6月29日(木)「スイカとマクワウリにかける願い & 木版画教室の夜」

6月29日のなのはな

 昨晩から私は緊張していました。この梅雨の時期、雨の降っていない時間はとても貴重。今日も午後から雨が降ると予報が出ていたため、何としてでも午前中でやりたい作業を終わらせたいと、緊張していました。

 昨晩から、同じ担当野菜のチームで、今日に向けての作戦会議もしました。朝食前の約1時間で、スイカの整枝と草取りと、モロヘイヤのネットがけ。午前の作業時間の約3時間で、マクワウリの2枚の畑の草取りと牛肥の追肥。作業人数は5人。タイムスケジュールと役割分担を、前日の夜から決めて、寝るときには、頭の中で何度もシミュレーションしました。
 
 そして朝、気合いを入れて、まずはスイカ畑へと走りました。野畑で、スイカのシュガームーンを育てています。畑に行けば、スイカの株が、本葉14枚くらいで、とても元気につるを伸ばしていました。

 

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 2人がスイカの整枝をして、それ以外のみんなで草取りをしました。スイカの子づるを4本仕立てにして、つるが全て同じ方向を向くように誘引をして、株がスッキリとして、安心した気持ちになりました。

 毎晩、チームのみんなで集まって、スイカの話が出る度に、海にスイカを持って行こうねと、話しています。海の遊びにスイカ割りは欠かせません。みんなでスイカ割りをするのがとても楽しみです。

 作業を終えて、朝食を食べて掃除をした後、私は張り切って、マクワウリの畑へと走りました。今が2回目の追肥の良いタイミングで、雨の降っていない今日がワンチャンスです。草が伸びてきて、湿気による被害が少し出てしまっていたので、絶対に終わらせるぞと、やる気満々でした。

 最近は、草が伸びるのがとても早いです。雨が多いのと、気温が高いのとで、草を取ってもすぐにまた伸びてしまいます。この夏は、効率良く作業を進めることと、野菜の手入れのことをスピード感を持って相談や連絡をすることがとても大切だと、感じます。

 丁寧に草を取りたくなってしまうけれど、スピード感を持たないと終わらないです。終わらせることを大切にして、1スパンごとに時間を決めて、その時間内に終わる質で、草取りを進めました。

 

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〈マクワウリの花〉

 

 続いて、牛肥の追肥です。マクワウリは、植え付けてから実が肥大する前までの期間は、窒素とカリウムの吸収量が多いそうです。どちらも多く含んでいる牛肥を雨前に追肥することができて、安心しました。夜の雨で、牛肥が効いて、株に勢いがつくことを願います。

 病気の広がりの予防のために、消石灰を薄くまきました。症状が進む前に対策ができて安心しました。この梅雨の時期は、病気が広がりやすいので、緊張する季節です。この夏もみんなで美味しいマクワウリをいただけるように、これからも頑張って、この梅雨を乗り切りたいです。

 

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 夜の畑のチームの集まりで、今年の夏も、海にスイカとマクワウリを持って行こうと、よく話題に出ます。梅雨は病気が出やすいので、緊張することもあるのですが、マクワウリを食べたときのみんなの笑顔を思うと、いくらでも力が湧いてきます。粘り強く、これからもマクワウリを見ていきたいです。

(えつこ)

 

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〈桃チームは1日を通して桃の手入れを行いました。「はなよめ」をとり終えてまだ間がありませんが、次の品種の収穫が始まっていきます〉

 

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 白黒の迫力ある作品や、色鮮やかな作品が作れる、魅力たっぷりの版画。
 なのはなでは、毎週火曜日にはアコースティックギター、毎週木曜日には木版画を教えに、藤井先生が来てくださります。

 

 わたしは、今日も先週に引き続き、下描きを進めました。

 わたしたちが今作っている作品は、「古吉野百景」をテーマとした、白黒、必要があれば灰色も含めた、二色または三色の風景版画です。

 橋や鷺、滝川、トウモロコシ畑など、いろいろな候補がある中で、わたしは石生田んぼを坂道から見下ろしている写真を選びました。
 田んぼ特有のまっすぐな畔の線が、水平にいくつも重なっているところが面白いと感じたし、道の端に停めてある軽トラと、そばの畔で休憩している麦わら帽子を被ったおじいさんの姿も心にとまり、毎週、版画教室を楽しみに過ごしています。

 

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 今日は、アスファルトの道路をどうやって表現するか、というところを詰めることができ、藤井先生は「僕だったら……」と、遠近感が良く出る方法や、より面白く見える方法を教えてくださり、下描きではついに道路が完成しました。

 わたしの道路が完成したころ、橋が主役の作品を作っている左隣のまなかちゃんは、「橋が歪んでた…」と言って、紙の上で橋の修理工事が始まり、右隣のかにちゃんは、那岐山の作品の、とっても細かい彫りの段階を終えて、刷りの行程を始めていました。

 わたしは、かにちゃんが黒と灰色を使って刷っている始めから終わりを見ていたのですが、黒、灰色、白からなる細かい木立の模様が、版画でも綺麗に出ていて、かにちゃんが描いた下描きに、彫った板、そして刷られた作品をみて、実際に版画が出来上がっていく工程を見せてもらえて、感動しました。こうやって、色を乗せて、広げて、刷っていくのだと、初めて見る刷りの段階も、見て、イメージを持つことが出来てありがたかったし、面白かったです。

 

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〈刷りながら最終調整を進めたメンバーもいました〉

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 6月ごろから始まった版画メンバーは、それぞれ先生に助けてもらいながら、なんとか生みの苦しみやこれまでにない緻密さを乗り越えて、着実に進んでいます。

 わたしは今日の時間の1時間ほど、どうやって草地を表現するかについて、藤井先生に見ていただきながら試行錯誤をしました。
 先生が、生みの苦しみを同じところで持ってアドバイスをくださること、先生と作品の行く先について話せることも、とてもありがたくて、楽しかったです。

 

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 彫刻刀を持つまであと一息。完成までの過程を楽しんで向かいたいです。

(なつみ)