど、「やってしまった~!」と歯を見せて笑っているすにたちゃんに、わたしもついつい笑ってしまいました。
「汚れちゃったね、でもすっごく楽しかったね!」
 そう言いながら、わっはっはと笑い合って帰ってくるのも、しあわせだなあと感じました。
 
 夏の暑さは限界があるけれど、こころのあたたかさは限界はないなあと感じました。
 誰かから伝わるあたたかさがうれしくて、わたしも、あたたかい人になりたいです。
 おやすみなさい。