7月6日
今朝は、6時スタートで加納岩白桃の収穫に行きました。加納岩白桃の収穫は、今日が今季初めてで、昨日、あんなちゃんから明日初収穫すると聞いたときから、とてもドキドキワクワクしました。2日前ほどに、桃メンバーのみんなと一緒に、加納岩白桃の落果回収をした時、袋を破いて実を出すと、ふわっと加納岩白桃ならではの、とても濃密で甘い香りがしてきました。中から、少しクリームがかった色をした加納岩白桃が出てきて、その肌のきめ細かさを見ると、ドキッとするぐらい、とても綺麗でした。触ってはいけないと思うぐらい、見た目から柔らかそうで、繊細で、まるで赤ちゃんの肌のような加納岩白桃が、本当に可愛いなあと思いました。加納岩白桃を収穫できることがとても嬉しいなあと思ったし、同時にピーク時は、今と比べて、もっともっと玉数も採れて忙しくなるだろうと思うと、ピリッとした緊張感が走りました。
加納岩白桃は、なのはなで育てている品種の中でも、本数が多い品種かなあと思います。桃の収穫の、第一次ピークが近づいているのだと感じて、気持ちを引き締めました。今日は、ふみちゃんがお仕事が休みだったり、よしみちゃんも収穫のヘルプに来てくれて、いつもよりの人数が多く、8人体制で収穫できて嬉しかったです。石生の桃畑から収穫を始めました。
最初にあんなちゃんが収穫基準をみんなに伝えてくれました。あんなちゃんが開けた袋から、真ん中がほんのりとピンクがかった、綺麗な肌の加納岩白桃が見えました。全体的に青みが抜けていて、縫合線の近くなど、少し黄色がかっているように見えて、これはすごく熟れているのではないか……、と思いました。
あんなちゃんがその桃を採って、みんなに見せてくれました。ヘタのところまで、青みが抜けて白っぽくなっていました。あんなちゃんが、
「これ以上早くならないようにしたいです」
と話してくれました。これは、収穫できるギリギリのラインなのだと知りました。私は、それを聞いて少し驚きました。これまで、はなよめや日川白鳳を収穫してきて、日川白鳳などは青みが抜けにくい品種だったりして、黄色っぽくなっていたら熟れすぎて、果硬抜けをしていました。
でも、加納岩は少し違いました。全体の青みが抜けて、白っぽくなっていても、まだ果肉が硬くて、早どりになってしまうのだと思いました。
これまで、はなよめや日川の収穫の時に、培ってきた基準は加納岩白桃には通用しなくて、また新たに見る目を変えて、構築しないといけないのだと思いました。コンテナに入っている時に見える色と、袋を破いて、木に付いている状態で見る色では、全然見え方が違います。光が入ると熟れて見え、葉っぱの緑が反射したり、袋で陰になったりすると、青く見えます。その微妙な環境の違いに左右されないよう、あんなちゃんが採ってくれた基準の桃の、色味や香り、その桃が放つオーラをインプットしました。
私は、ふみちゃんとペアになって収穫をしました。2人で迷ったときは確認し合いました。ふみちゃんが一緒に判断してくれることが、すごく心強く感じました。
思った以上に、袋を少し破いて、その破れ目から判断する、ということが難しくて、少し苦戦をしました。でも、熟れている桃は、鼻を近づけると、とても強い甘い香りがしたり、熟れていない桃は、毛が立っていて、熟れている桃は、触らずとも、肌がしっとり、柔らかそうに見えました。色味だけでなく、心をつかって見極められるようになりたいと思いました。
また、今日は、熟れているところを目星をつけて袋を開きました。袋を開く、ということも、桃にとっては光が入って赤くなってしまうので、出来れば避けたいことです。あんなちゃんが、日当りの良い場所や、枝先、垂れ下がっている枝などに、熟れている実があると思う、と話してくれました。的確に目星をつけられるようになりたいなと思いました。
石生の加納岩白桃は、とても大玉で、一玉が、両手で抱えないと持てないような、実がたくさんありました。桃ウレタンの穴に、桃を敷き詰めると、実同士がぶつかり合ってしまうほど大きくて、ずっしりと重たくて、とても立派でした。
加納岩白桃は、二重袋を掛けて大切に育てた桃です。当たりが出やすく、収穫する瞬間、とても緊張しました。手全体に力を分散させて手跡を出さないように、枝跡が付かないように両側の枝を持ち上げながら真っ直ぐ下に引きます。位置によって、実の大きさによって、ベストな採り方は変わってくるけれど、その時々で、一番良い方法を選択できるように、その感覚を掴みたいと思いました。
今日の朝は、17アールの6本の木を見ることが出来ませんでした。判断に時間がかかり、スピードが落ちてしまったと感じました。毎日、少しずつでも早くスピーディに、収穫できるようになりたいと思いました。夜の集合で、お父さんが新しい収穫の仕方を考えて下さって、それを、明日実践できるのが少し楽しみです。
朝から夕方まで、ずっと桃畑か選果ハウスにいるけれど、古吉野なのはなに帰ってきたときに、みんなが口々に、畑作業でしたことや、面白かったこと、達成できたことを話してくれて、共有してくれて、それがすごく嬉しいなあと思います。場所は違っていても、桃や、畑、田んぼが、同時並行で進んでいて、みんなが進化させ続けていることが、凄いなあと思うし、その姿に、勇気をもらうなあと思いました。私も、大きな流れの中の一部となって、目の前の大きな、桃の役割を果たせられるように精一杯頑張りたいと思いました。これからも桃作業を、メンバーのみんなとよりよくしていきます。
読んでくださりありがとうございました。明日は、七夕で、新しいチームでのセブンブリッジもあるのかなと思って、とても楽しみです。