6月30日(金)「心で見て、聞いて 日川白鳳の収穫へ & 明日はより長く 桃ネットづくり」

6月30日のなのはな

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 『日川白鳳』の初収穫をしました。
 桃に袋をかけてから、次に桃の実の姿を見るのは、収穫する時になるので、大きくなって、熟れて、桃らしい色になった実に出逢える日を、とても楽しみにていました。袋ごしに、桃の実が見る度に大きくなっていくことを感じていたので、この日が、とても嬉しく思いました。
 収穫は、緊張するけれど、やっぱり嬉しいです。

 今日は、開墾17アール畑の日川白鳳から収穫をしました。
 はじめに、あんなちゃんが収穫基準を伝えてくれました。
 袋を開け、熟れ具合を見てみます。3つほど袋を開けて比べてみると、同じくらいの色だけれど、ほんの少し、『若干』という程度に熟れ具合が違っています。

 桃の収穫で思うのは、この『若干』が大事のように感じます。今日がベスト、というタイミングで収穫するために、心で見て、桃が醸し出す雰囲気を感じ取る。それは、収穫基準という言葉はあっても、それ以上の、言葉に表せない、感覚や、心があるように感じています。すべての神経を桃に集中させて、心を遣い、桃の声を聞き、桃が出すメッセージを感じ取るイメージです。

 

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 日川白鳳は、果皮が赤くなり、また青みが完全には抜けにくい特徴があると、あんなちゃんが教えてくれました。青みの抜け加減や、熟した全体的な色合い、これが採れ頃という桃を、あんなちゃんが収穫してくれて、みんなで確認しました。良く見てみると、若干の青みが残っているけれど、桃が醸し出す雰囲気は『熟れている』ということを感じました。見るからに柔らかくて、甘い良い香りがしました。見た目の判断に迷った時には、香りをかいでみると良いと、あんなちゃんが以前教えてくれました。

 なのはなの桃は、樹で完熟させた、樹熟し白桃として収穫しています。樹で熟させたなのはなの桃の美味しさは、私も初めて頂いたとき、感激しました。
 熟しているので、収穫するときも、注意が必要です。指に力を入れると、指跡がついてしまいます。不用意に枝を揺さぶると、枝が桃にあたり、“あたり”を出してしまいます。身体の置き所、動作、桃への心遣いはとても繊細です。
 日川白鳳は、今年は大玉のものが多く、大玉だと片手で収穫するのが難しいために“あたり”が出やすくなってしまうので、あんなちゃんが採り方も改めて伝えてくれました。

 

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 収穫は、ペアになって、片方が見極めをして収穫し、片方が受け取るという役割を交代しながらしています。見極めに迷ったときには、ペアの人にも見てもらったり、あんなちゃんに確認し、収穫基準を自分の中に入れていっています。
 今日は、日川白鳳を初めて収穫するので、3玉収穫したらあんなちゃんに見てもらい、見極め方、基準が合っているか、確認してもらいました。こまめにあんなちゃんに確認してもらい、アドバイスをもらうことで、桃の見方を修正できたり、自分達の中に基準を入れていくことができるように感じています。

 交代であんなちゃんの収穫の補助にも入ることがあったのですが、ただあんなちゃんが収穫した桃を受け取るだけでなく、その時に、あんなちゃんの穫った桃を見ていくことで、どういう桃を穫るのか、自分の中に入れる機会になりました。あんなちゃんの穫る姿を見て、どのように穫っているのか、スピード感も含めて自分の中にインプットしたいと思いました。

 その後に、交代して、収穫のほうに入ったのですが、とてもやりやすくなったと感じました。

 

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 穫るときには「穫ります」、待つときには、「●●日待ちます」などと自分の考えを口に出して収穫をしているのですが、そうすることで、この辺りは、熟れている、熟れていないということが周りの人も分かり、自分の中でもメリハリがつくように感じます。

 これから、桃の収量も多くなっていくと思うので、的確な見極め、美しい収穫、そして的確なスピード感で、理想的な良い収穫ができるよう、良いイメージと、高い意識を持って、向かっていきたいです。

 収穫と同時に、手入れも進めています。桃メンバー全員で気持ちを揃え、桃に向かっています。毎日同じメンバーで作業をし、チームワークや、信頼も深まっていっていると感じています。

 桃を思い、仲間を気遣い、優しい気持ちで向かっていけること。全力で桃に向かっていけることがとても嬉しいです。毎日全力を尽くし、桃がたくさんの実をつけてくれる分、自分も成長していきたいです。

(ひろこ)

 

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〈夕食には、はなよめの桃を1人1玉ずつ、頂くことができました〉

 

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 雲海のように広がる、白いネット。2メートル幅のネットとネットをつなぎ合わせて、桃の木にかける巨大なネットを作ります。毎日、さくらちゃんを中心に3人のメンバーで桃のネット作りを進行中です。

 桃ネット作りが始まってから、約1週間が経ちました。桃栽培の規模が拡大するとともに、今年新たに必要になったネットは8枚。リメイクが必要なネットは約4枚。それらを、7月下旬までには確実に、完成させて、あんなちゃんたちへ届けたいです。

 現在完成したのは、そのうちの6枚。一番の大物だった26メートル×50メートルのネットも、作り終えました。
 ネット作りが始まった段階で立てていた目標よりも、前倒しで目標が達成されていっています。1週間の中で、毎回、どうしたらもっと効率よくしていけるか、お父さんにアドバイスをもらい、自分たちでも小さな工夫を重ねて、ネット作りが進化してきました。

 

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 はじめは、さくらちゃんと2人で進めており、縫製のスピードは半日で100メートルほどでした。けれど今では、最高記録は3人で半日190メートル。速くなったスピードは、そのあとも持続して、ずっと良くなり続けています。
 3人の中で、一人ひとりの動き方を改善し、よりお互いが動きやすくしたり、使っている道具を代えたり……。小さな積み重ねで、どんどん進みが速くなっていきます。
 さくらちゃん、しなこちゃんと3人で、少しでも速く進められるようにと、お互いにできることを考えながら、ネット作りを極めていけることが、とても嬉しいです。

 今日は、ネットをミシンで縫う前のセッティングで、もっと速くできる3人の役割を、お父さんが教えてくれました。縫い代にさらしを取り付ける、さくらちゃんの前後で、ネットとさらしをピンと張って、補助するやり方でした。
 今までは、洗濯ばさみをつける人、ネットを折る人、さらしを取り付ける人、の分業にしていましたが、腰袋を付けたさくらちゃんが、全てを同時に、職人のような手つきで行ってくれて、しなこちゃんと私で、さくらちゃんが作業しやすいように前後を張ることで、更に速くできるようになりました。

 

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 無駄な動きを無くして、意味のある動きができるように、お父さんがすぐに見抜いて教えてくれることが、すごいなと思ったし、私も頭を使って、良い作業ができるようになっていきたいと思いました。

 残るは、20メートル×40メートルのネットが半分と、20メートル×50メートル。それに加えてリメイクが約4本。
 リメイクは、去年畑で使われたネットを延長するということで、まだ未知なるものですが、みんなとならきっとできると、思います。
 この調子で作り進めたら、桃の木に必要になるまでに、余裕を持って完成させることができそうです。3人で集中して桃ネットを作っていける時間が、とても楽しいです。これからも、楽しみながら、少しでも作業を良くしていきたいという思いで、頑張りたいです。

(りんね)

 

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〈これは、枝豆? いいえ、森のカスタードクリームとも呼ばれる果物、ポポーの実です。大きな葉に守られながらひっそりと、しかし着々と大きくなり、今は4~7センチほどの実がいくつも枝についています。ポポーという果物を、盛男おじいちゃんが教えてくださったことが栽培のはじまりでした〉

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